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8点(レビュー数:62人)

作者藤子・F・不二雄

巻数45巻 (未完終了)

連載誌月刊コロコロコミック:1969年~ / 小学館

更新時刻 2012-11-11 15:28:39

あらすじ ドジでのろまな少年のび太と彼を助けるために22世紀からやって来たネコ型ロボット、ドラえもんが繰り広げる日常を描いた漫画。

備考 藤子・F・不二雄大全集に『ドラえもん』全20巻で収録。 単行本未収録話(500話以上)全て収録

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ドラえもんのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全62 件

10点 チーズカバオさん

漫画というメディアを超えたという概念が最もしっくりくる漫画である。

藤子・F・不二雄が語ったSFの意味合いは最近になって広く知れ渡り、多くの人が「なるほど」と思っただろう。
しかし、「なるほど」という感想が軽く出てくるのは、ドラえもんという作品に対する感覚が日本人の心に深く根を張っている現代だからである。
少なくとも、ドラえもんが発表された当初では、ドラえもんの作風は明らかに異質であったと思われる。


ドラえもんが発表されたのは1969年だが、実際に国民的作品として定着し出したのは1979年のアニメ版がヒットしてからである。
そして、ドラえもんが国民に定着する以前のSFの意味は当然「サイエンスフィクション」であり、日本でも漫画やアニメにおいて数多の歴史的な名作が生み出されている。

そういった名作は、手塚治虫を筆頭に松本零士や石ノ森章太郎、永井豪や石川賢など数多の偉人によって生み出され、日本におけるSF漫画の型を創り上げた。
しかし、それらの作品にはある意味で共通した性質があると思う。
それは「作者の(オタク的な意味での)学や教養の高さにより描かれた、ケレン味重視の高度な妄想である。」ということだ。
当然、サイエンスフィクションの概念としてはそれが正解であるし、そこを高めることがSFの本懐と言える。

たがしかし、多くの漫画家がその方向性の中で、より高みを目指す時代の中で、藤子・F・不二雄は敢えてその流れから外れ、自分だけのSF=「少し不思議」の道を行った。
無論、藤子・F・不二雄も他の漫画家のような王道SFも描けるのだが、敢えてサイエンスフィクションの概念に捕われず、
誰しもに通ずる普遍的な感覚を作品の核として、独自のSFに落とし込んでいったのである。
そしてその代表作がドラえもんだ。


今でこそ国民の精神に浸透しきっている本作であるが、先述の通り、ドラえもんが今のポジションを確立するまでには10年以上の時間を要した。発表当初は、あくまでサイエンスフィクション全盛の時代であり、ドラえもんは数ある児童漫画の1つとしての扱いだった。
だが、「少し不思議」なSFの概念は、見る者の心に確実に根付いていき、長い時間をかけて国民の感覚の中に当然のように居着いていったのである。

そして一度根ざした普遍的な「藤子・F・不二雄のSF」は、時代が変わっても、ドラえもんを通して新たな世代にも受け継がれていく。
漫画やアニメにおける和製サイエンスフィクションの存在感が弱くなってしまった現在でも、それは変わらない。


決して変わることのない普遍の「少し不思議」な感覚そのものがドラえもんであり、漫画というメディアを超えて概念そのものとなった本作には、10点以外の点数など有り得ない。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2020-05-13 17:38:52] [修正:2020-05-13 18:02:11] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

まあ『ドラえもん』の漫画としての面白さや出来の良さは私も否定しませんよ。でも、人生を破滅させるぐらい非常に有害な漫画だから(笑)。
大体『ドラエモン』なんて下らないと言うか、現代民主主義の権化のようなものだからな。
私の子供の頃からあったけど大嫌いだった。

何が嫌だって、あんなに人間の苦悩や夢というものをいとも容易く解決してしまうってところだよ。自分で努力して涙を流して解決することがない世界なんて子供心に不審を抱いていたからな(笑)。子供があれに夢中になれば、他力本願で目の前の苦難から逃げ出すだけの卑怯で惰弱な人間に育ちますよ。
また、同様の理由で『ET』という映画も大嫌いで。指先をくっつけただけで理解できます、なんて冗談じゃない。人生をバカにしたものは駄目なんだよ。

のび太は逃げてばかりの現代人の象徴なんだけど、決してダメっ子なんかじゃないんだよ。自分の力で解決しようとしないだけで。
のび太はいつもろくでもないことでドラエモンに泣き付くだろ?あの思考回路がもう駄目なんだよなぁ。だから、いつまでたってもイジメられる。

そして、そういうダメ人間がドラエモンという悪魔と出会ったんだな。
ドラエモンはのび太を永遠にダメなままにする存在なんだよ。努力させずに助けちゃうじゃない。しかも報酬はゼロ。どら焼きでもたまにやればいいんだろ?
要は現代人はああいう人生を望んでいるんだよ。誰かになんとかしてもらう他者依存の人生を。自分で運命を切り開く涙を厭う人生なんだよ。

私が一番嫌いで許せないのは、あの解決方法が卑怯だからなんだよ。
ドラエモンを読み取れば、卑怯者の物語と言えるんだよな。あんな卑怯な生き方を親友にさせるドラエモンなんて友達でもなんでもないよ。
また、のび太みたいなダメ人間を創り上げるのはそういう親だから。

ドラエモンというのは現代の親の象徴でもあるんだよな。子供の壁になってやらないダメ親なんだよ。子供を自分自身の力で物事を何とかしようとする人間に育てようとせず、子供に頼られ好かれることが嬉しいというバカ親なんだ。だからのび太(子供)もダメなままなんだよ。

あれを見ると現代人の「夢」というものも解るんだよ。皆あのマンガに「夢がある」って言うじゃない。その夢というのは、要は自分が努力をしないで楽しむとか幸福になる、ということなんだよ。そんなもの夢ではなく妄想なのな。
冗談じゃないよ。夢というのは自分が切り拓く以外にはありえないものなんだから。夢の価値というのはそれだけなんだよ。
あれが夢のあるマンガだって言うのは、一生掛かっても一つの夢も叶えられない人間だよ。
だって、自分の夢(妄想)を誰かが魔法みたいに手伝ってくれないと駄目なんでしょ?じゃあ一生惨めなままよ。そんな奴はこの世にいないから。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-08-09 10:03:56] [修正:2019-04-09 21:18:05] [このレビューのURL]

10点 わたなべさん

言わずと知れた名作ですね。

のび太を批判する人は多いけど、ちゃんとのび太がズルをするときには失敗し真面目にやるときは報われていることを知ってほしい。

たまに読み返すと懐かしい気持ちになれる作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-07-16 23:07:29] [修正:2015-07-16 23:07:29] [このレビューのURL]

10点 うどんげさん

子供から大人まで誰でも知っているドラえもんです。
子供の時に何度も読んだので内容もとても覚えている漫画です。
大全集で20巻でています。
単行本45巻に未収録な話が500話ほどあります。
ドラえもんが好きな人はぜひそれも読んでもらいたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-12-19 02:17:45] [修正:2015-03-13 02:01:06] [このレビューのURL]

8点 須田さん

全巻持ってます
今はもうさすがに読む気にはなりませんが
当時は暇さえあれば見てました
感動する話しからシリアスな話しなど
飽きさせず凄くはまりました
漫画で読んだ道具がアニメでやると速攻でオチが
わかってしまったのが当時はプチ自慢でしたね
ドラえもん初期はホラー要素も多かった記憶があります
今ではちょっと放送出来ないような内容もあったかも
突然単行本が販売しなくなったのでまだかまだかと
待ちわびていたのも良い思い出

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-28 19:48:55] [修正:2013-05-28 19:48:55] [このレビューのURL]

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