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6.37点(レビュー数:8人)

作者きづきあきら

巻数1巻 (完結)

連載誌COMIC SEED!:2003年~ / ぺんぎん書房

更新時刻 2009-12-02 23:29:23

あらすじ 両親のいないたった二人きりの池内兄妹。小学生の妹・美波を守りながら逞しく生きる大学生・池内を親友・神田は温かく見守っていた。しかし、ある日その絆は絶たれる。池内は帰宅すると妹のベッドには神田がいたのだ。裏切られた男、愛する者と引き離される男女の思惑は入り乱れて…!? きづきあきら渾身のトライアングル・ストーリー。

備考 完全無料WEBコミック誌「COMIC SEED!」にて掲載されるも出版元の倒産により絶版。現在ではガムコミックスより読みきり短編を加えた再編集版が刊行されている。

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モン・スールのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

この作品、事前に予備知識があればいいですが何も知らずに
表紙のかわいさに釣られて買っちゃったりするとケガしちゃう恐れ大

物語は小学生の妹を中心として
兄と妹、兄と父の家族、小学生と大学生の恋愛
兄と親友との友情など様々な面にスポットを当てていきます。

妹のことを守りたいと思いながらも知らずに家族を抑制していた兄
そんな実の息子に正面から向き合えず逃げ出した父親
二人の板ばさみになり孤独から助けを求めたいために暴走した妹
そしてそれを受け入れてしまった親友…

登場人物が抱えていた鬱屈やズレが
ある日を境に表面化してしまい、本音で傷つけ合いながら物語は進んでいきます
一応のメッセージはあるのですが
雰囲気でぼかしてあるので作品に答えを求めず読むのがいいかなー

作者初期の頃の連載作品なので荒さはありますが
ストーリー全体として見るとなかなか魅せる作品だとは思います
逆に妹の異常に大人びた言動や設定など目に付いちゃうと楽しめないかもしれません
個人的には物語の導入部が薄く感じ、後一歩作品に感情移入できなかった

再編集版には本編の後日談と読みきり短編が数編収録されています
後日談は個人的にはこの作品に見合った終わり方だと思う

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-03 00:43:52] [修正:2009-12-03 00:43:52] [このレビューのURL]

7点 あんりさん

[ネタバレあり]

予備知識なしで読んでしまったので驚愕した。正直、吐き気を催したので感想でぶちまけたい

よくエロ漫画に見られる設定で 幼女モノや近親相姦などがあるが
所詮それらは空想でありエロがメインなので 罪悪感や背徳感は皆無なものが多い(例外はある)

この人はご親切にも「現実をみろ!」「それは幻想だ!」と後頭部を殴打してくれた

現実で起こっても それらは禁忌であり、法で認められないという事実に相応しい事態を招くものだ

本作はどちらかと言うと、家族のあり方が本題だと思うのだが
自分によく似た 愚かしい主人公ではなく
転機となる事件の加害者である神田君に興味を抱いてしまったために ついそちらの方に目を向けてしまう

彼は登場人物のなかでもっとも理解しがたい
元々 主人公兄妹にとって頼れるヒーロー的な好青年が なぜ巻き込まれたとはいえ、あんなになってしまったのかわからない
フィクションだからと割り切れず、落とし穴にまんまと嵌ってしまった
自分に理解ができないからといって 否定してはいけないと頭では思っていても、この染みついた嫌悪は簡単に拭えそうにない

彼のことを考えると問答廻りになってしまうが それだけこの物語に惹きつけられたということだ

話の短さからか 腑に落ちない点がチョイチョイあるが、自分の心に大打撃を与えてくれた作品ではある
考えすぎってくらい考えさせられた(というのも兄妹、友人の年の離れた妹など 心辺りがあるのだ)

結局ダラダラと何が言いたいかと言うと、読まなきゃ良かったと思っている
特に近い境遇の人は再起に時間がかかるので おすすめできない
しかし、何か眼の冴えるようなものが読みたいのならどうぞ。エグイですが

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-24 22:44:17] [修正:2013-05-22 22:53:16] [このレビューのURL]

7点 拙僧若輩にてさん

 もし「この漫画がイタい!」大賞があれば、私は迷わずこの漫画を推す。

 ネタばれになる恐れがあるので内容には触れないが、とりあえず登場人物全員が痛い。

 妹のいない私はそれなりにこの漫画の毒を楽しめたが、実際に妹のいる親友が私の家でこの漫画を読んだ後、一週間家に帰れなくなったところを見ると、妹のいる人には相当な劇物と言えるかもしれない。

 嗜好が萌えに偏り過ぎている人には良い処方箋になること請け合いだが、そうでない人には猛毒になりかねない、インシュリンのような作品。

 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-09 10:22:39] [修正:2011-06-09 12:08:01] [このレビューのURL]

6点 bugbugさん

読み終わってみると1話のラスト(妹が親友に手籠めにされるところ)が物語のクライマックスだったような。
達観しちゃってる妹は抜きにしても、
キャラクターの思考回路がちょっと理解不能。

この作者はエンターテイメントの提供者ではなく、漫画で哲学する人なのだと思う。
本作のテーマは「記号化したロリ萌え文化の構造と実存」とか
訳の分からないことを言ってみたくなるような魅力はあると思う。
要するに、
「みんな気安くロリータ萌え萌えしてるけど、実際にロリの恋愛見たら引くんじゃね?」
ってことを大真面目に家族と言うフィルターを通して描いた作品。
しょっぱい。しょっぱすぎるよボクには。でも意外と嫌いじゃないから不思議。

ちなみに私は妹がいないのでまったく現実味を感じられなかったのですが、
リアルに妹を大切に思っている敬虔なお兄様がたの感想を聞いてみたいと思ったり。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-21 00:34:15] [修正:2010-05-21 00:40:06] [このレビューのURL]

6点 真樹さん

こういうちょっとヤバめなネタを嫌味無く描けるのが、この作者の持ち味だと思われる。
年齢の割りに大人びた思考の妹に、作者自身の価値観が投影されてる感じ。
小さい妹が居る男性が読むにはちょっとキツイ内容かも。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-05-02 20:53:10] [修正:2005-05-02 20:53:10] [このレビューのURL]

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