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6.4点(レビュー数:5人)

作者田村由美

巻数7巻 (連載中)

連載誌凛花:2005年~ / 小学館

更新時刻 2010-03-29 14:57:16

あらすじ ねずみが人間の天敵になって2000年以上。ねずみは大軍を組織し、人々を襲う存在となっていた。とある王国で、最前線で天敵のねずみと戦い続ける勇者パイ・ヤンがいた。戦を終え、久しぶりに故郷へ帰れることになったパイ・ヤンだったが、故郷のポルカ村はねずみの襲撃を受け、息子・リオもねずみにさらわれ、残っていたのはリオが飼っていたとらじという子猫一匹。しかもとらじは「魔法のねずみ」によって猫mixにされていた。「魔法のねずみ」の匂いを覚えている、というとらじを共に、パイ・ヤンは息子探しの旅に出る。

備考 第1話が2005年に、小学館の『月刊flowers』の2月号付録で発表され、2007年に『凛花』が創刊されたのに伴い、第4話「犬と夜霧と灯台ねずみ」より同誌にて本格的に連載化される。初編発表から4年の歳月を経て、単行本第1巻が刊行された。

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猫mix幻奇譚とらじのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全5 件

8点 さん


『7SEEDSよりも人にすすめたい作品』

評価:何度も何度も読み返したい。手元においておきたい作品

そもそも、ここに登録したのがこの作品を紹介したいがためです。
なにをおすすめしたいのか……と言われると、とにかく『癒される』ということ。
どんなに面白くても、疲れる漫画ってありますよね。
むしろ内容が良ければ良いほど深ければ深いほど、自分も一緒に体験しているような感覚になって、どうしても読んだ後に良くも悪くも疲労感が残るというような。


それに対してこれは、深さもあるけれど、疲れない。名作児童文学のような感じ。ほどよくファンタジーで、可愛くて、けれど芯はしっかりある。そんな作品です。
ちなみに私は猫は大嫌いです。
それでも癒やされました。なのでその点にもびっくりしています。


発売ペースがゆっくりなのが残念なのですが、だからこそゆっくりゆっくり世界観に浸っていける。
そう前向きにとらえられる作品でもあります。


※田村由美の作品は『BASARA』→『シカゴ』→『巴がゆく!』→『7SEEDS』→『猫mix幻奇譚とらじ』の順番で手に取りました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-09-27 20:21:56] [修正:2014-09-27 20:21:56] [このレビューのURL]

7点 bkさん

ねずみと人間が戦うファンタジー世界で
半人半猫にされた猫と、猫の飼い主の父親(勇者)が冒険するファンタジー漫画。

堅物の勇者パイ・ヤンが猫に対して素朴な疑問や驚きを見せる描写が面白おかしくて見どころ
らしいのだが、個人的には自分も猫をよく知らないので、そこは「らしい」としか言えない。
というか、肉球の構造とか、箱に入りたいとか、パイ・ヤンの驚きの方に共感してしまう。
こんなこと考えるのは自分だけなのだろうか。
まあ、よく観察してるなーとは思う。

RPGのように、敵のねずみを倒したり封じたりして次へ進むストーリーではある。
なんだか少年漫画のようだ。
しかし、やはり田村由美先生の漫画の面白いところは、
キャラどうしが互いに影響しあって
成長したり、自分の考えを変えていくところにあると思う。
心がすれ違ってしまったパイ・ヤンと妻のジョゼが少しずつ融和していく過程や
とらじとの交流を通じて、だんだんととらじを大切に思うようになっていく
パイ・ヤンの心の変化が読んでいて心地よい。

完全にファンタジー漫画で科学考証とかは無意味。
不思議なことは魔法の一言で済ませられるので、
ある意味、科学考証とかで粗になる部分が無いので、
それは良いといえるかもしれない。

それにしても、パイ・ヤンは作中で結構貶されているけど、
どにゃるのは確かにどうかと思うけれど、
個人的にはむしろパイ・ヤンの生真面目さに好感を持つのだが、いかがなものか。


ちなみにこの漫画、PCで描いてる部分もあるらしいけど
田村先生の作画は緻密な感じではないので、あまりうまく作用してないようにも思える。

あとは刊行ペースが超スローペースなのがちょっともどかしい。
とはいえ、お勧めです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-22 20:48:44] [修正:2012-02-22 20:52:40] [このレビューのURL]

7点 booさん

BASARAや7SEEDSなどある意味えげつないストーリーが特徴の田村由美の冒険ファンタジー。
童話のような田村先生らしからぬ可愛らしい世界観がちょっとな…と思っていたので食わず嫌いしていた作品です。正直話が重過ぎる7SEEDSの息抜きで書いてるんじゃないかと思ってました。
田村先生、すいません。おもしろかったです。息抜きとして書いている部分もあるのかもしれませんが、いい具合に力が抜けていて気軽に楽しめる作品に仕上がっています。

魔法のねずみにさらわれてしまった息子をパイ・ヤンがとらじと共に追い求める物語です。パイ・ヤンはネズミとの戦争における英雄、しかし彼が人間的には未熟であったために彼の家族はばらばらになってしまいます。冒険やとらじとの交流を通して彼が夫として父として成長し、家族の絆を取り戻していくのがこの作品のテーマでしょうか。
本作品の魅力は読めば笑って、温かい気持ちになれること。田村先生の描くキャラクターは本当に魅力的ですね。
パイ・ヤンのあまりに融通のきかない生真面目さにはいつも笑わせてもらってます。猫の習性に毎回おおげさに驚くパイ・ヤン、あまりにも物を知らなくてハムスターにまで馬鹿にされるパイ・ヤン、かなり天然なパイ・ヤン…もう大好きです(笑)。決めるべき所は決めてくれるので一安心。
もう1人の主人公、とらじはめちゃくちゃ可愛いです。お馬鹿で、多少うざがりつつもパイ・ヤンが大好きなとらじは本当に彼の息子みたい。
教授や各種mixを代表とした脇役陣もくせがありすぎるくらいでよろしいです。個人的には教授と魚mixがお気に入り。笑いすぎて困る。

加速度的におもしろくなっていくので1巻だけでなくもう少し読んでみるといいかもしれません。どうせしょーもない内容だろ?っと馬鹿にしているみなさん、もったいないのでぜひどうぞ。
良質な大人向けのおとぎ話が楽しめます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-08-02 21:21:20] [修正:2011-08-02 23:36:01] [このレビューのURL]

6点 ITSUKIさん

「BASARA」の様に世界を冒険する話ですが、世界観が完全なファンタジーであったり、旅の目的が全然違うので雰囲気がかなり異なります。

最初はシリアスなのかギャグなのか作品の雰囲気がつかめず、少し戸惑いました。
しかし、主人公であるパイ・ヤンの性格がつかめてくるとこの作品は「シリアスな笑い」を誘う思ったより軽い作品だとわかります。
パイ・ヤンは王に仕える7人の勇者の一人という「英雄」の立場でありながら、妻と子に逃げられてしまい、魔法のねずみによって猫mixへ変えられた子猫のとらじと共に捜索の旅へ出ます。

パイ・ヤンのその性格は至って生真面目でありながらも不器用で気が利かない面を持っています。
魚mixににらまれて「魚ににらまれた」と本気でショックを受けたり、
猫に関する知識も全くないのでとらじの言動にいちいち真面目に「ヒゲが 丸ごと一本 落ちた!」「箱に 入りたい!?」(背景は雷ピシャーン)
などとリアクションする様が実にシュールです。

なので全体としては長い間子供と妻から離れていた結果「英雄」ではあっても「夫」や「父親」としてはまだまだ未熟な面を持つ主人公パイ・ヤンがとらじとの絆を深めると同時に成長してくというストーリーという感じでしょうか。

あ、あとマスコット的存在である猫mixのとらじはもうホントかわいいです。言葉のな行がにゃ行になったり単純に田村先生の絵がかわいかったり。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-03 23:32:57] [修正:2011-04-03 23:32:57] [このレビューのURL]

4点 ジブリ好き!さん

1巻のみの感想。

物語の内容自体は子供向けの、RPGゲームのような感じ。
ただ、キャラの心理変化は結構魅せるものがある。

相変わらず、グロシーンもグロにならないよう配慮した画。特に戦闘シーンはそう感じました。

バトルシーンは全く期待できませんが、ベタながらもストーリー自体はつまらなくはない。猫との他愛ないやり取りが面白いです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-04-02 23:48:11] [修正:2010-04-07 13:48:18] [このレビューのURL]

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