7人のシェイクスピアのレビュー
5点 朔太さん
第一部として6巻が完了しました。
しかし、続編は数年にわたり現れず、先々を見通せない
状態でしたので、ライフワークのつもりだったのでしょうか。
腰の据わり方がとんでもなく長期戦の構えです。
1巻はリーの物語、2巻はランスとワースとの出会い。
3巻から5巻は旧教の迫害を中心にしたウィルとジョンの少年時代。
6巻はリバプールへ出奔し、ミルとの出会いと4人の集結。
第二部は、4名はロンドンを舞台に、いよいよシェイクスピアの
誕生?かと期待が膨らみます。
6巻を読み切ってしまいますと、このように俯瞰できる
のですが、途中では現在位置を見失いそうです。
連載中は読者はきつかったことでしょう。
基本的に娯楽作品というより裏伝記としての色合いが濃く、
作石氏の意気込みは理解できるのですが、小説に向いた
素材ではないでしょうか。
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[投稿:2019-01-01 12:35:15] [修正:2019-01-01 12:35:15] [このレビューのURL]
6点 07yamutyaさん
シェイクスピアの話だが、7人?ということと
BECKの作者ということで試しに買ってみた。現在4巻まで購入。
キャラクターが個性的で、さすがハロルドといった感じ
時代物のため、BECKなどとは違った世界観で楽しめる
さまざまな伏線をはっており、それがどうなるか楽しみながら読んでいる
ただ、過去の話などが多く、展開がゆっくりになっている
個人的には、劇作家の部分をもっと中心にしてほしい
これから、さらなる展開に期待
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[投稿:2011-08-23 00:03:02] [修正:2011-08-23 00:03:02] [このレビューのURL]
7点 ロン太さん
ハロルド作石は描く作品にそれぞれの個性があり、やはり鬼才だなと感じます。
1つの同じテイストで何作も生みすぎる漫画家とは大違いです。
さて、本作ですが、2巻目から一気に面白くなっていきます。
1巻目はストーリーを展開する上での前提の話で、まぁジャブみたいなもんです。
2巻目からはキーマンの女とシェイクスピア(とその仲間)が接触しギアをあげて展開していきます。詩の部分も素敵です。
今後、目が離せません。
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[投稿:2010-09-30 23:46:14] [修正:2010-09-30 23:46:14] [このレビューのURL]
7点 shinpe-さん
シェイクスピアという人間の不可思議さ。それは物語の洗練され方と彼自身の人物像の乖離にあります。都会的かつ奇を衒わない王道を行き、人間の存在の不条理そのものを深くえぐるような物語を書きながらも、彼自身は何てことはない田舎者だった。王族でも無ければ貴族でもない。そんな彼がなぜ、シェイクスピアたりえたのか?物語はこの疑問からスタートしていくようです。
もちろん史実なんてどーでもよいのですが、ハロルドさんはきっと虚実を織り交ぜながら、物語の深みと面白さを獲得していくのだと思います。この人は本当に、人間を描くのが上手ですね。歴史物だろうがバンドだろうが野球小僧だろうが無口な高校生だろうが、その才能は遺憾なく発揮されているように思います。
現行で発売されている一巻は、チャイナタウンとそこに生きる不思議な少女の物語です。当時のリヴァプールで生きる中国の人々の生活をハロルドさんらしいコミカルさを忘れないタッチで描いています。もちろん悲哀と辛さがしっかりと描かれているわけですが。彼女が果たして7人のうちの一人なのか。そんな無粋な推測をしてみたくなる僕のような方は、読んでみることをお勧めします。
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[投稿:2010-06-18 17:19:49] [修正:2010-06-18 17:19:49] [このレビューのURL]