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9点(レビュー数:6人)

作者三原順

巻数13巻 (完結)

連載誌花とゆめ:1975年~ / 白

更新時刻 2010-08-05 16:12:26

あらすじ グレアム、アンジー、サーニン、マックスの4人の少年は、それぞれの家庭に複雑な事情があって親元を離れ、心に闇を抱えたまま共に放浪生活をしている。様々な場所を転々とし、色々な人間に出会い、助けられ、裏切られながら、互いの固い絆を頼りに生きている。

備考 他に本編の続き番外編『ロング アゴー』全1巻がある。
愛蔵版全5巻。白泉社文庫全6巻。

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はみだしっ子のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全6 件

7点 kikiさん

はまって読むと読後遠くの世界に連れていかれてた感がして胸の中にビュービューと風が吹きまくる作品。
ただ現在からすると絵が古臭く、やたら番外編が差し込まれているうえに、子供たちだけで放浪&喫煙&飲酒ありなので違和感感じまくりだし、詩的な描写も多いので読みにくいと感じる方多いと思います。
そしてこれ思春期に読むのと大人になってから読むのとはでは感想が大いに違うんだろうなぁと思いました。私は後者なのでテーマの重さや表現方法は凄いと思うものの、青臭くて頑なな主人公たちに「うんうん、子供の頃はこんな気持ちあったよねー」とは思うけど、「分かるわかるわかる!」とどっぷりハマることはできませんでした。多分思春期に読んでいたらかなりその後の人生に影響を受けたでしょうね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-26 11:13:19] [修正:2016-05-26 11:13:19] [このレビューのURL]

9点 kuroneko3298さん

彼らはみな親の「愛」を知らないこども。
どこかにいる愛してくれる人「恋人」を探して彷徨う彼らの姿が楽しく切なく、衝撃的に---描かれています。そんな4人を襲うある「事件---」
それはようやく見つけた「恋人」との幸せをも奪うことになるのです。
クライマックス10巻?「つれて行って」では
人は人を裁けるのか? 贖罪とは--?何のために生きるのか?
という難問を私たちに突き付けることに。
親になること 家族になること・・・。当たり前だと思っていることの難しさにも気づかせてくれるに違いありません。
テーマは重いながらも魅力的な4人の子供たちがとってもかわいい作品です。
理論的で、哲学的でも--楽しくって、せつなくて---
どの世代が読んでも胸にクる何かがある作品だと思います。
よかったらこちらへ♪
http://edoga.blog22.fc2.com/blog-entry-1121.html

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-03 12:47:46] [修正:2012-09-03 13:07:21] [このレビューのURL]

8点 torinokidさん

言わずと知れた名作中の名作。

「雪山事件」に代表される「死」が作品の根底に内在しているため、
正直言って重い。しかしながら深い。とにかく深い。
容赦のない心理描写には感嘆せざるを得ない。

少女マンガという枠に収まらない名作ですな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-10 00:19:21] [修正:2011-12-10 00:19:21] [このレビューのURL]

10点 ITSUKIさん

最近自分が読んだ漫画の中でも一番の衝撃作でした。
きっかけは、ここのレビューです。

グレアム、アンジー、サーニン、マックスという4人の少年達はそれぞれ家庭から様々な事情によって逃げ出し、社会の「はみだしっ子」となり身を寄せ合い生きていきます。

彼らがそれぞれ持つ心の闇、その描き方が本当に容赦無く、グサっと来ます。
漫画なのに小説並の文字量、後半の裁判員裁判のシーンなんかは今まで漫画で読んだ法廷劇の中でも一番読み応えを感じました。
子供に対してなんて容赦がないんだと思いながら読んでました。

また、笑顔と泣き顔の描き方も上手で訴えかけられるようなその表情により一層感情移入する事になるでしょう。
感情移入すればするほど読むのが大変で、再読するのが辛いとはっきり感じる程重い内容です。
かといってギャグシーンが無い訳ではなく…コメディなシーンはそれでまた面白いので絶妙にバランスが取れています。
これ「花とゆめ」連載だから所謂少女漫画なんですよね…女子の方が精神年齢が高いのもなんか納得(笑

そして確かにこの作品点数が付けづらい。でも付けるなら10点しかないですね。

あまり大した事は書けませんでしたが…作者が故人と知ってこれ程残念に思った経験は初めてです。
今度作者没後15周年として文庫が再販される様ですので、コレクションとしてまた買おうかと検討中です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-07 02:04:00] [修正:2010-11-07 02:06:16] [このレビューのURL]

10点 そのばしのぎさん

家出少年ばかり4人、社会の枠組から外れて生きていくというのは、どこか映画「小さな恋のメロディ」のラストシーンでトロッコに乗っての逃避行に似てる。子供の頃はその先に希望しか見えてないが、年を食うと生活だとか現実しか見えてこなくなる。
実際には4人はグレアムの叔父から援助を受けているのだけど、そういった意味で始めはファンタジー色が濃い。
そしていろんな人と関わり合い、トラブルによってバラバラになったりもしたけど、最終的には養子という居場所を見つけ、また裁判という物を通じて社会と交わっていく事になる。
それだけで充分名作足りえたのだけど、若干一名雪山を引き摺ってそれをよしとしない者がいたためとんでもない問題作になってしまった。

ここまでできる漫画家はもう出ないだろうな。
漫画の本は殆ど捨てていますが、三原順に関しては捨てる気にならないですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-05 12:54:38] [修正:2010-09-05 12:54:38] [このレビューのURL]

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