王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜のレビュー
8点 banbanbigaroさん
設定がありきたりな少年漫画だが、仕立てに関する知識量が抱負なのに驚かされる。スーツのみならず靴やコートといったものにも話は及ぶ。普段スーツを着ている人は思わず「へぇー」と言ってしまう事でしょう。スーツが無ければ唯の二束三文のドラマだが、スーツを神聖化しているから展開できるのでしょうね。多分の全てを通して言えるメッセージは「スーツなめんなよ」って事でしょう。頑固な職人みたいですが結構好きです。私が勉強不足なのか作家さんの事を知らずに読んでてビックリ、一時期筆を置いていたんですね。絵が少々雑に感じましたが納得です。それでも4巻あたりから良くなってきてるとは思います。今時の漫画では無いと思いますし、突っ込み所も多い漫画ですが、その昔スーツ好きな友人が講釈を垂れてくれた事を思い出させてくれる粋な作品です。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2005-09-26 11:58:38] [修正:2005-09-26 11:58:38] [このレビューのURL]
9点 臼井健士さん
世にも珍しい「服の仕立て屋」を主人公とした、おそらくは唯一の漫画。
よく人間にとって最低限生活を営んでいく上で重要なものとして「衣・住・食」という言葉が使用される。
・・・・・が、こと「漫画」に限るとなぜか三つの中で「食」ばかりが持て囃されて、「衣」と「住」はほとんど手を付けられていないと言っていい状態にあることは、多くの皆さんも何となく感覚では理解できることだろう。
これはどうしてなのだろうか?
・・・・理由はいくつかは想像ができる。「食は、食欲という言葉に例えられるように人間が生存する上での本能のひとつだから衣住よりも興味が強い」とか「日常生活の中で衣住よりも意識する頻度が高い」とか「ヴァリエーションが広いので、ドラマを構成することが衣住よりも容易」だとか。
この漫画はその「漫画における圧倒的な食礼賛の風潮の中に切り込んできた作品」でもある。
タイプとしては細野先生の「ギャラリーフェイク」に近い作品と書くと分かり易いか。
所謂、「その道のプロフェッショナルによって語られる業界の薀蓄(うんちく)」と、それに絡む「毎回の人間ドラマ」である。
「ギャラリーフェイク」は美術界が舞台であったが、それがこちらでは「服飾の世界」になるのだ。
これは偏見かもしれないが、このサイトにいらっしゃる方の中でファッションや衣服に対して詳しいとか、一言を持っている方は少ないのではないだろうか?
自分も決して普段から常に衣服のバランスだとか、コーディネートに気を使っているとは言い難い状態。
だからこの漫画を読んで正に「目から鱗」。
よく「人間は見かけじゃない。中身が重要」なんてことが言われるが、そうは言ってもやはり「見かけで判断されてしまう世の中」なのだ。
それを踏まえた上で、見かけを良くすることで場の雰囲気を良くしたり、相手に対する自分の印象を好意的なものに変えたりする技術は実は私達が思っている以上に重要だったということ。
その努力の必要性を多くの人に喚起するという意味においても極めて存在価値のある作品と言っていい。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-06-18 23:45:52] [修正:2010-06-18 23:45:52] [このレビューのURL]
7点 Suzzさん
スーツについてのウンチク漫画でありながら、読者=素人の目線を忘れない漫画。
そして閑話の手抜き具合は芸術的。
世の中を舐めている。そう思わざるをえない。
だがそれがいい。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-11-10 02:16:30] [修正:2008-11-10 02:16:30] [このレビューのURL]
6点 がじぇったーさん
服飾の「美味しんぼ」的漫画。
服飾の問題を解決することによってほかの問題も解決してしまおう的な感じの話が多いです。
服飾がテーマということで斬新な感じではじめは面白かったけど、巻数を重ねるとやはりマンネリになってきました。
しかし、作者による服飾の造詣は深くいろいろと勉強になりました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2012-11-08 22:28:33] [修正:2012-11-08 22:28:33] [このレビューのURL]
7点 bugbugさん
何故だか理由はよくわかりませんが、
私はとにかく「イタリア」が舞台の作品が好きでして、甘めの評価のような気もします。
電車の中でくたびれたスーツを気にもせず着ているサラリーマンは多いんですが、
スーツは本来楽しいファッション。
私服のセンスがいい人は大抵スーツもビシっと着こなしているような気がする。
主人公のユウが粋とか伊達とか
垢抜けない言葉で語る、スーツのウンチクも楽しいし、技ありなギャグが多くて飽きない。
(いきなり最新刊を手に取ったりするとギャグのテンションについていけず面食らうと思うので
最初から読みましょう)
最近ちょっとキャラクター増えすぎてきたような気もするがまぁいいでしょ
筋を追うほどのストーリーは最初から存在してませんし
男爵関連の話が個人的には外れがなくて好きです。
現実的に考えたらスーツ一つで面倒事が解決するわきゃないんですが、
ロマンというか夢に溢れた作品だと思う。(スーツ好きな人限定で)
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-07-24 22:32:53] [修正:2011-07-24 22:36:53] [このレビューのURL]
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