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総レビュー数: 15レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年10月29日

[ネタバレあり]

オタクな方々の大学生活をげんしけんで送る日常が淡々と描かれています。一見起伏のない日常ですが、長い期間で考えるとコミケといった行事や恋愛などの出来事を中心として、会員どうしのつながりがきれいに描かれています。
コミックス版ではサイドストーリーが追加されたおかげで、話の切れ目切れ目が見事に補完されており、全体としてわかりやすく納得のいく形で作品として完成されています。他の方々と同様に斑目のストーリーは切なさを感じました。彼の咲ちゃんへの思いは叶わないままでしたが、彼の人間的な成長は見ていて応援したくなりました。おそらく木尾先生の中でも彼はお気に入りのキャラクターではないでしょうか。先生のぬくもりが感じられました。作品自体にまとまりのあるいい作品だと思いました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-30 13:59:23] [修正:2008-10-30 13:59:23] [このレビューのURL]

デブリ回収業のハチマキとその仲間たちと、彼らと出会う人々の日常が淡々と描かれています。彼らの日常は一見淡々としています。しかし彼らは常に自分自身の持つ夢と現実の間で対話しています。その中でもがきながら毎日を送っているのです。
そのように哲学的な面もあるのですが、軽く楽しむこともできます。コミカルに描いて、そのような悲壮感が漂わないようにしようという幸村先生の配慮が感じられました。そのためにエンターテイメント性と哲学的な部分が折り合いをつけられていました。浦沢先生の影響を受けているのではないかと思いました。もちろん、短話完結型でありながら全体としてまとまりのある作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-30 13:51:03] [修正:2008-10-30 13:51:03] [このレビューのURL]

よつばと、父ちゃんをはじめとする他の登場人物の日常は毎日が起伏に満ちています。しかしそれは突拍子もない出来事が起こっているからではなく、むしろ普通の人では見過ごしてしまうようなことを作者のあずま先生が子供の目線から切り取っているから可能となっています。
彼らの子供らしい無邪気な振舞いは見ていてほほえましく、また幼き頃の自分を思い出すようで切なくもあります。もう二度と帰ることのできない過去がそこにはあるからです。しかしそのように哀愁に浸らなくてもよつばの日常は楽しく、愉快です。そうやって子供は成長していきます。大の大人が子供の目線で物事をとらえることはとても難しいことだと思いますが、そのような努力をみじんも感じさせないところがこの作品の魅力だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-30 13:23:29] [修正:2008-10-30 13:23:29] [このレビューのURL]

シンジがゲンドウや自身の境遇と葛藤するシーンはとても印象的です。深く描写される人間模様と薄い線で描写される貞本先生の作画がマッチして哀愁が漂っています。レイやアスカ、他の登場人物の抱える問題はそれぞれ自分自身が思春期に抱えていた問題と重なります。誰もがその点は共感できるように作られていると感じました。
読むと少し鬱になります。でもこの漫画を読んで自分自身と見つめあうことができます。シンジは自分自身と正面から見つめあって成長していきます。その姿と自らの環境をオーバーラップさせて何かを感じ取ることができるのではないでしょうか。その点がこの作品の漫画やアニメ版も広い人気を獲得し得ている原因のような気がします。もちろん戦闘もしっかりと描かれていて漫画としても楽しめるように設計されています。ラストが気になる作品の一つです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-29 19:43:11] [修正:2008-10-29 19:43:11] [このレビューのURL]

囲碁を知らなくても楽しめるというコンセプトがよかったです。囲碁という一見難しそうに見えるゲームの面白さや雰囲気を分かりやすく伝えてくれました。何より序盤から中盤にかけてはヒカルと佐為、アキラと塔矢名人の人間模様が軽妙に描かれていて好感が持てます。
ただ後半やや失速したのが残念です。院生からプロになってからのヒカルには子供らしい無邪気な魅力がなくなり、ただのませた子供としてしか描けていなかった気がします。さらに囲碁を取り巻く人間模様の描写がややいい加減になり、囲碁の対局描写がメインになってしまいました。息詰まる攻防は見ていて楽しくもあるのですが、囲碁を知らない人に向けた漫画としては本当に楽しめるかどうか疑問です。ただ、最後はだらつきながらもきちっとまとめたのはさすがでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-29 19:34:44] [修正:2008-10-29 19:34:44] [このレビューのURL]

キャラ描写が濃いです。ストーリーもとても青臭い。好き嫌いのわかれそうな漫画だと思いました。
クールな鉄男と熱くなる町蔵の二人が織りなす物語には、青春してますっていう空気が全面に流れています。二人の父親も並の人間ではありません。どこかオペラティックな、大げさとも言える演出もあります。さらに日本橋先生の作画は描線が太く、好みも分かれそうです。
しかし、そういう漫画に引き込まれました。なぜか青臭いとわかっていても、私を熱くさせるものがあったからです。この漫画に出てくる登場人物はみなギラギラと目を光らせています。漫画家の世界がどのような世界か詳しくは知りませんが、漫画の世界の厳しさ、夢を持ち続けてそれを実現することの厳しさがひしひしと伝わってきました。友人には勧めづらい漫画ですが、漫画通の方ならこの漫画のよさがわかると思います。これだけのメッセージが含まれた漫画を3巻におさめたのはすごいことです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-29 17:43:35] [修正:2008-10-29 17:43:35] [このレビューのURL]

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