「キズナ」さんのページ
- ユーザ情報
- 1991年生まれ(性別:男性)
- Webサイト
- https://kizunanoreviewblog.fc2.net/
- アクセス数
- 19070
- 自己紹介
-
○ハンドルネーム・・・キズナ。私が好きな歌手Aimerさんの歌のタイトルか
ら頂戴しました。とっても優しい歌です。3rdアルバム
「DAWN」に収録されていますので、興味のある方は是非
聞いてみてください。癒されますよ♪
○評 価・・・完結済み作品(未完含む)をレビューしていきます。
極力ネタバレしないよう注意して書き込むつもりです。
点数については、こちらのサイトの評価基準と合致しな
い部分があったので、下の表を元に作品を評価します。
10点 殿堂入り(最高傑作)
9点 極めて優れた作品
8点 優れた作品(名作・傑作)
7点 面白く良く出来た作品(佳作)
6点 どちらかと言えば面白い作品
5点 どちらとも言えない作品
4点 どちらかと言えばつまらない作品
3点 ありきたりでつまらない作品(凡作)
2点 出来の悪いつまらない作品(駄作)
1点 酷く出来の悪いつまらない作品
0点 論外
極端に低い評価(2点以下)は滅多矢鱈につけません。
○更新頻度・・・毎月1本、1年で12本の投稿を目標にします。
拙い文章でございますが、何卒よろしくお願いします。
m(_ _)m
8点 H2
高校球児である主人公の国見比呂と親友でライバルの橘英雄、比呂の幼馴染みで英雄の彼女である雨宮ひかり、比呂が所属する野球部のマネージャー古賀春華の4人を軸に、比呂と英雄の甲子園対決までを描く恋愛野球漫画。
ストーリーは、比呂が野球部のない千川高校に入学するところから始まります。その後色々あって、野球部を仲間達と共に立ち上げ甲子園を目指すといった感じです。比呂とバッテリーを組む野田を始め、センター木根、セカンド柳など味のあるチームメイトも試合でしっかり活躍、野球以外の場面でもそれぞれ出番があって大変魅力的でした。またキャラクターの長台詞がなく、絵もシンプルで読みやすいところも良かった点ですね。
試合は、選手達それぞれの思いや葛藤、心の成長に焦点を当て展開されます。野球の戦術的な面白さや派手な技はないので、野球漫画にそうした要素を求める方は、あまり楽しめないかもしれません。
あとこれは個人的な不満になりますが、特に厳しい練習をする描写がないにも係わらず、千川高校野球部が段々強くなることに違和感がありました。それ以外にも気になった点がいくつかあるのですが、ネタバレになりますのでここでは割愛します。
そして主人公の比呂に対しても、ひかりへの思いを引きずるとこが未練たらしくて、あまり好感が持てませんでしたね。
しかしそこを差し置いても、コマ割りや、台詞回し、演出など全体的に描写が洗練されていて、特に恋愛パートでの切ない場面の表現が秀逸、思わず唸るほどの出来映えです。
この作品に登場するキャラクター達は、ストレートに物を言わずに遠回しに言ったり、表情だけで心情を伝えてきます。その様な含みがある表現が多用されるので、読者に想像の余地が与えられ様々な解釈ができる点で、色々と考えさせてくれる漫画だと思います。読めば読むほど味が出るそんな作品でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-09-11 10:51:46] [修正:2020-09-11 10:51:46] [このレビューのURL]
8点 金色のガッシュ!!
天才中学生の高嶺清磨が、魔界からやって来た魔物の子ガッシュと共に魔界の王を決める戦いに参戦、ガッシュを王にすることを目指して、最後の一組になるまで生き残りを賭けて強敵たちを倒していくバトル漫画。
それぞれの魔物には本が与えられ、その本を燃やされた方が負けとなります。そして魔物には技があり、パートナーの人間が本に書かれた呪文を読み上げることで、発動する仕組みです。技は無限には使えるわけではなく、人間の心の力(気力や精神力の様なもの)で発動するため、心の力が空っぽになれば技が使えなくなります。つまりパートナーは考えながら賢く戦う必要があります。この戦いには単純に強さだけではなく、知性も要求されるというわけです。
この本を使って戦うというのは、中々斬新な発想だったと思います。特に魔物が成長して新しい呪文が出る場面は毎回ワクワクしましたね。バトルを通して仲間ができて、悪事を企む魔物に共闘して立ち向かっていく勇姿がとてもカッコよく胸を打ちます。
ストーリーはバトルパートの他に日常パートがあって、清磨の学校での生活やガッシュの日常がユーモラスに描かれています。ガッシュの無邪気さにはとても癒されました。
そしてこの作品の一番の見所は何と言っても、バトル後のパートナーとの別れのシーンです。みんな思い思いにパートナーに感謝して大粒の涙を流しながら魔界に還るのですが、これが兎に角泣けます。
友情・努力・勝利三拍子揃った笑いあり涙ありの王道少年漫画でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-05-05 14:27:08] [修正:2020-05-05 14:28:54] [このレビューのURL]
7点 GS美神 極楽大作戦!!
ドケチな美女の美神と、彼女の下で働くスケベな男子高校生横島、健気で優しい幽霊少女オキヌの仲良し三人組が協力して悪霊や妖怪を退治していくオカルトバトルコメディ。
ストーリーは1~9話の中短編と10話以上の長編で構成され、回を追うごとに段々とシリアスな展開になる感じです。
バトルは武器や御札を使って戦い、修行やトーナメント、実戦を経て新たな技を習得するというバトル漫画の定番を踏襲してはいるものの、要所要所にギャグが挿入されていて、かなりコメディ色の強いものに仕上がってます。
なので人によっては、このおちゃらけた雰囲気が合わない人もいるかもしれません。ギャグは大体横島がふざけて、周りのキャラクターがツッコミを入れるパターンがお約束です。
また一応主人公は美神ですが、この物語で一番活躍するのは助手の横島であり、彼が実質主人公と言って良いと思います。元々只のお笑い担当キャラでしたが、中盤以降はバトル漫画の主人公として目覚ましい成長を遂げます。
その他、時間移動したり宇宙に行ったりするSF要素や少女の淡い片思いや男女の感情の機微を描いた恋愛要素もあり、読者を飽きさせない様な作劇がなされていました。
作画に関しては全体的上手いです。戦闘描写などのアクションも良く描けてますし、特段分かり辛い所もありませんでした。正にお手本の様な作画だったと思います。
サンデーらしさ(読み易く完成された感じ)を継承して、戦いを愉快に描いた作品です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2021-01-17 22:50:00] [修正:2021-01-17 23:42:23] [このレビューのURL]
7点 俺たちのフィールド
サッカー選手の父を持つ高杉和也が、少年サッカー高校サッカーJリーグ、そして1998年のW杯フランス大会までをチームメイトと共に奮闘する姿を描いた熱血サッカー漫画。
仲間の騎場拓馬、磯野拓郎は相棒であり良き好敵手として和也を支え、幼馴染みの女の子森口愛子との関係も物語を盛り上げます。比重をJリーグとW杯に置いているのもあって、序盤の少年サッカーと高校サッカーは駆け足な感じです。
試合は話が進むに連れてサッカー戦術が登場し、必殺技はなく割りと現実的なプレーが展開されます。まぁ少年漫画なので多少オーバーな表現はありますが…。
また主人公和也が個人技に終始せず、時にはアシストに徹してチームプレーで得点する描写もあり、各々のキャラクターを蔑ろにしてないところが好印象でしたね。
本作を読む前にサッカーのルールや用語、フォーメーション等の予備知識があると、試合シーンをより楽しむことができるかと思います。
作画に関しては過不足なく描けていて、コマ割りも見易く大変よかったです。絵柄もあまり癖がないので、広い層に受け入れられると思います。
更にコミックスの巻末には、作者の若かりし頃のエピソードや近況について面白可笑しく描いた2ページ程のおまけ漫画も収録されています。
作品全体を通してサッカーという競技の素晴らしさ、そしてW杯出場にかけるプレーヤーの熱い想いがダイレクトに伝わってくる、そんな作品でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-11-16 23:10:49] [修正:2020-11-16 23:10:49] [このレビューのURL]
7点 D-LIVE!!
乗り物を自在に操縦できる少年"斑鳩(いかるが)悟"が、仲間と共に逃亡犯の追跡や人命救助、荷物の運搬、レースへの出場等数々のミッションを遂行していくアクション漫画。
ストーリーは、一部を除き原則2~4話で構成され、単体のエピソードと平行してロシアの犯罪組織「キマイラ」との対立が物語の主軸となっていきます。
作中には、車やバイクは勿論、飛行機や船、戦車・戦闘機等の軍用機、クレーン車、ショベルカー等の重機、その他スノーモービル、ホバークラフト、潜水艦まで実に様々な乗り物が登場、まだまだ他にも沢山出てきます。これだけ乗り物が出る少年漫画は、恐らくこの作品だけだと思います。乗り物好きな方には、是非読んで頂きたいですね。乗り物に詳しくない方でも、専門用語・固有名詞等は枠外に補足説明があるので、予備知識がなくても全然大丈夫です。
ただ難点を指摘するなら、ストーリーが定型化されているので、人によっては読んでいて飽きがくるかもしれません。
アクションシーンは、皆川先生の画力が最大限発揮され、思わず息を飲む程のスリルを感じさせてくれます。迫力やスピード感が伝わり、また絵も大変見易いので、状況が一目で把握できます。
どんな過酷な状況に置かれても決して諦めず、知恵を絞って困難を乗り切るASEエージェント達の姿が、とてもカッコ良かったですね。プロフェッショナルについて考えさせてくれる、そんな作品でした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-07-19 16:33:44] [修正:2020-07-19 21:52:52] [このレビューのURL]
7点 テガミバチ
主人公の少年ラグが郵便配達員(テバミバチ)として働きながら、失踪した友と母の行方を追うといった感じのファンタジー漫画。
配達の道中、巨大な魔物(鎧虫)が襲ってきて、テガミバチは心弾銃と呼ばれる心を使う武器で応戦、相棒(ディンゴ)と連携して鎧虫を倒していきます。
物語はメインの話とは別に1話完結の短編が挿入されますが、こちらもまた感動的です。話が進むにつれて物語は壮大になり、ラグにまつわる過去の出来事が徐々に明らかになる様は読んでいてワクワクしました。
ラグは泣き虫という設定なので、とにかくことあるごとによく泣きます。
人によっては鬱陶しく感じるかもしれませんが、私には却って彼の優しさが伝わり、良かったと思いました。またディンゴの少女ニッチも一途にラグを慕う健気で可愛くて非常に好感が持てるキャラクターでしたね。
絵については、キャラクターや背景が丁寧に描かれています。
幻想的かつ美しい表現が抜群で、大変魅力的です。
(私事ですが思わずイラスト集を購入してしまいました。)
手紙を通じて大切な人に心を届けるというコンセプトが素敵な作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-04-20 23:07:38] [修正:2020-04-22 14:31:31] [このレビューのURL]
5点 うしおととら
このレビューはネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
完結して四半世紀ほど経ちますが、未だ根強い人気を誇る少年漫画の傑作ですね。ストーリーの破綻や引き伸ばしがなく、広げた風呂敷をキチンと畳んだことが高く評価されています。そんな作品に意見することは大変憚られるのですが、今回は私がこの作品を読んで感じたことを率直にレビューしたいと思います。
キャラクターについて
主人公の潮は正義感が人一倍強く、また自分を犠牲にしてでも困っている者を助けようとする情に厚い人柄に心惹かれました。鎌鼬三兄妹やはぐれ外堂、麻子の人身御供のエピソードは正に彼のそうした性格が如実に表れていて、命懸けで誰かを守ろうとする姿は格好良かったです。少年漫画の主人公としては理想的だったのではないでしょうか。また主人公が槍使いという設定、しかも必殺技もなくアイテムも最後の鎧ぐらい、戦い方も突いたり切ったりと至ってシンプルなものでそこに却ってオリジナリティを感じましたね。
そして相棒のとらは表向きは潮に対していつか喰ってやると凄んでますが、なんだかんだサポートに徹している憎めない良い奴でした。光覇明宗のお役目様が亡くなり茫然自失だった潮を奮い立たせた場面は、とらの不器用なとらの優しさを感じ印象に残っています。また潮以外とも少しずつ仲を深め、中でも真由子との関係が個人的にツボです。などか・たゆら戦の後、真由子の名前を呼んだ場面は、胸にグッときますし最後のモノローグも物語の導入部分と対になっていて関心しましたね。
その他ヒロイン麻子と真由子を始め、紫暮、鏢、雷信、かがり、など好感の持てる魅力的なキャラクターが沢山いました。個人的には小夜ちゃんがお気に入りです。潮に照れながら「バカね。」と言うところは可愛いかったなぁ。
ストーリーについて
これは作品全体を通して言えることですが、話運びの強引さが悪目立ちしている様に感じられました。例えば東西妖大戦での賭試合でボロボロになった雷信が梟を一瞬で倒すのも相手が油断していたからという理由で拍子抜けしましたし、その前の杳も散々ヤバい雰囲気のある強キャラっぽかったのに、かがりに呆気なくやられてしまい見応えなかったです。
ハマー機関の話も科学者の一人ヘレンが爆発に巻き込まれ亡くなりますが、何か最後に良いことした自分に酔ってる気がしてあまり感動できませんでした。しかも自分達のせいで多くの死傷者がでる大惨事になったにも係わらす、ニコラスとマルコは何故か日本に残り研究を続けることに…。これも後に二人を登場させる為の布石だったんでしょうが、普通なら責任問題に発展して刑務所行きでしょう。
そして白面の者復活から最終決戦は、既にこちらのサイトでもご指摘されている方がいらっしゃいますが、本当に説得力のない描写が散見されました。流の唐突な裏切りに始まり、粉々になった獣の槍が婢妖を祓い皆が潮の記憶を取り戻す展開、極めつけは獣の槍の復元と瀕死状態だったとらが完全復活する場面です。流と婢妖の件は百歩譲ったとしても、獣の槍ととらの復活に関しては納得できません。どちらもかなり重要な場面だったと思うのですが不思議な力で片付けられてしまい、これのせいでバトルに緊張感がなくなって、最後の白面の者との最終決戦も感情移入できませんでしたね。
しかし勿論感動できるエピソードもあって、個人的には海の家の話とさとりの話は良かったと思います。どちらも最後が印象的で、特にさとりの話は「うしおととら」の中で最も切なく胸を打つものがありました。さとりと別れた後に公園に佇む潮と麻子の姿は泣けます…。
作画について
画力は高くないですがバトルシーンは迫力があって、特に見開きは格好良く描けていたと思います。絵柄は癖が強く万人受けはしないでしょうが、個性のある自分の絵柄を確立できていて好印象でした。
レビューは以上です。本来ネタバレはしない方針でしたが、今回は内容について具体的に主張したかったので、この様な形でのレビューとなりました。私個人としては、やはりストーリーに引っかかる部分が多く、またそれを凌駕するほどの魅力的な要素がこの作品には見受けられませんでした。絶賛されている終盤の展開もご都合主義が大変気になりますし…。なので評価としては、だれる部分もあるがところどころ楽しめる漫画である5点とさせて頂きます。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2021-03-08 19:00:12] [修正:2021-03-08 23:42:24] [このレビューのURL]