「kagehiens」さんのページ

半分ぐらいの巻数で終わっておけば割と伝説の作品になれた気がするマンガ。

点数については、他の人のレビューで「ガリガリ君を食事として評価するのに似てる」というのがあったのに同意したい。

序盤の設定や作者の性格のせいでどうやってもこれは感動巨編にはならないが、1話1話は軽妙で読みやすいし、ニッチなツボ(だけ)を押さえたヒロインも多数居て、良作漫画であることには異論がない。
演出がうまさは、読み始めるとつい数巻リピートしながら読んでしまう程だが、どうしたってジャンクフードやお菓子の類のヤミツキさであるので、同時代のうしとらなどとは比べるのが酷な話だと思う。

本作の不幸は、人気が出て長編を書くようになり、二次創作用に取っておけばよかったような裏設定(もちろん後付けもあると思うが)まで余さず引きずり出されたことだと思う。
この作品が15巻程度で終わっていれば、次の作品も確実にヒットさせることができたのではないかと思える。


最後に、私がこの作品を少し低めにしか評価できないのは、純真だった(?)自分に眠っていた各種属性萌えを開拓された恨みによるものでもある。この作品でニッチ属性に目覚めてしまった読者は全国では相当な人数になる筈だ。本当になんてことをしてくれたのか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-07-28 07:28:55] [修正:2012-07-28 07:29:21]