「kuroneko3298」さんのページ

まさに何度も読まないといけなくなる作品。
淫靡な香りとともに文学的な匂を漂わせてのめり込ませる。
作家である溝呂木の「書けなくなる恐怖ー」が
私はこの作品のテーマなのかな・・と思う。

凡人の私にはおおよそ想像もつかないけど
地位も名誉もある大の男が「ウツボラ」を書く為に
少女に犯され堕ちて行く様は--
その怖さを充分感じさせられた気はしました。

彼の下で淫らに喘ぐ少女は一体誰だったのか--
意味深なセリフ、不可解な女の行動、曖昧な溝呂木の供述で、
彼女の正体は二転三転。
妖艶な肢体が印象的な瞳が 彼女をますます謎めいたモノへかえてます。
ラストではそんな「彼女の正体」も明かされているのですが
でもやっぱり違うのではないか--?と思わせる凄さだ。

明日美子さんの新たな魅力に、もはやクラクラ!
読みごたえも十分です!! 

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[投稿:2012-10-04 23:15:33] [修正:2012-10-04 23:17:59]