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10点 souldriverさん
この作品で土田先生と出会った。
自己を主張することも、他人を疑うことも知らないドンのひたすらにまっすぐな思いには胸を打たれる。
自分の幸せとは自分の好きな他人の幸せ。
そこにあるのは自己犠牲の精神でも博愛の精神でもなく、ただ自分を、そして人間という生き物を信じる心だ。罵られ、嘘をつかれ、裏切られ、どんなに傷つけられても、関わったすべての人たちに人間としての真の誇りを見つけさせていくドンの生き様は本当に不器用だけど、本当にカッコイイ。
生きることはそれ自体が大きな苦痛だ。でも「永遠の場所」は、必死に生き抜くことの中に自分で見つけていくしかない。それは現実の刹那さを突いた心理だけど、同時に人間の暖かさも教えてくれる。
多分僕がドンのように純粋な愛を持つことは一生かかってもできないんだろう。
でも、いつかはそうありたいと願う。
まさに魂を揺るがし、僕の人生観を大きく変えた作品。
おそらく今後も、これほどの影響を与えてくれるマンガに出会うことはないだろう。
『ドン、おはよう! おまえが大好きだ!!』
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[投稿:2007-06-22 22:16:57] [修正:2007-06-22 22:16:57] [このレビューのURL]
6点 rongaiさん
土田さんよぉ、あんたイイ漫画描くよ、ったくよぉ。
「土田」って言ったら、
今まで「U-turn」の土田思い出してたけど、
私は今日かぎり、土田って名前聞いたら、
あんたのこと思い出すことに決めたよ!(いらない決意)
なんとなく展開とか読めたんだけど、
それでも土田さんの描くアウトローな感じが存分に出ていて、
先が読めるとかそんなもんどーでもいいんだよ!って思った。
昔のアウトロー作品の復刻求む。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-06-08 15:18:01] [修正:2007-06-08 15:23:43] [このレビューのURL]
6点 dollboxさん
なんとなく心が豊かになった気がする。
幸せの定義は難しいけれど、ドンちゃんの言うような幸せは俺には実感できないかもしれません。
誰かが幸せなのを見るのは嬉しいけれど、俺は自分も幸せになりたいしそこに少しでも加わりたいとも思う。
ドンちゃんの想い描く幸せの風景の中にドンちゃん自身の姿はない。
そこにあるのは自分が好意を寄せている女性と親友が、おじいちゃんおばあちゃんになっても結婚記念日をささやかに喜びあっている暖かな日常だ。そして夫婦がドンちゃんも祝ってくれてるかしら?なんて幸せそうに話すんだ。
それでもドンちゃんは幸せなんだって。嬉しそうに夢を見ながら笑うんだ。
土田世紀の描く人間はどうしてこんなに命が込もっているんだろうね。
酷い仕打を受け続けてもドンちゃんは優しい、優しすぎる。痛みを知っているから。だから俺は哀しい。
俺にドンちゃんみたいに生きる自信はない。
だけどドンちゃんのような心をもちたいとも思う。
俺はまだまだちっちゃいな。いい加減そう思う。
とりあえず読んでください。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2006-01-03 04:15:11] [修正:2006-01-03 04:15:11] [このレビューのURL]