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6.73点(レビュー数:26人)

作者岩原裕二

巻数6巻 (完結)

連載誌コミックビーム:2002年~ / エンターブレイン

更新時刻 2010-08-15 12:05:56

あらすじ 世界に蔓延する石化病、メドゥーサに感染した人々は、古城を改築した施設の中で冷凍睡眠についた。
だが、彼らがふたたび目覚めたとき、城は獰猛なモンスターがはいかいする荒れ果てた廃墟と化していた。
奇病による死と凶悪な怪物、二つの死に囲まれたなか、いばらの伝う古城を舞台に始まる、生への脱出劇。

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いばらの王のレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全26 件

8点 そうすけさん

物語を走りきった感じがして好きな作品です。最後をもう少し描いてほしかったですが、あまりくどくど描かれるよりは良かったのかな?

手ごろな巻数でおすすめです。イメージは「よくできたB級アクション映画」

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-09-01 23:37:42] [修正:2010-09-15 23:26:42] [このレビューのURL]

8点 BuBuさん

もの凄い満足感のある伏線をはってくれてる作品です。
伏線が解けた時の盛り上り方がこんなに凄い作品はそうそうないと思いました。

ただ物語の核となっている病気:メドゥーサの理解が難しく、ラストに向けてどれだけそこを理解できているかで、感じる面白さはだいぶ変わってくると思います。

最初に1巻から6巻まで一気に読んで、その後理解を深めつつまた読み直すか、
1巻ずつ丁寧に理解しながら読み進めて行くかすると、
とてもいいと思います。


最後の数ページが投げやりな感じだったのが残念でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-18 01:39:26] [修正:2010-09-14 13:09:54] [このレビューのURL]

6点 十歩神拳さん

1巻を読んだときは「漂流教室」的なサバイバルホラーなのかと思いましたが、全体を通してみるとむしろアクションアドベンチャーでした。
テンポが良く、キレのある展開で巻数も手頃なため最後まで飽きることなく読めましたし、面白い漫画だと思います。

しかし、先ほど述べたように前半では割とホラー的な展開が前面に押し出されていたため、私が勝手にその方向で物語が進むだろうと気構えていたせいか後半の展開に若干置いていかれてしまいました。

もっとも、作品冒頭から異形のモンスターが登場している点や、作品の背景を考えれば後半の流れになってもなんら不自然ではないし、最初から物語の流れは方向づけられていたのでしょうが。

でもやっぱり、主人公サイドにはできれば最後まで武器や兵器と知恵を駆使して、人間らしく小賢しい戦い方で化物と渡り合ってほしかったと個人的には思いました。


とはいえ、作品を通して少しずつ謎を明かしていく過程や、手堅く構成されたプロットはかなりの完成度だと思います。

個人的嗜好に基づいた点数が5点、作品としての評価が7点で、間を取って6点です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-24 10:23:01] [修正:2010-05-24 10:29:38] [このレビューのURL]

9点 さんばしらさん

凄い作品です。

最初から最後まで目が離せない展開で、読んでいてだれた部分は全くありませんでした。
だんだん謎が少しずつ解けていき、そしてあの最後の展開、鳥肌たちました。
生き残った人達の考えや思いが様々で、人間の悪い部分や良い部分がかいま見えてきて、もし自分があの場面にいたらどうなっていただろう?と考えさせられた。

絵もとても良く緊迫感が伝わってきた。

何度も読み返せるおもしろさ。
作者も言っている通りB級ハリウッド映画のような展開なので、B級映画好きにはオススメです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-13 12:49:57] [修正:2010-05-13 12:49:57] [このレビューのURL]

9点 ジブリ好き!さん

石化して死を招く怪病・メデューサから始まる、地獄の古城脱出活劇!


中学でたまたま手にして以来、もう何度読み返したかわからないくらい大好きな思い出作品。「古城」を「脱出」するサバイバル・パニックだなんて、俺好みもいいとこ♪
パニック系特有の登場人物達の狼狽・疑心・不安、そして必死に状況打開を目指して進んいき、次第に全貌が分かってくる感覚。たまりません!


作者が言ってる通り、「低予算のハリウッド映画」って雰囲気です。いわゆるB級映画のノリなんですが、そう銘打つことで、誰でも安心して楽しめるし、ラストのご都合主義さえも「アリ」にしてしまうわけです。何よりノリやバトルこそB級感あふれていますが、この作品最大の魅力は「ミステリー」要素!

そう、ラストのどんでん返しが凄いのです!

散りばめられた伏線が、じわじわと回収されていき、終盤に真の敵・ゼウスから真実が明かされます。それだけでも十分なミステリー要素なのですが、圧巻なのは、ラストにカスミがドでかい怪物に突っ込んで知る姉妹間の秘密、隠された真実。世界観が一気にひっくり返ります。

ゲームのメタルギアシリーズに似たどんでん返し。ただ、MGSほど事実が2転3転するわけではないし、伏線も少ないのが残念。その代わり、ひっくり返り具合は凄いですよ!


全6巻という読みやすい巻数も絶妙!テンポがめちゃめちゃ良く、スピーディで無駄がない。加えて僕にジャケ買いさせた画力の高さ!また、作者はアニメ「Darker than Black」のデザイン担当者です。そのデザイン力&画力で描かれるモンスターや古城の雰囲気は、もう素晴らしいの一言!完成度の高い一品です。

世界がどうなっているかは明かされず、古城で始まり古城で終わります。そんなところもB級映画さながらですが、世界編をやって巻数が増え、また読者の期待値だけが高まっていってしまうよりは、良い終わらせ方だったかと。あの長さだったからこそ、ミステリーも前面に出てくるわけだし。
しかし、そんなこと以上に、あそこで終わらせたことには作者の意図を感じます。(詳細は以下)

今月映画化された話題作、ぜひ1度、いや2度3度とご賞味あれ!


(以下、ネタバレあり)
メデューサは、トラウマなどの強い思いにより、想像を具現化する力があります。作中では主にいばらやモンスターなどの有機物が具現化され物質化してましたが、終盤のモンスターが武器を生成していることから、無機物もできそうです。そうすると、古城という世界が現実か否か、最初から存在したものなのかどうかも怪しくなってきます。
加えて記憶をもった人も生み出せる。自我や自己の実在性も不確かなものなのです。
オマケで描かれた映画のカットのような世界や、監督のメデューサは、そうしたことを暗に示していると思います。つまり、世界がどうなっているか以前に、古城自体が世界なのかもしれないし、古城なんてものは世界のどこにもなかったかもしれないわけです。
あまりうまく言えませんでしたが、作者自身、世界を描くことの意味を感じていないことが、オマケ漫画から伝わってきました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-08 01:36:05] [修正:2010-05-06 15:03:42] [このレビューのURL]

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