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6.67点(レビュー数:37人)

作者あだち充

巻数26巻 (完結)

連載誌週刊少年サンデー:1981年~ / 小学館

更新時刻 2012-10-15 02:25:25

あらすじ 上杉達也と和也は双子の兄弟。幼なじみの浅倉南とは家も隣同士で、小さな頃からいつも一緒に遊んでいた。そんな3人は今、同じ高校明青学園に通う同級生。
スポーツ万能、成績優秀の和也と、そんな弟に何をやってもかなわない兄の達也。
和也は好きな南が夢みる甲子園出場を叶えるため、野球部のエースとして活躍していた。
その一方で、達也もまた南に密かな想いを寄せていた。当の南は、和也の気持ちを知りながらも、少しずつ達也に心惹かれていくのだったが…。

備考 ワイド版全11巻、文庫版全14巻、完全版全12巻。
第28回(1982年度)小学館漫画賞受賞。

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タッチのレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全28 件

6点 臼井健士さん

サンデー連載作品では珍しくある意味「一世を風靡した」作品。

番付を付けるなら藤田和日郎先生の「うしおととら」を向こうに張って、サンデーの連載作品の中では「横綱」の地位を得ていても何の不思議も無い作品のはずだ。

・・・しかし・・・、実際はどうかと言うと・・「そこまでの作品ではない」というのが正直な感想。
「大関」は勿論のこと「関脇」でもキツイ。せいぜい「小結」くらいだろう。

一体、何故か?
画は見やすくて上手い。序盤はやや描きなれていない印象がするが、中盤から後半にかけて完成期に入って、ほぼ現在の絵柄になっている。
「他のあだち漫画」と比較しなければ、みんな同じ顔のキャラばかりだ(他作品でのキャラデザインの使いまわし)、という欠点も気にはなるまい。
野球を題材に選んでいるが、スポーツはメインではなく、あくまで恋愛メインの青春漫画と考えたほうがいい。
「スポーツ漫画」=「熱血スポ根」という図式を打ち砕いたという点でも先駆者だろう。
だが、肝心のストーリーは起伏が少なく、盛り上がりに欠ける部分が多い。
弟・和也の死という作中の一大事件はあるものの、そのシーンですらもなぜか「淡々とした」印象が強い。これは表現の仕方に問題があると思うのだが、あだち作品のキャラはいずれもあまり感情を剥き出しにして訴えるようなキャラがいない。
だから、何を考えているのかが見えないシーンが非常に多い。
そしてそれは読者の共感も得にくいということに繋がるのではないか。
そうなってくると必然的に話にのめり込みにくくなってくる。

ヒロインの南は最初から達也のことが好きで、もともと2人は両思いだったのだが、そこに南を好きな達也の双子の弟である「和也」(しかも、「劣等性で問題児」というレッテルの兄と比較して弟は「優等生で人格者」だった)という要素があったために当人同士に(特に達也のほうは)「2人の気持ちをハッキリさせる」上で迷いがあった。
その2人の関係を「曖昧なものにする」重石だった和也が死んで舞台から退場したことで結局は達也の迷いを晴らすことになり、必然的に2人の関係を浮かび上がらせることに。

新田・西村、そして原田・・・いずれも男性としての「魅力」では達也以上なのだが、南の気持ちが最初から決まっていて揺るがなかったために「ライバル」にすら成り得ず、単なる「引き立て役」に甘んじた。(しかし・・彼らはその「引き立て役」をプライドを持って甘んじてまっとうしたように思う)
つまり・・・この作品は最初から両思いなのに気持ちがすれ違う達也と南の心が触れ合う(すなわち「タッチ」する)までを描いた作品。
なので、「盛り上がりに欠ける」のもある意味当然のことなのだ。
かと言って「スポーツ漫画」としても盛り上がれるわけではないので、なぜあんなに(アニメ化にしても映画化にしてもドラマ化にしても、そしてスポーツ少女を「南ちゃん」などと呼んでいたことさえも)社会的に盛り上がっていたのかが今考えても理由がハッキリしない。

結論として「ハッキリとした理由もないままに周囲によって祭り上げられた結果、実態以上の過剰な評価が定着した漫画」ということになる。
でも、もう化けの皮は・・・剥がれてもいいでしょう?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-03 12:36:43] [修正:2010-12-03 12:36:43] [このレビューのURL]

8点 gotouさん

なかなか面白いですよ。
あだち先生の作品中ではおそらく一番。
出てくる登場人物のキャラがとても立っているし。

でも、ヒロインの南ちゃん、なかなかいい性格してますね・・・(笑

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-05-09 20:30:31] [修正:2010-11-11 00:23:46] [このレビューのURL]

3点 即身仏さん

とても有名な野球漫画なんですが、正直「キャプテン」とか「ショーバン」とかの野球漫画と比較しても軽いんですよね。しかも奥底にドロドロした嫌なものが渦巻いている。はい。それは柏葉兄弟のアレです。弟の柏葉英二郎が屈折した人物になった経緯、ハッキリ言ってこれは無いんじゃないか?と嫌な気持ちにさせられたものです。週刊少年誌らしからぬ黒さとしか言い様が無いです。面白い作品なのでしょうが、この人の作品は判を押したかのような作品ばっかりのような気がします。

そういった負の部分を鑑みての評価とさせてもらいます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-23 02:06:40] [修正:2010-09-23 02:06:40] [このレビューのURL]

6点 tsk-mmwさん

単純に単行本の売り上げやアニメの視聴率等の数字からみても、漫画史に残るであろう作品であることは間違いないと思います。 好きな作品ではあるのですが、どうしても私は“あだち充先生の野球漫画=ナイン”というのがまずありまして、それにこの作品以降の野球漫画(H2,クロスゲーム)は、大まかな内容としてはタッチとそれほど変わらないですよね。 今となってはこれが理由で、この作品に対して冷めてしまい、今の私の評価が低いのはこの1点に尽きます。 H2やクロスゲームがこの世に生れていなければ評価は違ったかもしれません。 実際この作品が連載されているときは、毎週楽しみにしていましたし、単行本はほぼ初版物を買っていましたから。 ということで、6点です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-08 11:27:52] [修正:2010-07-08 12:20:32] [このレビューのURL]

6点 ポークさん

言うまでもなく、世間的にはあだち充の代表的な野球漫画です。

お互いを思いやる双子とお隣のアイドル的な女の子とのお話のはずだったのですか・・・。
内容は面白いのですが、一度読んだきり本棚にしまったままです。

お隣のアイドル的な女の子・・・とても自分勝手です。
双子の弟には甲子園に連れていってもらうという夢を、
その兄にはもう一つの夢を叶えてもらいたいと言っています。
気がないにも関わらず、思わせぶりな言葉で男の心をたぶらかします、
相手の気持ちを知っていながら。
少しは「H2」の春華を見習ってほしいものです。

以上のことから、あだち充ファンでありながら低めの点数を付けました。
ただ、一度読むだけなら面白いと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-28 17:55:04] [修正:2010-05-28 17:55:04] [このレビューのURL]

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