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7.26点(レビュー数:23人)

作者黒田硫黄

巻数3巻 (完結)

連載誌月刊アフタヌーン:2000年~ / 講談社

更新時刻 2011-01-12 13:03:08

あらすじ 主役は「ナス」!? 老若男女、国籍を問わず繰り返される人のいとなみ。家族、恋愛、友情、勉強、仕事……。なにげない日常のなかの人間関係を、ナスのある風景を交えて描いたヒューマンドラマ。――ある夏の夜、ナスの化身から「タマネギよりもメジャーにしろ!」という使命をうけた作者が描いたナス漫画の金字塔!!

備考 本作品に収録されている「アンダルシアの夏」は2003年『茄子 アンダルシアの夏』としてアニメ映画化された。日本アニメ界随一のサイクリストとして知られる高坂希太郎が監督

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茄子のレビュー

点数別:
16件~ 20件を表示/全23 件

10点 hotkkさん

黒田硫黄についてはとうの昔に各界から賞賛の声が上がっているのだが、作者がどうも体調を崩して連載が滞っているらしいので、いまさらだがこのタイミングでレビューを書きたい。

この作品の素晴らしさは、なんと言っても1話1話に凝縮された人生の濃さにあると思う。アニメ映画化された自転車競技の話はもちろんだが、農業をやっている元大学教授、家が借金まみれで借金取りに追われている少女。そしてそれらを巡って登場してくる脇役の人物たち・・・etc・・・登場するどの人物もがそれぞれに事情を持ち、それがコマの裏の裏辺りにしっかりと根付いている。一つのセリフも見逃したくない、一つのコマも見逃したくない、そういった緻密な世界観が、筆で描いているという見方によってはラフなそしてダイナミックな作画で生き生きと描かれる。さしてネームが多いわけでもないのに、もしかしたら読んで疲れるという人がいるかもしれない。それほど、1コマ、1言が、大きな意味を持った作品だ。

黒田硫黄作品を初めて知ったのはコミックキューに掲載された短編「あさがお」でだったが、その当時から作画及び台詞回しは卓越しており、私にはすこぶる衝撃的であった。その後も作品を読み続けているが、私が個人的に一番好きなのはこの「茄子」である(もちろんみんな好きだけど)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-08-13 13:13:07] [修正:2008-08-13 13:13:07] [このレビューのURL]

7点 ちょうあんさん

あるがままを受け入れる全肯定感がいい感じです
めんどくさい…それも良し
ダメ…それも良し
唯一作者が批判的なのが意味の無い付加価値で
本来の価値とズレが生じたバブル期日本の様なせかせかした社会像
(江戸の話とか宝さがし男の話とか、女は眠れなく高橋綾はオッサンに傾倒していく)
精神的なスローライフを提唱しているように感じる
物を大切に、工夫して、応用して…
楽しみ方は一つじゃない…
例えば茄子、茄子ほどいろんな調理法がある野菜はない

感動するといった作品ではないがシステマティカルな社会に疲れた時、
対極の価値観を知る旅行のような作品

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-17 03:35:16] [修正:2008-07-17 03:35:16] [このレビューのURL]

9点 げそビンタさん

早速レビュー放棄だ! 茄子最高!!
誰にも似てない線で、誰にも描けなかったいろんなを、表現しちゃってスゲースゲー。
この人の描く、視線をそらさない女の子の感じとかどきどきします。
きっと僕はこんなものが読みたくて漫画を好きでいるんじゃなかろうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-02-22 01:59:08] [修正:2008-02-22 01:59:08] [このレビューのURL]

8点 Dr.Strangeloveさん

よくここまでバリエーションのある話を作ったものだと
感心する。茄子が食べたくなる傑作。

最近体調不良に陥っているらしく心配。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-23 18:10:05] [修正:2007-06-23 18:10:05] [このレビューのURL]

8点 赤い車の男さん

[ネタバレあり]

まずキャラクターが良い。
ひとりひとりの性格やセリフ、仕草にいたるまで、不自然に強調された嘘っぽさがない。
すごくナチュラルにキャラの魅力を描けているんです。
特に女の子がいいね。そう特に道重さんが。
精神的に自立した誰にも媚びてない態度とか、フラフラしてるようで妙にリアリストなところとか。
この娘こそ、黒田硫黄作品を象徴する存在のような気がする。

次はあれだ、細かい演出が巧い。
例えば、自転車レースの話。
レースの状況を描くシーンで、そのレースを映すテレビの画面を描いたりするんだ。
テレビの画面そのまんまだから、コマの端っこのほうに現在の順位や選手の名前が描き込まれてたりするわけ。
これ初めて読んだときにすごいびっくりしたのを覚えてる。

あとあれ、三巻にでてくる巨大なバイオ茄子みたいなもん描いてもくだらなく見えないところ。
だってね、普通なら「はあ?なんだよこれ」とか「ありえないって、フフン」みたいな冷淡なリアクションになりますよ?
富士山の上にめちゃくちゃ大きい茄子が生えてて、その蔓が人間を襲いだすなんて、、、まるで漫画みたいな話じゃないですか!?

あ、今書いてて解った。

黒田硫黄の漫画って「まるで漫画みたいな」出来事や人間を描いても許されてしまうんだ。

だってね、

口から烏が出てきたり、生身で空中を飛び回ったりしてもリアリティが消滅しない漫画なんて今時ほっとんどないよ。
それってすごくないですか?

でっかい茄子がバイオハザードですよ!?

あ、しまった。脱線した。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-04 03:04:52] [修正:2006-12-04 03:04:52] [このレビューのURL]

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