あらすじ
家庭は極貧で、ろくでなしの父親は蒸発。貧しいながらも懸命に生きてきた風太郎にとって、心の支えとなっていたのは、優しい母親と風太郎に温かく接する近所の青年であった。しかし、治療費が払えない母は病死、自暴自棄になった風太郎は盗みに走り、それを咎めた青年を手にかけてしまう。
それを機に、風太郎の考えは大きく変わる。「銭があればいいのか」。風太郎は生まれ故郷を飛び出して成長し、偶然を装って大企業の社長一家に取り入り、陰で金銭の為に殺人を繰り返すこととなる。遂には、社長一家を死に追い込み、企業の乗っ取りに成功して、政界進出をも狙う。しかし、栄耀栄華を極めた風太郎は、誰もが予期せぬ末路を辿ることになる・・・。
備考
1970年、実写映画化。
2009年、日本テレビ系列でテレビドラマ化。
銭ゲバのレビュー
7点 CHAIRさん
ストーリーは他の方の評価通り、少年誌にこんな漫画が載っていたという事実と、こんな漫画を書いた人がいる事実は驚嘆。
ただ、個人的にはジョージ秋山をビッグコミックオリジナルの「浮浪雲」のあの画風をしっていたので、ちょっと粗く見えてしまう。
そこが良かったりもするのだけど。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-05-27 22:36:20] [修正:2010-05-27 22:36:20] [このレビューのURL]
9点 とろっちさん
黒い。醜い。泥臭い。だけどこれも1つの真実。
1人の男のとある信念を、見事なまでに徹底して描ききった傑作。
これを読むと、今の少年漫画が平和なものにしか見えなくなるかもしれません。
それほどに圧倒的な破壊力を秘めた作品です。
人の生命より、人の心より、銭を追い求める風太郎。
自分以外のすべてを蹴散らし、傍目から見れば大出世とも思える場所まで登りつめます。
だが、銭か貯まれば貯まるほど、彼の孤独感は増していきます。焦燥感が募っていきます。
そして彼の下した決断とは…。
「銭で買えないものはない」「銭こそが正義」という、言わば有史以来のテーマ。
しかしそれを極限まで突き詰めてみると、この作品のようにならざるを得ないということでしょうか。
痛々しく、激しく、狂おしいまでの人間の本性。
信念に純粋すぎるが故の苦悩。
作中の「人間の幸福について」の原稿用紙の上での展開に、そしてそのあと彼がとった行動に、
この物語のすべてが集約されているのかもしれません。
ラストに至るまでのあまりの凄まじさ。
ぜひ一度は読んでおきたい傑作だと思います。
編集者たちは読者である少年たちに何を伝えたかったのか。
当時の少年たちはこの作品を読んで何を感じたのか。
とりあえず、読んだあと心に何かが確実に刻み付けられることでしょう。
それが良いものかどうかはわかりませんが。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-04-25 20:31:29] [修正:2010-04-27 02:29:47] [このレビューのURL]
9点 居酒屋さん
真実一路の道なれど ままよ人生銭ズラよ。
この詩と最後セリフが全てを物語っていました 一度は誰でも読むべき作品
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-03-19 12:48:58] [修正:2010-01-31 13:19:00] [このレビューのURL]
8点 taroさん
子供に読ませるなといった、当時の大人の気持ちは良くわかる。
わかる歳になってしまったのかと思う。
漫画史上に残る、凄い作品である事は間違い無し。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-07-09 22:24:58] [修正:2009-07-09 22:24:58] [このレビューのURL]
10点 nubonbaさん
ラストシーンのカタルシスが凄まじい!
スピード感のある筆致はまるで映画でも見ているかのようです。傑作。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-02-25 11:49:13] [修正:2009-02-25 11:49:13] [このレビューのURL]
PR