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話の膨らまし方はとても旨いのですが、最後の落ちが弱いんですよね…まぁこの作者の漫画はどれもそんな感じですが。

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[投稿:2008-11-06 00:53:41] [修正:2008-11-06 18:09:41] [このレビューのURL]

物語が進んでいくごとに天馬の心が変化していきます。それを見ているのが楽しいです。浦沢先生の得意な短話完結型の物語がいくつも出てきます。それを一つの大局観から物語を作成してまとめた技量はさすがと感じました。
ただヨハンの影を天馬が追う形で物語が展開しているのですが、途中からヨハンの存在感が希薄に感じられたのは意外でした。どんどんヨハンや冷戦時代の東ドイツの影の部分が明らかになっていくにつれて、ヨハンが希釈されていった感じです。普通の人間じゃないかと感じてしまいました。浦沢先生の狙いはそこだったのかもしれませんが、自分はヨハンの暗い闇、天馬には救えない部分を見てみたかったのです。そのせいか、途中から話を読むのが作業的になってしまいました。ただ、全体としての完成度は見事だと思います。

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[投稿:2008-10-29 17:55:43] [修正:2008-10-29 17:55:43] [このレビューのURL]

良質な作品だとは思うがあまり評価はしていない。
最初数巻の展開は非常に引き込まれたけど、やはり途中から間延びしてダレてる印象だ。
時代背景や人物設定の描写がとても丁寧なのは良いのだが詰め込み過ぎたようにも思う。
それも従来の漫画的な手法によるものでは無く、まるで長編小説のような掘り下げ方だった。
丁寧にじっくり読めばこれほど面白い漫画は無いのかもしれないが、自分が漫画に求めている娯楽の方向性とは少し違っていた。
だから単行本の購入も途中で止めてしまった。（その後人に借りて読破はしました）

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[投稿:2008-10-28 17:10:15] [修正:2008-10-28 17:10:15] [このレビューのURL]

MONSTERという題名を初めて見た時は、怪物が出てきてそれを撃破していく戦闘漫画かと思った。

読み進めていくうちに、異形の怪物や超能力を持った敵は出てこないが、この漫画は主人公が目に見えない怪物と戦っている漫画だということに気がついた。

各話がそれぞれまとまりのある内容となっており、その都度出てくる登場人物と主人公のやり取りで完結するが、そのピースを集めるとモザイク画のように一枚の絵画として見事に浮き上がってくる。

そのような浦沢直樹の得意とする手法によって、主人公の医者としての葛藤や、周りの登場人物との日常、冷戦という社会情勢のもたらした闇までが繊細に、かつ緻密に描かれている。

しかし、話が壮大なわりに、ラストが淡白になりすぎている印象を受けた。冷戦という状況が生み出した闇の部分を、急がずじっくりと、最後まで描いてほしかった。

ヨハンという魅力的な敵キャラクターのもつ雰囲気を途中まで見事に描けていたので残念である。ラストが性急になったせいか、多少難解な要素が残ったことも惜しいことであった。（作者としては同種の漫画に起こりがちなマンネリ化を懸念したのであろう。）

絵は丁寧であるが、好き嫌いは分かれそうである。慣れれば気にならない程度ではあるが。

難解な要素は残ったが、緻密な登場人物描写や、浦沢直樹の得意な数話完結型のモザイク画的な構成は見事であった。以上より、良質で夢中になってしまう漫画という、７点の評価とした。

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[投稿:2008-10-10 23:02:04] [修正:2008-10-10 23:02:04] [このレビューのURL]

１２巻ぐらいで終わらせとけば間違いなくもっと面白かった。
間延びしているのが残念。
でも、面白い。鳥肌が立つ瞬間がある。

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[投稿:2008-09-13 00:58:43] [修正:2008-09-13 00:58:43] [このレビューのURL]