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7.99点(レビュー数:289人)

作者岩明均

巻数10巻 (完結)

連載誌月刊アフタヌーン:1988年~ / 講談社

更新時刻 2012-08-21 12:43:08

あらすじ ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。それは、人間に寄生して脳をのっとり、別の生き物となって日常生活に紛れ込む。肉体ののっとられた部分は「考える筋肉」とでも言うべき特性を帯びていた。高い知性を持ち、刃物や紐などの形に自由に変形し、寄生した個体と同族を捕食の対象とする。捕食の際には寄生体全体が口となる。そのエサは人間…間一髪で脳ののっとりを免れ、しかし右腕に寄生された主人公の高校生・泉新一。その「右腕」・ミギーとともに始める寄生生物=パラサイトとの戦いを描く。

備考 モーニングオープン増刊に不定期連載されていたが移籍した。

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寄生獣のレビュー

点数別:
26件~ 30件を表示/全289 件

10点 ネコ好きさん

物の感じ方やとらえ方は人それぞれだということは
百も承知だが、この漫画に5点以下はありえない


バトル、ストーリー、ヒューマンドラマ
どれをとっても純粋に面白い

ナイスレビュー: 2

[投稿:2012-02-22 13:42:38] [修正:2012-02-22 13:42:38] [このレビューのURL]

8点 メカガメラさん

名作であるということに異論はないが、このサイトでも多数のレビュワーが述べている意見の傾向と自分の考えとでは若干評価のベクトルが異なる。

ここでもよく目にする寄生獣の魅力は「テーマが深い」といったものが多めだ。この作品のテーマとは大雑把に言えば「人間の醜さと素晴らしさ」なのだろうが、かなり大きくて抽象的なテーマだと思う。

これは作者の哲学であり、そもそも明確な深さの定義もない。
作者の考えが丁寧に、奥深く描写されていることは間違いないが、これ事態を深いと感じるかどうかは読者の感覚や思想により異なるだろう。
ぶっちゃけた話、テーマそのものはマンガならいざ知らず、他の媒体(小説や映画など)ではこの作品と同等以上に深い描写に思えたものも珍しくはない。

自分が考える寄生獣の凄さというのは今述べたテーマそのものなどではない。むしろ、作者が据えたテーマを作品の核とし、作者なりにその答えを終盤で提示して物語を締めくくったその「構成力」であると思う。
娯楽重視の性質を持ち、なおかつ長期に渡る連載期間や、実力が及ばなければ打ち切られるシビアなマンガという媒体で、ここまで様々なアプローチで自分の哲学をストーリーに盛り込んだ構成力は、もはや頂点と言っていいのかもしれない。

ただ、その一方で、寄生獣が漫画としての頂点かと問われれば、それはまた違う気がする。
確かにストーリー構成の完成度は最高レベルだが、漫画にはそれ以外にも必要不可欠な要素が多数あり、寄生獣はそのすべてをカバーしているわけではないからだ。

マンガのみが持つ性質を活かした、漫画のみの魅力。それこそ「画」や「コマ」を活かした視覚的且つ直感的な魅力や、娯楽性だと思う。
これはマンガにおいてはストーリーと同等のウエイトを占める要素である。むしろマンガ特有の要素という意味では、相対的により重要な要素とも考えられるかもしれない。

そういう側面の技術力を考えれば岩明均は特別優れた能力を持っているわけではない(形容しがたい持ち味こそ感じるが)。むしろ並である。

極端な話、ストーリーでは最高級だが漫画的表現は並の寄生獣と、ストーリーなんて空っぽと言われているが漫画的な演出では最高クラスのドラゴンボールのどちらがマンガとして優れているかと聞かれれば、個人的には後者を選ぶ。


ただし、寄生獣を中学生の頃に読むことができれば、人生のバイブルになったかもしれない。
少年少女に色々考えさせるだけの説得力と存在感のある作品だということは間違いないだろう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-09-25 15:54:23] [修正:2011-09-25 16:09:03] [このレビューのURL]

10点 znooqyさん

自分の漫画人生の岐路にあった作品。
思い出補正もあると思うが、初見から17年経った今も色褪せない面白さを感じてしまう。

特に感じ入るのは寄生生物達の思考だった。
「ヒトと同等の知的生命体が、ヒトを食料とみなしながらも、ヒトと同じ言語でヒトとコミュニケーションを取る」
それがどのようなものか私は想像がつかない。牛がヒトの言語を解したとき、何を思い、何を話すのか?と同じようなものだ。

そこにヒトと同質な、言わば人間臭さを感じてしまっていたら、私はここまでこの作品にのめりこまなかったと思う。しかしその表現が成功した(と私は思う)からこそ、寄生生物というヒトと異質なものが対峙する中で、思考を通わしていく主人公達が映えてくる。そのほかの登場人物も、異質なものが人間臭くなる過程に心が揺り動かされるわけだ。

ぐだぐだと語ってみたが一言だと「面白い」んだこれは。
未読な方はぜひ読んでみてください。
好みはそれぞれなれど、ここまで多くの人に愛されるこの作品は、なにか人の感情の普遍的な部分に触れるものがあるのだろう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-03-24 22:42:08] [修正:2011-03-24 22:42:08] [このレビューのURL]

10点 FAZZさん

色々なとこでオススメされていたので読んでみた。
面白かったの一言に尽きます。
テーマもはっきりしていて、ストーリーや戦闘もよく出来ていると思った。
もっといろんな人に読んでもらいたい作品です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-02-28 21:05:17] [修正:2011-02-28 21:05:17] [このレビューのURL]

10点 さぶさぶさん

 ランキングの上位にいるので、私も乗ってみます。

 この作品の魅力は、パラサイトという人間に寄生する異種生命が人間に与える様々な衝撃を、僅か十巻という長さに無駄なく収めきった点。
 やはり巻数が多いと敷居が高くなる。十巻というのは友人を勧誘するにも気楽な長さかと。

 主人公新一は、右手にパラサイトを宿すことになってしまい、彼にミギーと名付け、パラサイトと出会い戦い、成長していく。
 こういった種族間の争いなど心理的な描写が味である本作だが、新一とミギーによるバトルも迫力があり、逆転要素もありで拳を握ってしまう。

 パラサイトの身体が変形するシーンなんか、幼い頃に見たら軽くトラウマになってしまうだろう。
 多感な時期に一度見て、嫌な思い出がある方も、どうかもう一度手に取って読んでみて欲しい。

 人間を食べる必要のあるパラサイトと人間の生存競争。共存の難しさ。
 これはやはり命題としては難しく、だからこそ、この作品は価値が高いのだと思う。
 説教臭いわけではなく、作品全体に問い掛けられているような気分。漫画というジャンルの価値を一段階引き上げた作品と言っても過言ではないだろう。

 絵柄は味がある、その表現が一番似合う。登場人物の表情を、その内面に応じて描けるのはただただ凄い。

 終盤。寄生獣という言葉による衝撃は、今も憶えている。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-02-21 10:35:56] [修正:2011-02-21 10:35:56] [このレビューのURL]

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