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6.92点(レビュー数:13人)

作者福満しげゆき

巻数6巻 (休載中)

連載誌モーニング:2006年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:41:32

あらすじ 主人公はマンガ家志望の25歳。そんな“僕”には5歳年下の妻がいる。家計のほとんどを支える妻の勤務中、襲い来る怠惰と格闘しながら家事に励む毎日。だけど仕事の方はエロ漫画の依頼が極々たまーに入ってくるだけ。働かなきゃと思いつつ、バイト募集の広告を見つけては、応募しない理由を探す“僕”。しかし妻の痛い視線に圧され面接を受けてみても、やっぱり内心気が進まない。そんな“僕ら”の小さな生活。

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この漫画のレビュー

6点 朔太さん

自虐的私小説風漫画です。
漫画家残酷物語の延長にあります。
ヒット作品の出せない(売れない)漫画家の最大の弱点は
エンターテインメントとなるストーリーテラーになる
才能がないことなんですね。
常日頃から思うのは、漫画家の苦しみの大半はネームの
考案なんだから、ここは分業制で原作者と手を組むべきなんです。
商業ベースの漫画家さんには、なんだかんだ言っても
一定レベルの絵なら描ける人は沢山いますからねえ。
自身の適性、才能の限界を知れば、編集者に頭を
下げるべきなんです。
才能ある原作者もそれほど多くはないのかもしれないですが・・。

さて、本作品の第1巻には引き込まれ魅力がありました。
まさに自身の小規模な生活ぶりが、社会の底辺に落ちるか
どうかの瀬戸際で踏ん張っている活力が伝わってきました。
しかし、多少なりとも連載(定収入)を得ても、
編集者と妻と他のライバル達との関わりどころか嫉妬と
優越感との行きつ戻りつを繰り返すのですね。
これには、さすがに2,3巻読んだところで食傷気味になりました。
おまけにそれほどの自虐ぶりなのに、妙な自信が加わって
くるので鼻につくようになりました。

6巻で休載にしてストーリー漫画に転身されたのは、正解でした。
作者も妻に言ってますが、「いつまでも漫画家でいられる
ことはない。そのことは分かっているのか。」
妻は「その時には私が働くから、心配なさんな。」と返して、
作者は最高の妻だと賞賛します。
かような具合で、まさに小規模な生活というより、
小心者の日記と回顧録を見せつけられるという感じです。
私にはやや重かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-06-26 19:58:29] [修正:2019-06-26 19:58:29]

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