黒博物館ゴースト アンド レディのレビュー
7点 朔太さん
壮大な歴史物語にゴーストを絡めた読み応えのある大作です。
クリミア戦争におけるナイチンゲールの活躍は
レジェンドになっています。
地上の天使の活躍を押し付けがましくなく、人間臭さを
出しながら、表現されています。
また、表題通りゴーストとレディの通い合う心の姿は、
舞台劇を見るように迫力があり、説得力のある美しい
物語に仕上がっています。
軍事・風俗に関する考証も十分に準備が行き届き、
大仕掛けの風格ある作品です。
藤田氏の作品の中でも、最上の出来栄えと思います。
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[投稿:2021-08-17 07:08:02] [修正:2021-08-17 07:08:02] [このレビューのURL]
7点 ITSUKIさん
藤田和日郎作品を読んだ事ある方は、読んですぐ「二人の関係がまんまうしおととらじゃねーか!」ってなると思います。
ナイチンゲールを主役とした彼女の奮闘を描きながら、彼女に取り憑いた幽霊・グレイの過去話が展開していきます。
ナイチンゲールが様々な困難と立ち向かい、ツンデレのグレイが時にそれを手助けしながら乗り越え、清潔で立派な病院ができるまでになる、といった話です。
ナイチンゲールが問題を解決していく様は痛快なのですが、そのパートが面白すぎるせいか、逆に本作の架空のキャラクターである、グレイにまつわる話は蛇足気味というかどうでもよく感じてしまい、中盤から後半にかけて少しだれた印象です。
ラストは素晴らしいと思います。
「生霊」の描写が書き込みも造形も凄いです。
最近の藤田作品はあまり読めていなかったのですが、これは安心して楽しめますよ。
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[投稿:2018-12-12 15:50:21] [修正:2018-12-12 15:54:47] [このレビューのURL]
7点 punpeeさん
主役2人の関係性が普通にうしおととらですよね。。。笑
様々な逆境を乗り越えていく、ナイチンゲールの伝記ものとして普通に面白いです。
ただ、個人的にですが、月光条例以降の作者のセリフや演出が正直、古臭く感じてしまいます。
肝心のシーンでその若干の寒さのフィルターがかかってしまって、入り込めないです。
その熱からは少し置いてけぼりをくらったかなという感じです。
なので、終盤の畳み掛けより、前半?中盤部のナイチンゲールの活躍の方が楽しめました。
とは言え、藤田先生がまだエネルギーのある作家だという感じれた事は素直に嬉しいし、
2冊でこれだけの密度が濃く仕上がってるので、良作だとは思います。
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[投稿:2016-02-20 22:06:17] [修正:2016-02-20 22:06:17] [このレビューのURL]
7点 asd5さん
素晴らしい! 良い劇を見た後に拍手したくなる気持ち、まさにその気持ちがわき出てきますね。
あまりここで説明や解釈を書くよりも、是非読んでみて下さいねと書きたくなる。
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[投稿:2015-11-18 23:36:30] [修正:2015-11-18 23:36:30] [このレビューのURL]
9点 森エンテスさん
素晴らしいの一言ですね、名作です。
映画館で観たい作品です。
最高の読後感を与えてくれて、それでいて読み手に問題提起もしています。
ナイチンゲールという実在した伝説の人物を主人公として、ファンタジーを絡めた作品なのですが、彼女の異能さを幽霊がフォローをすることで物語がどんどん進みます。
そして、生涯独身を貫いた理由も、作中にあるような理由であればいいと読んでいて本当に思わされましたね。
英国でこの作品が話題になって欲しいと思う作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2015-10-02 20:12:24] [修正:2015-10-02 20:17:19] [このレビューのURL]
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