あらすじ 占領軍に支配された町で未来を失い猛り狂った若者たちの暴力と欲望が暴発する!... 続きを表示>>
未開の惑星のレビュー
3点 朔太さん
松本次郎という作家に興味を持ったので、読んでみました。
松本大洋と同世代であり、かつ画風も大洋ほどエキセントリック
ではありませんが、名前と同様にやや類似性を感じます。
戦時下での三人の男女の青春大河ドラマという触れ込みで、
屈辱にまみれた悲惨さが先行します。
本作品は一編の映画のようなドラマを見せていますが、
娯楽性に乏しく商業的には成功はしていません。
「僕らはどこで間違えたのだろう?」というセリフが印象的です。
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[投稿:2022-02-18 08:52:20] [修正:2022-02-18 08:52:20] [このレビューのURL]
10点 くっしいさん
この漫画はもっと広く知られるべきものだと思います。
幼馴染の3人は三者三様の苦しみの中でもがき苦しみ、互いを思い遣っているにも拘らず、傷つけ合ってしまう。未来も希望もない中では仕方のないことなのかも知れません。自分の身の回りや人間関係を見渡して、身につまされる思いやホッとする部分など様々なものが去来します。
時に饒舌、迂遠、大袈裟になる表現の中で狂気とそれに抗おうとする強さや成長が描かれていることに気付き、ハッとさせられます。しかし作者は決してヒロイズムや感傷に逃げず、只ひたすらにその様を綴っているのです。決して安易ではない表現に圧倒されました。
絶版になっていることが惜しまれます。
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[投稿:2009-04-25 00:50:55] [修正:2009-04-25 00:50:55] [このレビューのURL]