ホーム > 不明 > 短編集 > 虫と歌 市川春子作品集

6.25点(レビュー数:8人)

作者市川春子

巻数1巻 (完結)

連載誌短編集:2009年~ / 講談社

更新時刻 2009-12-12 02:55:23

あらすじ 深くてフシギ、珠玉の4編を収録。待望の単行本!!
・僕の妹は、僕の指から産まれた。妹への感情は兄妹愛のそれを超え、「ひとつになりたい」と願う。(『星の恋人』)
・飛行機墜落事故で生存した大輪未来と天野すみれ。助け合う二人に、意外な形で別れの時は来る。(『ヴァイオライト』)
・肩を壊した高校球児の雪輝。日々""成長""を続けるヒナとの出会いで、彼が見つけたものは――。(『日下兄妹』)
・3人の兄妹が暮らす家に夜の闖入者、それは虫であり弟であった。共同生活を始めた彼と兄妹たちの距離は縮まりーー。(『虫と歌』)

出版社サイト作品紹介より

備考 短編集のため連載開始年には発行年を記載。
第14回手塚治虫文化賞新生賞受賞作品。

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虫と歌 市川春子作品集のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

「25時のバカンス」、「宝石の国」に比べるとまだ粗削りな部分もありますが、漫画の粒子が流れてるって言えるくらい全編画面に気を張ってます。

まずベタとトーンを華麗に使い分けた陰影の付け方が素晴らしいです。漫画でこんな影の付け方が精緻な作品は見たことないです。反重力的なカメラアングルも自由奔放で愉快です。

セリフなどでの説明を排した情景描写の瞬発力が凄まじく、形状記憶できないような流動的な感情の移り変わりの表現が見事です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-03-07 12:47:07] [修正:2020-08-27 15:10:49] [このレビューのURL]

9点 punpeeさん

[ネタバレあり]

独特の世界観で綴られる4話の短編集。

表題になっている「虫と歌」は非常に秀逸。
ラストに後悔の念と葛藤を感じさせる心理ネーム、コマ割り、表情はお見事。

個人的には「日下兄妹」も、この作者の作品では比較的分かりやすくて面白い。

優しいタッチと構成力、魅せ方が特に優れた作家さんです。
単行本の装丁も美しく、これは手放せない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:30:17] [修正:2016-02-13 18:30:17] [このレビューのURL]

ちょっと分かりにくくてモヤモヤするがそれで読まず嫌うのはもったいない。

なかでも日下兄妹が分かりやすいかな。
肩の部品を失った兄と元はタンスのネジだったかけらのような妹
妹は本を読み知識をつけ兄の役に立とうとする
やがて肩を治した兄の体の一部となった妹
これでもう離れることはないと

こういう日常に紛れ込む異質な命との付き合いっていうのは心に染みるものがある

個人的にはもう一歩で好きになれそうなマンガかなと思った。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-04-04 19:01:01] [修正:2012-04-04 19:01:01] [このレビューのURL]

7点 booさん

奇才・市川春子の第1作。久々にアフタらしい鮮烈な才能を感じた。

アフタヌーンは昔から良い意味で突飛な漫画家が多い。ただ植芝理一、弐瓶勉、木村紺あたりが最近丸くなったなーと感じている。尖ったまま変化するのは難しいし、その是非は読み手次第だから悪いことではないのだろうけど何となく寂しい。
そんな風に感じていた中で登場した鮮烈な奇才、市川春子はかなり楽しみにしている作家さん。

虫と歌はSF風味の4話からなる短編集。人とそれ以外のものとの交流を描く。
どの話もとても「痛い」。少しずつねじれていて、変質的で、痛すぎる。たまらない。
個人的なベストは表題作の虫と歌。すごいよ。痛いよ。

その作風から市川春子は高野文子とよく比べられるし、人によってはパクリだと罵られることもある。実際私も似ているとは思うし、本人も高野文子を尊敬しているそうだ。
ただ、考えてみて欲しいのは高野文子の後を追うというのがどんなに難しいことであるかということ。そもそもどんな作家だって誰かしらから強く影響を受けている。市川春子は表面上ではなく、曲がりなりにも自分のものとして高野文子を取り入れられているように思う。

私が虫と歌の好きな所は、世界を描く熱心さ。
ただその熱心さというのは分かりにくさと表裏一体のものでもある。なぜなら彼女は彼女の世界観を描くことには熱心でもそれを読者に説明することには熱心ではないからだ。だから最初読んだ時はあまりに難解に感じられる。
でもそれはあくまで難しいであって不可能ではない。読み解くのに必要な材料は作中に最低限ではあるにしろ揃っているし、その読み解く作業が楽しいのだ。

分かりにくい、不親切だと作家を非難するのは容易い。そりゃあ作者から読者に歩み寄ってもらうのもいい。でも時には読者の方から作者の世界に近づこうとしたっていいじゃない。そうすることで他の漫画では感じられないものがあるのだから尚更だ。

漫画好きなら高野文子含め、好き嫌いは分かれるにしろ一読を勧めたい作品。その奇才に驚愕する方もいるだろうし、大好きな作品になる方もいるだろう。こんな漫画もあっていい。あって欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-13 12:54:51] [修正:2011-10-26 00:16:52] [このレビューのURL]

6点 ジブリ好き!さん

これぞ同人誌!みたいなノリです。
(あまり同人読んでるわけじゃないので、偏見かもしれないけれど)

説明不足なのは、幻想性を増すためだったり、限られたページの中で作品の中身よりも世界観や感性をアピールしたかったからだったり。

4話+1の中でどれか一つでも世界観に酔いしれることができたならば、きっとあなたにとって価値ある作品になるはず。。


1話目
自分の指から造られた少女に恋しちゃうお話
考えるより感じましょう

2話目
飛行機事故で遭難したところを光(雷)の化身に助けてもらう話
1話目以上に「Don't think.Feel!」なお話。
でも説明不足のおかげで暗いオチだと意識しすぎずに済み、内容よりも作品全体の幻想性を強調することに成功していると思います。

3話目
肩を壊したエースが星のクズから生まれた少女と過ごすお話
たぶんこの話が一番しっくりくると思う。純粋に良い話

4話目
人造人型昆虫と科学者のお話
苦すぎ。凄すぎ。でも特殊すぎて、作者のセンスと読者のセンスのガチンコ勝負になると思います。

+1
一発ネタだけど、作者のユーモアなセンスを感じられます

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-19 22:43:44] [修正:2010-07-19 22:43:44] [このレビューのURL]

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