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6.9点(レビュー数:20人)

作者平野耕太

巻数6巻 (連載中)

連載誌ヤングキングアワーズ:2009年~ / 少年画報社

更新時刻 2012-07-16 19:45:17

あらすじ 西暦1600年の日本、関ヶ原の戦いの最中、敗走する島津軍の殿軍を務めた島津豊久は、追撃に来た敵将井伊直政に手傷を負わせるも、首を取れずに逃げられてしまう。死に花を咲かせられずに、重傷を負って失意のままに山中を放浪していた豊久は突如異界へ流れ着く。

備考 巻末漫画

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ドリフターズのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全20 件

4点 チーズカバオさん

この作者は読者に甘えすぎだと思う。
ヘルシングの後半から言えることだが、平野耕太がどんな話を描いても「ヒラコーカッコイイ」って感じで全肯定する読者が多いものだから、もはやこの十余年は作者も「以下に楽に、適当に仕事するか」しか考えていないと思う。
だから、1、2年に一度出るコミックスでまとめ読みをした時ですら、滅茶苦茶散漫な展開で、メリハリがまるで無い。
たまにちょっと閃いたときや、少し興が乗った時にイカす話は描くものの、基本的に向上心も探究心も無いのですぐになぁなぁで終わるし。
ドリフターズもこれだけ完璧なベースを創ったのに、作者のモチベーションがこれでは名作には成り得ないだろう。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2017-07-30 20:46:08] [修正:2017-07-30 20:46:08] [このレビューのURL]

8点 pazzoさん

HELLSINGでもぶっ飛んでいたが、こっちでもまたさらにぶっ飛んでいる。

完結まであと何年かかるかと思うと読むのが早すぎた・・・。
と変な後悔してしまうレベル。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-03-11 18:01:15] [修正:2013-03-11 18:01:15] [このレビューのURL]

ドリフターズでヒラコーという人物を知った。

クロスオーバーというモチーフ自体はどこにでもあるもんなんですね。
小説映画ゲームから、あとアメコミには多いらしく。(アベンジャーズ大人気)
私としては某コーエーの某OROCHIを想起した。
歴史上の人物に加えてエルフゴブリンドラゴンまで出てくれば面白くないわけがない。

ヘルシングは身も蓋もない言い方をしてしまえば「勢い」だけ
一方本作には知将ハンニバルに陰陽師の安倍晴明、ワイルドバンチ強盗団が持ち込んだ銃に心を奪われる信長(結局ガンか)などなど
国も違えば時代も違うので戦いの幅が広がりそう。

あとはドイツ語もそうだったけど薩摩の方言はもっと仰々しくて、これまたアクセントになってて良いと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-11-05 00:45:23] [修正:2013-02-28 18:58:36] [このレビューのURL]

8点 景清さん

 歴史にifは禁物だが、それでも我々は「もし◯◯があの時生きていれば…」とか「もし??が△△時代に存在したら…」式の妄想シミュレーションが好きである。また、「虎とライオンが戦ったらどっちが強い?」という類の現実にはありえないドリームマッチを妄想するのもやはり大好きだ。侍vs西洋騎士、レシプロ戦闘機vs飛龍、名将スキピオとハンニバルの共闘…。
 そういう(主として男性の)興味や妄想を満たすために架空戦記小説やゲームの類があるわけだが、そんなボンクラ男子的妄想エンジンをフルバーストさせながら我らが夢工房(ドリームファクトリー、略してドリフ)の平野耕太が精緻なカスタム基板を組み上げコインいっこいれた結果起動したとンでもない物語世界、それがこの『ドリフターズ』だ!

 物語の基本はいわゆる異世界召喚モノである。関ヶ原で徳川勢と戦い壮絶な討ち死にをしたとされる荒武者の島津豊久を筆頭に、織田信長やらハンニバルやらジャンヌダルクやらと史実において非業の最期や謎の失踪を遂げた古今東西の英雄豪傑が、何者かの意思によってエルフとかモンスターの存在するファンタジー世界に召喚されて大暴れするというのが基本的な骨子だ。
 この手の作品自体はこれまでも多くあった。ファンタジー世界に平凡だった少年な少女が召喚されて大活躍するのもある種の定番ではあったが、本作にはそれら既存作品と比較してもひっじょーにアクの強い個性が感じられる。

 理由の第一は主人公をはじめ登場する英雄豪傑達のほとんどがマトモではない事である。主人公の島津豊久は人情に篤い好漢だが、その本性は乱世と血煙を無上に好み大将首を奪る事に血道をあげる戦闘狂だ。織田信長をはじめ他のキャラもだいたい似たり寄ったりであり、そこかしこから「諸君戦争が好きだ好きだ好きだー」という心の声が念仏のように聞こえてきそうなほどである。そういう迷惑極まる連中に蹂躙されまくるファンタジー世界の皆様にはご愁傷さまという他無い。

 理由の第二は、世界設定からして非常にゲーム的な意匠が徹底されている点だ。作者はコアなゲーマーとして有名なので、そのあたりの雰囲気は狙ったものだったのだろう。舞台となるファンタジー世界はまさしく箱庭のトップビューマップであり、召喚されてきた豪傑達は戦国無双な戦闘ユニットなのだ。単行本1巻の時点ではまだ詳しい設定は明らかにされていないが、彼らを異世界に送り込んだ神の如き上位存在が物語には2名存在し、物語の舞台となる世界はそんな二人による殺戮のチェスゲーム盤である事が示唆される。
 片方の人物(司書風の眼鏡男性)が送り込んだ島津豊久などの戦闘ユニット達が「漂流物(ドリフターズ)」と呼ばれるのに対し、「EASY」と呼ばれる対立陣営の少女が送り込んだ土方歳三やジャンヌダルクらの戦闘ユニット達は「廃棄物(エンズ)」と呼ばれる。いずれはこのドリフターズvsエンズの激しいストラテジーアクションが展開される事になるのだろうが、これら設定で注目すべきはドリフターズが現実世界の面影をとどめている一方で、エンズの側は現世で受けた仕打ちへの憎悪からかすっかり人外の力を操る狂気の怪物と成り果てている点だ。まさしく「EASY」の名に相応しく能力を違法コードでチート改造されたゲームバランスの破壊者達であり、そんな連中にドリフの一行がどう立ち向かっていくのか、興味は尽きない。ともあれかくも物騒なゲームの舞台にされてしまったファンタジー世界の皆様には、やはりご愁傷さまである。

 理由の第三、こう言ってしまえば身も蓋もないが、作者がヒラコーだからである。こんないかれた戦闘狂どもがハタ迷惑な騒動を起こしまくる妄想全開不謹慎漫画をそれでも面白いと感じさせてしまう筆力。まるで軍用ショベルで後頭部をベチベチ叩かれながら「あ゛あっ?゛、面白いって言えやゴラ」と強要されるような不埒な面白さ。野卑さと格調高さが不思議に同居した力強い平野節の魅力。理由の一とニも、結局はここに行き着くのだ。なにはともあれご愁(以下略

 ドリフト走行を続ける先の読めない展開が続く本作だが、1巻を読む限りでは今後がどういう展開であれ大いに楽しみである。豪傑ユニットを駆使した「大戦略」「コマンドアンドコンカー」「信長の野望」的な本格ストラテジー路線、異世界を舞台とした「幻想水滸伝」的なヒロイックファンタジー路線、とりあえず英雄豪傑最強決定戦な「ワールドヒーローズ」路線(サイボーグのドイツ軍人とかも是非出して欲しい)、どう転んでも楽しそうだ。しかし一癖も二癖もあるドリフターズ達が、神の如きゲームマスター達の意に従ってゲームの駒に甘んじるとも思えないので、いずれはそんな傲慢な世界設定そのものを「おれたちはモノじゃない」と気合と根性と悪ノリで破壊するような壮絶なバグを引き起こすことも期待している。

 その際に使用される武器がチェーンソーであれば尚良かである。これもサガか……。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-10 23:31:27] [修正:2011-03-20 19:45:45] [このレビューのURL]

7点 十歩神拳さん

ヘルシングの時にも言えたことですが、ヒラコー作品はそのジャンルに対して作者の持つ圧倒的な知識が作品の礎となっているので、この人の漫画を骨の髄まで楽しむには読み手にも相応の知識が求められます。

そのジャンルに対して知識があるか否かで、同じ作品に対してでも見えている次元が大きく異なってしまうはずです。
そして本作は「異界で歴史上の人物たちが繰り広げるトンデモ大戦」なので、最大限に楽しめる読者は「そこでそいつを使うか」とか、「やっぱこの流れならこうなるよな」などという楽しみ方も出来ます。
私は歴史は苦手なので、そういう点では歴史好きの読者と比べたらどうしても楽しみきれない部分があると思います。

とは言え、さすがは平野耕太。
まだ始ったばかり(1年以上連載してるけど)にも関わらず、歴史に関して知識が浅い私が読んでも普通に面白い漫画です。

この人の漫画の魅力として、相変わらずのヒラコー節の利いた台詞もさることながら、登場人物の「表情」もあると私は思います。

この人の描くキャラクターは言葉じゃ表わせないような複雑で奥深い感情まで、何とも言えない表情で表わします。
「目は口ほどにものを云う」と言いますが、平野作品の登場人物の表情は、ヒラコー節の利いた台詞以上に心境を伝えるほど進化した表現方法なのです。
つまり、知識がなくとも感性だけで充分に楽しめる漫画だと思います。

ただ欲を言えば、載せるからには30ページ前後は描いて欲しいです。(休載の時はおまけ漫画が代載されることがあるので個人的にはOKですが)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-16 11:12:36] [修正:2011-01-27 09:54:54] [このレビューのURL]

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