「unsosino」さんのページ

総レビュー数: 26レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年11月18日

「大人が笑うのはな 大人は楽しいぜって子供に羨ましがられるため
 人生は希望に満ちてるって教えるためさ」

ありがちな絵柄ながら、強烈な異彩を放つサバイバルアクション漫画です。

ステレオタイプとされる設定が消化、吸収され、さらに深く掘り下げられており、
ぐいぐい引っ張られる不思議な引力があります。

のほほーんとした空気と張りつめた空気が表裏一体で共存している少し不気味な漫画です。

<追記>
完結しました。感動。難しい言葉はいらないですね。
この漫画が多くの人に読まれますように。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-11-14 02:45:30] [修正:2010-11-30 14:18:25] [このレビューのURL]

10点 茄子

『自分にとって案外どうでもいいことかもしれないな
 わからなくなるんだもの』

「いい加減」とか「適当」とかいった言葉って
本来は「ちょうどいい」って意味なのに、普段は割とネガティブな文脈で使われてるじゃないですか。

ぼけーと読んでいたら唐突な展開に置いていかれたり、セリフの深さを測りかねたり。
茄子をテーマにしたりしなかったりする、茄子みたいな漫画です。
何度読んでも飽きません。なぜか、10点。

ストーリーは時代ものから近未来バイオハザードまで多種多様ですが、
個人的に「ランチボックス」から始まる若隠居シリーズが好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-04-13 23:55:50] [修正:2009-04-13 23:55:50] [このレビューのURL]

『オレ達はもう、多分、一生退屈しないに違いない。』

眼で語り、眼で訴える。
心の芯を削るような剥き出しの重み。
活字やテレビでは絶対に伝えられないものが伝わってきます。
漫画を読んでいて良かったと心から思えた作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-18 15:44:41] [修正:2008-11-18 15:44:41] [このレビューのURL]

『行動開始だ! 読者が疑問をもつ前に!』

小学生の頃、友達の家でボンボンを読むのが楽しみでした。
そんなボンボンの漫画で(コロコロを含めても)唯一今でも読み返したい作品です。

絵柄は独特で癖があるし、過去編は後付けのオンパレードだし、終盤は可哀想なほどシリアスですが、
それを補って余りある質の高いギャグと心揺さぶる名言の数々。
これを超えるギャグ漫画になかなか巡り合えない……。思い出補正で9点。

クロちゃんのためにゲーム「ロボットポンコッツ」を買ったのはいい思い出です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-05-21 23:04:45] [修正:2010-05-11 12:33:59] [このレビューのURL]

『人の歯車はからからと互いを回し、
 人生というサーカスを演じてゆくのかもしれませぬ。』

運命共同体=家族としてのサーカス。
妥協なき面白さを媒介とした観客との信頼関係。

人間に作り出された人形は心から笑えるのか。
人形として育てられた人間は心から笑えるのか。

「からくり」と「サーカス」を「笑顔」で繋ぎながら、
世界中を行き来し、過去に遡るなかで、
隠された真実や絶望的状況に直面し、苦悩しながらも
意志を持って前へ進もうとする主人公たち。
まさに王道中の王道少年漫画であり、
誰かと一緒に心から笑いあうことの暖かさを伝えてくれる漫画です。心に、直撃します。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-06-18 23:11:24] [修正:2010-01-20 07:06:44] [このレビューのURL]

「姉がそういう人を好きになったことはとても意外だった
 でも一番意外だったのはじつは姉自身だったんじゃないだろうか」

日常の生活でときどきふと浮かぶ、割ととりとめのない気付き。
深い省察や含蓄のある人生論とは言えないけれど、気分がちょっとすっとするような。
そういう情緒的な気付きに満ちた作品です。

鎌倉行きたい……。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-10 18:29:45] [修正:2010-02-10 18:29:45] [このレビューのURL]

「な、その子やめちゃってよ、新しいの こさえようか。」

奇想天外なストーリーと、胸に「ぞわぞわ感」を残すブラックユーモアが入り乱れる傑作短編集。

これを小中学生のときに読んでいたらと思うとぞっとするなあ。
ラストシーンが衝撃の「自分会議」、倫理観をひっくり返す「気楽に殺ろうよ」がオススメです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-14 01:19:07] [修正:2009-11-14 01:19:07] [このレビューのURL]

『私 コンクリートでもバターと醤油で炒めたら食べれると思う』

強烈な単純娯楽漫画です。
犯人たちの割と非常識な動機と狂気の変貌、
傍若無人な魔人探偵と虐げられるヒロイン(高燃費)、
多彩な変人・奇人・常識人、
純粋な悪と人間の可能性、

前半のトリックのどうでもよさと後半のバトル展開が惜しい気がしますが、
ギャグの軽快さと毒加減は絶妙ですし、シリアスなところはしっかりシリアスに展開します。
頭蓋を抉り、脳の奥底に迫ってくるような終盤の鋭い心理描写は圧巻です。

きれいに終わったジャンプ作品は久々な気がします。こんな漫画がもっと読みたいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-05-21 19:20:37] [修正:2009-05-21 19:20:37] [このレビューのURL]

『心配ばっかすんな 人間ってそうじゃないだろう』

ギャグ・エロシーンに本当に無駄が多い前半もこの作者ならではって感じでしたが、
無駄なものが剥がれて純粋な感情が表に出てくる終盤のバトルロイヤル編の熱さは異常。

対渺茫戦はどのキャラクターも良かったです。
特に金次郎。一体何ページ叫んでるつもりだ(笑)
熱い場面で笑いながら泣けてしまうのがこの漫画のとんでもないところだと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-04-14 00:14:15] [修正:2009-04-14 00:14:15] [このレビューのURL]

8点 エマ

『悲しみは年月が癒すという
 思い出すのは楽しかった記憶ばかりだ』

気品に満ちた上質な漫画です。
作者が描きたいことを丁寧に、そして素直に描いた印象を受けます。

使用人と資本家の純愛を中心にした本編と、それを取り巻く人々と時世に目を向けた群像劇、番外編。
それらが最終話「新しい時代」へと収斂していくのは見事の一言。
幸せな余韻を残してくれる作品です。(あとがきのはっちゃけぶりも含めて。)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-23 23:55:24] [修正:2008-11-23 23:55:24] [このレビューのURL]

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