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総レビュー数: 27レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年03月24日

すべての動物と会話できる能力を持つ主人公タロウザが、動物たちと意思疎通をし、
仲間を作り、団結し、弱肉強食という動物世界のルールに立ち向かうというストーリー。

「自然の摂理を変えようとするのに無理がある」「登場人物が泣けば感動できるわけじゃない」
「前作のガッシュの方が面白かった」などの否定的な意見をネット上でしばしば見かける。
確かに現実的な舞台設定で本作品のようなストーリー展開にすれば、
人間の価値観の押しつけが鼻についてしまう、という意見は理解できる。

ただ、この漫画の舞台設定は本物の現実の動物とは少し違う、
『人間のような感情を持った動物』のいる世界の話であり、
そこのところを視点を変えて読んだ方が楽しく読めるのではないだろうか。
各動物が服を着ていたり、装飾品をまとっていたりするのも、
そういう世界設定を強調する良いポイントになっていると思うのだが。

また、最近のエピソードでは、世界設定がだんだん明らかにされてきて、
(ここからネタバレ)
その中でも、脳に刺激が与えられることで、
動物も新しい価値観や概念を覚えていけるという設定が明らかにされたことで
この作品の動物たちは、現実の動物とは一線を画しているのだと
(あるいは、現在より未来の世界なので、動物も進化した(?)のだと)、
より違和感なく読めるようになったと思う。

そして、単なる動物ではない、人間と同じ感情のある動物たちが、
タロウザとともに成長し、新しい価値観を持ち、
文化を発展させていくという、成長を感じられるエピソードが随所に織り込まれており、
それがとても心地よい。
すべての動物が仲良くすることとは、
言うなれば漫画内のジュウの言葉を借りれば『世界にウソを持ちこむ』ことともいえる。
しかし言いかえればそれは『新しい概念』でもあり、
それを受け入れて変わって行ける可能性を模索するという展開は面白い。

少年漫画的な、いかにもな劇的展開や不思議パワーもあるにはある。キャラもよく泣く。
ただ、それがウザい熱さとは思えない。
というのは、タロウザ自身が仲間のことを思いやり、
いつも必死で考え、苦心しているからだろうと思う。
他人任せではなく、どんなときも自分のできる範囲で考えに考えているからこそ、
動物たちがタロウザについて行くのも納得できる。

人間のキャラクターが少ない、絵が美麗とはいえない(むしろコミカル)、
序盤がタロウザの赤ん坊編、などの点もあり、ややとっつきにくいかもしれない。
しかし個人的にはガッシュよりも練られた設定、
ストーリーであると思うし、今後の展開もかなり期待している。

追記:
青年時代編になってから、どうもストーリーが進んでないように思える。
毎回戦闘になるのはともかく、もう少し展開に起伏をもたせないとダレるような。
多少点数を減らします。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-16 20:22:51] [修正:2012-06-08 23:13:56] [このレビューのURL]

小学生のまこちゃんの日常を描いたギャグ漫画。

掲載紙はエロマンガ雑誌ではあるが、この漫画事態は全年齢向け。

小学生の夏休みのラジオ体操で最後にお菓子が貰えるとか
学校のプールの底に落ちてる塩素を拾って集めるとか
そういう小学生の頃のあるある!的なネタを詰め込みつつ
まこちゃんのハチャメチャなアグレッシブさとか
周りの人たちのキャラ立ちで笑いをとったりする漫画。

ちょっと下ネタちっくだったりする部分もあるが
お下劣にはなってないと思う。
そこら辺の匙加減は個人的には好みだ。

絵柄はほんわかした可愛らしい感じ。
この絵柄でエロマンガも描いていたらしいが、
作者さんはこういう日常系ギャグ漫画の方が向いてると思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-02-22 21:00:45] [修正:2012-02-27 22:59:06] [このレビューのURL]

ジョジョの奇妙な冒険第7部ではあるが、タイトルを変更して発刊されている。

馬(等)を使ってアメリカ大陸を横断するレース漫画・・・ではあるが、
純粋にレースをしていたのは序盤までであり、その後はレースに並行して
「聖なる遺体」という不思議パワーをもつミイラの争奪戦が繰り広げられる。

6部までと同様、奇想天外な特殊能力と、思いもよらない逆転劇は面白い。
絵柄が力強くダイナミックな感じに上達しており、かなりカッコよくなっていて、そこも良い。
主人公コンビのジャイロとジョニィの、粋でフランクな会話と仲の良さは微笑ましく、楽しい。

ただ、レースが進んでいくなかでちりばめられたネタや伏線がしっかり回収できていなかった、
そう思われる点が多く、最後の盛り上がりがやや肩透かしを受けた印象がある。
(以下ネタバレ込みの感想)
シュガーマウンテンの「『全て』をあえて差し出した者が、最後には真の『全て』を得る」
という台詞とはなんだったのか、
ジョニイがたびたび目にする白いネズミの意味するものは何だったのか、
ジャイロのレースの目的でもあった、靴磨きの少年のラストの描写、など、
とても主観的な感想になってしまうが、妙に納得いかない、しっくりこない点が多い。
自分の理解力が足りない、そういうものだ
と言われればそれまでなのだが、もう少しハッキリとした描写を加えてくれたらもっと良かったと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-16 22:26:17] [修正:2011-09-16 22:26:17] [このレビューのURL]

忍者が傭兵稼業のような仕事をこなす架空世界で
忍者の里のトップ「火影」を目指す主人公・ナルトの成長を描いた、忍者バトル漫画。

忍者漫画というが、ほとんどファンタジー世界のまがいもののNINJAであり
チャクラという不思議パワーを要素にして、分身の術や幻術をお手軽にできてしまう設定である。
「それ忍者じゃねーじゃん!忍んでねーじゃん!」というツッコミもあるだろうが
まあバトル漫画の少年漫画であるし、その辺はそういうものだと思ってスルーするしかない。

セリフの語彙が少ない(「大した〜〜だ」など)、
アニメーションを意識しすぎて、漫画としての迫力が出し切れていない
(「アニメになったらこう動くんだろうな」というイメージは何となく伝わるが、
それがかっこよく漫画として魅せれているかというと逆効果。)、
戦闘シーンの拙さが目立つ(集団戦闘で突撃しないメンバーは棒立ち。
戦闘開始前にヒソヒソ話し合い、話し終わるまで待っている敵)
など、粗さが目立ち、もうひと押し何かが足りないという感じだったのだが
物語も終盤になったここ最近は、何故か面白いと思えるようになってきた。

ナルトが精神的に大人びてきたこと、
大規模戦闘が展開されることで、もったいつけた展開ではなくスピーディーになったこと、
そのあたりが原因だろうか。

ナルトが大人になっていく半面、ナルトと対をなす準主役ともいうべきサスケが暗黒面に陥っており、
しかもその堕ち具合が「なんでそういう考えになるの」とツッコミが入りそうな思考過程が
気がかりではあるが、今後のナルトとサスケの交錯でどう決着をつけるか、
ここ最近の展開からすれば、結構期待できると思う。



余談だが、個人的にこの漫画でなかなかすごいなと思ったのは、
細かい設定と後付けも含めた伏線やネタの回収力。
それと、キャラクターの老いがとても自然に描写されている点(たとえば三代目火影)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-26 10:53:02] [修正:2011-09-16 22:01:28] [このレビューのURL]

絵の上手さは圧巻。とてもインパクトがあるし、「こりゃすごい」と思わせるものがある。

話の内容も面白い。

ただ、連載・休載期間が長いと、なーんとなく今後の展開が読めてしまう。
むろん、作中で伏線や、今後がわかるような描写がそれとなく入っているからなのだが、
一つ一つの大きな流れがゆっくりゆっくり進んで行く感じなので
毎週読んでいて「おお、今度はこういう展開とは!これは予想外!」という驚きの楽しさがあまり無い。
むしろ「やっと終わったか」という感想の方が大きい。
これではいくら絵や話が良くても、「面白い」という感想が薄れてしまう。
それが残念である。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-07-10 20:14:21] [修正:2009-07-10 20:14:21] [このレビューのURL]

現在連載中の板垣作品に比べ、グダグダ感がなく、一話完結でまとまっているので読みやすい。
構成も上手く作ってあり、主人公も粋な感じがうまく出ていて良い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-24 17:30:54] [修正:2009-03-24 17:30:54] [このレビューのURL]

バキっぽいことは確かだが、むしろうまく取り入れてるなあと、個人的には評価したい。

格闘術の描写も、いかにもそれっぽく描かれているし、
女性であっても容赦なくボコボコにされるキャラクターなど、
普通の漫画ならそこまでしないようなところをあえて踏み込んでいる点も良い。

惜しむらくは、インパクト重視なせいか、ストーリーがやや平坦で
「なるほど」と唸るような展開や、感情移入できるようなキャラクターがいなかったことか。
(ここらへんは個人的主観ではあるが)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-24 17:01:43] [修正:2009-03-24 17:01:43] [このレビューのURL]