「玄米茶」さんのページ

総レビュー数: 17レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月28日

ベルセルクの主人公ガッツはタフで強いが、本質的にはシャイな男だ。必然的に彼の戦いは、欲望と意志、他人と自分との間で揺れ動く思春期的なものとなる。

暗く煮えたぎる想いを黒い甲冑で覆い隠し、「欲望」という怪物と対峙するガッツの姿に、読者は、自分の人生を生きるために「戦いたい」自身の姿を重ね合わせる。深く傷つきながらも壮絶な戦いを続けるガッツの生きざまは、思春期という戦場を通過した(と思い込んでいる)人間が持つ挫折感を、内側から突き動かすのである。

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[投稿:2011-04-28 00:40:59] [修正:2011-05-02 00:05:30] [このレビューのURL]

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