「dieseraie」さんのページ

総レビュー数: 19レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年12月19日

今までの人生で一番多く読み返した漫画だと思います。
嫌な気分にさせられるような不要なリアリティーは排除されていて、主要キャラクターが悉く魅力的。それゆえヤンキー漫画だけど明るく笑える。多少の矛盾もなんのその。巻数が進むにつれてどんどん引き込まれ、卒業とともに何度でも喪失感を覚えてしまう。もっともっと読みたかったと。

私見かつ蛇足ながら、これ以降の作品はどうしてもテイストが違い、クセのある絵なのに「かわいいキャラ」のそのかわいさを前面に押し出してくるところがあって、そのキャラクターにのめりこむことができなくなってしまっている。全体的な雰囲気もかなり変わっていて、この作品全体にある中学生の男同士が馬鹿やってる感が好きだった私個人としてはイマイチ合わない。

絵や喧嘩描写などはあくまでも付随品。稚拙なそれらの要素もこの漫画の評価を下げるには至らない。絵も巧く、笑えて、泣けて、なんて各人の評価項目をすべて満たす漫画があったとして、恐らくそれは最高の評価を得るだろうが、漫画はそれだけでは語れないもの。いかに欠点があろうと面白い漫画はある。写実を極めて果たしてそこから何が得られるのか、それは実際の人生で楽しめばよいものだ。読了後の、色々突っ込みどころはあるけど俺には最高に面白かった、という気持ちこそがエンターテイメントとして個人個人が評価すべき項目だ。そもそも点を付ける時点で無粋だけど笑。よって私は、未熟な点もすべて含んだ上で、この漫画に10点を付けたい。
長々書いたけど要は、このマンガ面白いからかなり好きってことです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-10-03 16:54:38] [修正:2009-10-03 16:54:38] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この作者は漫画家には珍しいタイプだと思うのですが、文章力があるというか、魅せる文章を書くことのできる人だと思います。
他の漫画家で言うなら、岩明均と似た印象を受けました。
福本伸行も魅せる文章という意味では近いかもしれません。
ただ、画力は上記二人に較べるべくもありませんが。

流れ星に願い事をする理由など、シンプルながらも納得でき、かつ泣ける台詞が、これに限らず物語のいたる所で堪能できました。

八郎太が苦悩し成長しながらも、それを咀嚼し構築していく哲学を最後に言葉で表現するシーンは、それまでの物語の流れの中で得られるべくして得られた結論でした。
それが4巻という短さの中でも潔くすっきりした読了感を与えていると思います。

己を考えるきっかけと成り得る漫画です。是非オススメ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-09-29 02:44:50] [修正:2007-09-29 02:44:50] [このレビューのURL]

10点 親父

時代錯誤で不器用で理想には程遠いかもしれないが、この親父は最高の男であり、親父だ。
迫力のある画はストーリーにこれ以上ないほどハマり、3巻完結という短さもこの漫画の男らしさを際立たせている。
割とベタな泣かせ方なのだが、何故か新鮮で何度でも泣ける。

とにかく、一度読んでもらいたい作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-12-19 07:05:25] [修正:2005-12-19 07:05:25] [このレビューのURL]