「拙僧若輩にて」さんのページ
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お経本と漫画を交互に読んでます。
基本漫画を愛しているので甘め採点です。
小説、ライトノベル、漫画、エロ漫画、映画、アニメ、哲学書、宗教書、何でも見ます、雑食です。どこでどんなものに巡りあうか分からないから。
レビューからかけ離れた、分析も考察もないごく私的意見をすることもありますが、暖かい目で見ていただければ幸いです。
好きな漫画家は日本橋ヨヲコ、星里もちる、浦沢直樹、きづきあきら、荒木飛呂彦、本宮ひろ志、冨樫義博、福本伸行といった濃くきついところから、あずまきよひこ、ばらスィー、近藤るるる、竹田エリ、石見翔子、荒井チェリー、新条るるといった軽めだが切れ味のある作家達。
全般的に毒気の強い作品を好む傾向があります。

6点 ご近所物語
この作者の作品には地雷が多い中、この作品は最初から最後までグデグデになることもなく安心して読み切ることができる。
NANAとは違い一つ夢を叶える毎に過去やら何やらが犠牲になるようなシステムではなく、ただ真っ直ぐ夢を追いその中で爽やかに恋愛をしているだけだから生理的に嫌悪感が走るということはないはず。
肩の力を抜いて素直に楽しめる良作、読んでみて損は無いと言える。
さあ、ご近所の世界へ「ワープ!」
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-06-12 13:21:02] [修正:2011-06-22 06:08:54] [このレビューのURL]
6点 ロッキン★ヘブン
出だしの設定がアレだったので、てっきり逆ハーレム的にヒロインがイケメン男子に振り回されながら話が進むのかと思いきや案外しっかりと話が作られており好感の持てる内容だった。
メインの女子二人が供に大人な思考の持ち主で、場当たり的に流されるということは決してなく、いかんものはいかんとはっきり言うところが良い。ヒロインの紗和は特にはっきりした爽快な性格で、そこがこの作品の最大の魅力となっている。
近年稀に見るヒロイン力、一読の価値有り。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-06-13 02:07:16] [修正:2011-06-22 06:08:22] [このレビューのURL]
「感情移入できるか」「洗練されて良くできたストーリーか」ということを基準にすれば「優」でもなく「良」でもなく「可」ですらないかもしれない。
「ガツンとくるか」「考えさせられるものがあるか」ということを基準にすれば間違いなく「抜群」
鬼才、新井英樹の持つ力のベクトルが「人気」だとか「儲け」だとか普通ならば気になる所に寄り道することなく、ただ「伝える」という一点に集中した、そんな作品。
面白いかどうかは保障し兼ねるも、読めば既存の価値観をぶち壊してくれることは間違い無い。
メッセージを伝える下地に、目も当てられない程の大量殺人を選んだのには脱帽だった。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-06-21 14:17:40] [修正:2011-06-21 14:46:32] [このレビューのURL]
9点 行け!稲中卓球部
言わずと知れたギャグ漫画の頂点。
連載終了後、十五年が経とうとしている今なおこの作品を越えるギャグ漫画は出ていないという、圧倒的な力を持った作品。
私はこの作者については、新井英樹しかり、天才とXXXの紙一重の所に心を置く人間が突出した作品を生み出すことの典型であると捉えている。
ヒメアノールなど後の作品を読めば、この作者がいかに常軌を逸した所で人間の深層を見ているかが分かり、また同時に、そんな人物だからこそ他人には決して真似できない笑いが生まれているということが分かる。
思うに、人間の表現力というものはその人間の持つ感性に裏打ちされているが、この作者の感性の輪は私のような凡人のそれよりも一回りも二回りも大きく、それ故にどのように面白かったか説明はし辛いがただひたすら笑えるというギャグが多く見られる。
(この点においては松本人志に共通するものがある)
1,2巻はバレーボーイズとあまり変わらない、ただ下品なだけで笑えない内容でありこそすれ、喉もと過ぎればなんとやらで、そこを堪えれば至上の笑いが私達を待ち受けている。
1巻だけ読んで敬遠されている方がおられるならば是非もう一度読み直してみて頂きたい。
ここからは個人的な感想で。
この作品には悶絶するような笑いが多々ありましたが、その中でもイガグリ田中の「送れぇーーーーッ!!」は私にとってギャグ漫画史上屈指の名言であると思っています。これが私の「マイ稲中」です。
あなたの「マイ稲中」はどの笑いだったでしょうか?
浣腸ワールドカップ? 死ね死ね団? 竹田の「おっぱい」? 海での合宿? それとも……
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-06-17 05:09:53] [修正:2011-06-17 08:37:16] [このレビューのURL]
8点 ONE PIECE
所々(主にキャラクターの部分)に不具合が見られ、十点をつけられるほどの完成度では無いということを踏まえた上で……
これほど点数をつけるのが難しい漫画は他に無いかと思う。
まず第一に、この漫画の知名度があまりにも高すぎるという点。
これだけ売れていて、読んだことも無いのにキャラの名前を知っているような漫画になると、どうしても「一体どんなもんやろ」と構えながら読み始めてしまい、意地悪感情(アンチ感情とも言う)が前に出て粗を探す読み方になりがちになる。
そうなると、完成度においては今一つなこの作品の悪いところばかりが目に付いてしまい、素直に味わうことが出来なくなる。
上記の理由により「売れている作品」は「非の打ち所の無い作品」であることが求められがちになり、決して「完璧さ」だけが売れる理由では無いというごく当たり前のことを私達に忘れさせる要因になっている。
そして第二に、ジャンプの黄金期をよく知る世代が今、二十代後半から四十くらいの年齢であるという点。
ワンピースとよく比較されるドラゴンボールをジャンプで読んだ世代ならば、その多くがドラゴンボールの方が面白かったと言うだろう。私もその一人である。
しかし、ドラゴンボールを読んだ私は当時小学生で、当然ながら子供の感性をしていた。そして、今ワンピースを読んでいる私は大人で、当然ながら大人の感性をしている。
少年誌が、子供の時代に読んだ方が面白いのは当たり前の話(読んで字の如く少年向けに作られているから)だから、私がドラゴンボールの方が好きなのは言わば仕方の無いことと言える。
だからこそ、気をつけなければならないのは、私と同じような世代の人がこの作品に評価をつける時には、同じように大ヒットしていたからといっても決してドラゴンボールは比較の対象にしてはならないということ。ここを踏まえずに評価をすると総じてワンピースの評価が下がる要因になる。
両者を比較して良いのは最近までドラゴンボールを読んだことが無かった大人であるか、今まさに現役で子供の人に限る。
以上二つが、なかなか点数がつけにくい理由である。
ここから先は極力間主観的な私的見解を含めて。
まず短所
1.結構な比重を占めるギャグが軒並み寒い。
普通に笑えたのはそげキングがゾロに刀にされるところだけだった。
2.見せ場に「ドン!!」が多すぎる。正直他に無いんかと思った。
3.絵が雑然とし過ぎてかなり読み辛い。
少し気を抜いてページをめくると何が起きていたのか分からなくなる時が多々ある。
4.キャラ、設定が所々破綻している。
(1)動じない性格でクールさが売りのゾロが、いつの間にか要介護状態になっている。目の前の階段が分からないのはあまりにもひどい。らしさを出したかったのだろうが、ただ格好悪いだけだった。
(2)でんでん虫を奪われたことに気付かないクロコダイル。サンジの声で分からないのはまだ許せる。だが、喋り方で気付け。お前は普段から部下にあんな喋り方を許しているのか? ストーリーに絡む所にああいう矛盾点を残すと話が白けてしまう。
(3)そげキングの正体に気付かないルフィ。ネタでやっている分にはベタながらもまだ許せた。タチが悪いのはノリでそのまま続け、話のかなり重要なところまで食い込んで行ってしまったこと。繰り返しになるがストーリーに絡む所で矛盾があると話が白けるからやめて欲しかった。ここで読むのをやめた人もかなりいるのではなかろうかと思う。
ゴーイングメリー号を感動的にファイガする方法は、何もそげキングを出さずともあっただろうに、なぜこの展開を選んだのか理解に苦しんだ。
次に長所
1.破綻している所を除けば、キャラの心情がしっかりしている。
村を人質に取られ現実と良心の間で葛藤を見せるナミ、土下座をしながらレストランを去るサンジ、ミホークに負けた直後のゾロ。場面場面でのキャラの心情が真っ直ぐ入ってきた。ドクターの最後のセリフ「良い人生だった」は本当にそうだったんだろうなと素直に思えた。
2.要所要所をきちんと締めるルフィの主人公力。
基本おかしげな主人公だが、要所要所はきちんと締めている。チョッパー編で攻撃された海賊旗を支えながら「ほら折れねえ」は痺れる啖呵の切り方だった。
3.ここ一番での演出力。
伏線がこの作者の最大のウリであろうが、中でも一編まるごと使う大伏線には他の作者の追随を許さぬ力がある。
雪に咲いた桜や、流されたメリー号が姿を現すシーンなど、ここ一番、今がその時という所の盛り上げ方をこの作者はよく知っていると思う。
その中でも圧巻だったのがアラバスタの最後のシーン。
仲間を識別するための包帯が、実は包帯を取ってペケを見せるというのが正解でしたという伏線に見せかけて、最後の最後、国を出る時のシーンに使うとは恐れいった。
振り向かず、無言で、ただ腕を突き上げただけで、どんな言葉よりも「仲間」への想いが伝わってくる、鳥肌の立つワンシーンだった。
この演出力こそがワンピースが売れている理由、つまりワンピースの最大の魅力なのだと思う。
そして、グレーなところ
1.覇気の後付けについて。
覇気という言葉を使ってから物語が大きく変わったのは確かだが、覇気の設定が後付けかというとそうでもない。結構早い段階からシャンクス達が名前を出さずに覇気らしき物を使っていたことを考えると、極力後付け設定に思われぬよう気を使った作者の努力が垣間見えるので、後付けと批判するのはいかがなものかと。
最後に
点数をつけるのが難しいので、このサイトの平均が6点半ばであることを基準にし、最初に述べた理由で下がっている分を考慮して7点とした。
そして、もう一つ考慮したことがある、それは作者の意欲である。
この作者は億単位で単行本が売れて、もう描かなくても一生困らない立場にある。それでも質を落とさずに続けているのは作者の熱意であると思いたい。
多少のマンネリはあるかもしれないがそれでも、フリーザを軽く切り倒したトランクス、ラオウを倒した後のケンシロウのような異質感は無い。
六十巻を超える長さで、且つ、ストーリー物でこれだけの質ならばむしろ上出来であると言える。
人気のせいでやめられずに描いている作者の作品ではなく、六十巻を越えた今となってもまだ読者を楽しませようという気概を感じさせる作品であり作者であることを私は素直に褒め称えたい。
以上により、最終的に私はワンピースを8点とした。
ナイスレビュー: 5 票
[投稿:2011-06-14 17:20:52] [修正:2011-06-14 17:20:52] [このレビューのURL]
7点 藤村くんメイツ
ヒロインが常に下ネタを言っている、脇を固めるはずだったエセ外人とヨロイが早くも脱落気味、主人公の吹き出しが常に荒々しくやや緩急に乏しい。など所々アラが目立つが、作品全体のクオリティーとしては高く、ギャグ漫画としては高い完成度を誇る。
ヒロインの下ネタは躊躇なくハードパンチで潔く、他の所も流れに乗せて大ゴマを上手く使って笑いを取るなどなかなかに見せ方は上手い。
二巻、学園のアイドル弓塚すばる登場の下りは死ぬほど笑った。
下ネタに免疫がある人で、安定してずっと笑うより、一発思い切り笑える漫画が読みたい人におススメ。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-06-13 02:54:55] [修正:2011-06-13 03:10:48] [このレビューのURL]
10点 HUNTER×HUNTER
神マンガ、その一言に尽きる。
内容、構成、表現力、どれをとっても申し分無く、子供から大人まで幅広く楽しませ、40の父親が小学生の息子と本気で語り合うことができる、稀有な作品であると言える。
それが可能なのはやはり、作品全体がしっかりとした理論、設定に支えられているからだろう。
大人になるとどうしても目ざとくなりがちで、作品に無理や矛盾があると白けてしまいがちになるが、この作品にはそういった粗がほとんど無く大人でも安心して読むことができる。
新技一つから勝利に到るロジックまで丁寧に作り込まれ、読者に決して「それは無いわ」と思わせない、その綿密さこそがこの作品の傑作たる所以であると言える。
また、キルアと父の約束や、勝てぬと悟りながらも会長という立場にいる責任ゆえに王に挑んだネテロなど、少年が大人の男になるために必要な「男の生き様的要素」を所々に含み、少年漫画の鑑であると私は思う。
重度の肝硬変で先の長くない私の恩師に「せめてHUNTER×HUNTERが終わるまでは生きていたい」と言わしめた傑作。
一人の人間に生きる目標を与えた、まさに神マンガである。
冨樫先生には、命を削りながら待っている人がいることを知って頂き、どうか最後までやり遂げる勇気を持って頂きたいと、私は切に申し上げたい。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2011-06-09 17:37:26] [修正:2011-06-09 17:37:26] [このレビューのURL]
9点 賭博黙示録カイジ
熱さ、
ただならぬ熱さ、
読めば「何かしなくては」と思わされる、そんな熱さを持った作品。
「必要な物は勇気でなく覚悟、決めれば全て動きだす」
と言った小説家がいたが、この作品の登場人物達は正にそんな意志を持って生きていると思う。
人生の転機を迎えようとしているけれども、どこか今一歩踏み出せないでいる。そんな人に是非読んでもらいたい作品。
ただし、この作品を読んで大きな博打に出ようとしている人には全力で言っておきたい。
やめとけ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
と。
追記
そもそも博打を打つ人間が嫌いな人にはあまりお勧めできない。読んでみて嫌悪感があったならば即刻読むのをやめて頂きたい、おそらく苦痛になるだろうから。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-06-09 11:44:03] [修正:2011-06-09 14:54:53] [このレビューのURL]
8点 ドラゴンボール
時を経て今なお読まれている不朽の名作。
フリーザを倒した後からはパワーインフレになってしまいダレてしまったことは否めないが、そこに到るまではゴクウの言うようにワクワクしっぱなしで手垢が付くくらい読み返した記憶がある。
小学生の頃、早く続きが読みたくて日曜日にジャンプを売っていた駄菓子屋まで、自転車で二時間かけて買いに行っていたのも良き思い出と言える。
家に誰もいない時にかめはめ波の練習をした。この漫画のファンなら誰しもそんな記憶があるのではないだろうか?
才能の無い私は一万回やって一度しか出なかったが……
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2011-06-09 09:30:02] [修正:2011-06-09 12:09:31] [このレビューのURL]
7点 モン・スール
もし「この漫画がイタい!」大賞があれば、私は迷わずこの漫画を推す。
ネタばれになる恐れがあるので内容には触れないが、とりあえず登場人物全員が痛い。
妹のいない私はそれなりにこの漫画の毒を楽しめたが、実際に妹のいる親友が私の家でこの漫画を読んだ後、一週間家に帰れなくなったところを見ると、妹のいる人には相当な劇物と言えるかもしれない。
嗜好が萌えに偏り過ぎている人には良い処方箋になること請け合いだが、そうでない人には猛毒になりかねない、インシュリンのような作品。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-06-09 10:22:39] [修正:2011-06-09 12:08:01] [このレビューのURL]