「kaine」さんのページ

総レビュー数: 13レビュー(全て表示) 最終投稿: 2015年01月09日

昨今のスポーツ漫画は野球、サッカーなどのメジャーな素材をリアル路線で仕上げた、という作品が多いのですが、この作品はまったく逆で、マイナーな素材を少年漫画チックに仕上げているのが面白いところ。

超人タイプのキャラクターや必殺技名を叫ぶシーンなどが多々存在します。
正直アメフトという題材でリアル路線を追及されてもかなりアレなので、これは成功だったと思われます。

特に評価したいのが主人公チームのメンバーがいずれも一芸特化タイプのキャラであり、その個性を活かした試合展開が魅力的なところですね。こういうスポーツ漫画は結構少ないです。

絵柄も好みが分かれそうですが、個人的には漫画的演出が効いており良好だと思います。試合開始時の両チームのマスコットの対峙とか。

惜しむらくは、作品のピークが明らかに連載中期に来てしまい、終盤が色褪せているところ。

とはいえ総合的には十分名作と言えるかと。
対エイリアンズ戦のパンサーとアポロのエピソードは不覚にもうるっときました…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-10-26 19:51:18] [修正:2016-10-26 19:51:18] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

恐らくこの作品を見た人の大多数は、「スラムダンク」と「ルーキーズ」を連想するでしょう。

事実作画・作風などかなり似通っていますし。

本作を単体で見た場合は全体的に手堅くまとまっていて、画力もまずまず高く、あまりけなす所の無い出来なのですが、逆に言えば前述の二作品を凌駕するような突出したものも見当たらない。

あくまでそこそこ優秀なフォロワーとしての域を出ない佳作……と途中までは思ってました。

そんな本作に息吹を与えるのが、女子マネージャーの高畑マイの存在。

彼女はストーリー前半、主人公らと共にサッカー部を再生させる立役者の一人となり、試合に直接貢献するわけではないのですが、要所要所で気持ちの良い活躍を見せてくれます。

表題「ANGEL VOICE」も皆に元気を与える彼女の歌声を表しているほど、なくてはならない存在になります。

ところがストーリー中盤、彼女は脳腫瘍という重病にかかり、生死も危ぶまれる状態に陥ります。

その時からサッカー部の面々に、より明確な目的が出来るのです。
それは勝利を報告する事によって、彼女を元気付ける事。

私自身これまで本腰を入れてスポーツに取り組んだ事がないからかもしれませんが、「甲子園に行くため」とか「全国制覇のため」という理由よりも、よほどシンプルで共感出来るもののように思いました。

そして重病に侵されながらも精一杯のエールを送るマイの姿はとても素晴らしい。
これだけでも本作を読んだ甲斐はあったなと感じさせられましたね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-11-17 16:05:29] [修正:2015-11-17 16:05:29] [このレビューのURL]

最近この手の作品が多く、やや食傷気味だったのですが、この作品は白眉。久々に見応えのあるデスゲーム漫画ですね。

本作の長所は策を読み合う頭脳戦や文字通りの殺し合いになるサバイバル、あるいは人間性が試される心理戦など、様々な趣向が用意されていて飽きさせないところですね。
名作「銀と金」に近い味わいがあるかもしれません。

各ゲームに具体的なジャンルと難易度を設定しているのも、ありそうでなかったシステムで面白い。

また主人公アリスが関わる話だけでなく、主観の違う番外編が度々挿入されるのも秀逸なアクセントになっています。
チシヤがいいキャラですね。

まだ完結していないのでとりあえず7点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-11-09 09:44:02] [修正:2015-11-09 09:45:37] [このレビューのURL]

7点 LIAR GAME

[ネタバレあり]

完結しましたね。

最終回については意見の別れるところだと思いますが、
それ以前に、もう少し面白いゲームを最後にもってこれなかったのかなあと、そこが残念ですねー。

ストーリー上、ルールに穴のあるゲームにしたのは別にいいんですけど、それにしたって面白くなかったなあ。

個々のゲームを見れば、少数決・リストラゲーム・イス取りゲーム等、9点10点をつけてもいいようなものがあっただけに、余計そう感じちゃいますね。

まあしかし、この作者のオリジナルなゲームを作る才能はホントに非凡だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-01-29 13:03:23] [修正:2015-01-29 13:03:23] [このレビューのURL]