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総レビュー数: 21レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年03月25日

10点 ぼくんち

2ページ完結の純文学。
どういう人生おくりゃこんなのが書けるんだろ?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-25 02:10:36] [修正:2006-01-25 02:15:27] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

映画版で語られているのは、この深い物語のほんのプロローグでしかない。常に滅びの匂いが漂っていて、残酷で、それでも美しく壮大な、大人のためのおとぎ話。

生物兵器として腐海を使ってしまう国家。200年ぶりに起こってしまう大海嘯、それによっていよいよそのほとんどが失われてしまう世界。それでも残った土地を巡って争い続ける人間達。蘇る巨神兵。そして最後に語られる、腐海とその周辺の歪な生態系のあまりにも残酷な真実。

映画版に比べると、かなり重く小難しいので決して気軽に読める類の作品ではないけれど、読む価値は十二分にある漫画。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-06 23:25:12] [修正:2006-01-05 00:32:28] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

圧倒的な個性を持つキャラクター達、彼らそれぞれが好き勝手に動くことによって織り成される巨大なスケールの物語、
映画的とも言える絵の魅せ方。

とにかくこの漫画について書くのにこのスペースは狭すぎる。
自称漫画好きでまだこの作品を読んでない方がいたら、是非読んでほしい。
この作品はいろんな意味での「問題作」なので合う人、合わない人がいるだろうが、
とにかく最後まで読みきれば新井秀樹が並みの漫画家じゃないってことだけはわかってもらえるはずだ。
そして一度読み終わったら、絶対にもう一度読み返してみてほしい。
この漫画はあまりに多くのものを詰め込みすぎていて一度ではとてもその魅力の本懐を味わうことはできないからだ。

それにしてもここまで徹底的に漫画を描いてる作家って他にいるんだろうか?
読み返す度に、1コマ1コマに新たな発見がある。それぞれのキャラクター達はさらに魅力を増してゆく。
今まで気にとめなかった台詞が突然胸に心地よく響きだす。
まるでクラシック音楽のように、読めば読むほど魅力が増してゆく漫画。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-03-27 15:57:04] [修正:2005-03-27 15:57:04] [このレビューのURL]