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総レビュー数: 21レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年03月25日

このままでは一生結婚できなさそうなどド田舎の農家の息子と
その男に金で買われて結婚するフィリピーナの恋愛物語。

恋愛物語?
違うかも。訂正。

ロマンスの欠片も無い、ド田舎で繰り広げられる泥臭い人間模様を描いた話。

結婚したいからってフィリピーナを金で買う主人公、家族のために金目当てで結婚する花嫁、金のために娘を遥か遠くの国に送る母親、田舎の世間体とシガラミに縛られた挙句、娘を殺そうとすらする姑、日々痴呆が進んでいく父親、etc・・・。

出てくるキャラみんな、どいつもこいつも
最高にエゴイスティックなんだけど、どうしても憎めない。

それは、現実には到底いなさそいうなキャラクターなのに
でも、みんなどうしようもなく人間らしいからだと思う。

新井英樹は、人間をデフォルメするのが天才的に上手い。
それでいて、登場人物たちはみんな紙面からはみ出すほどの
生命力とかエネルギーで溢れてる。

最高に愛すべき最低のエゴイストたちが繰り広げる、珠玉のラブ・ストーリー。

岩男とアイリーンの間に愛は無いけれど、
物語自体は人間愛に満ちてる。はず。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-01-27 22:40:21] [修正:2010-09-23 11:48:43] [このレビューのURL]

選ばれし15人の少年少女が謎の怪獣と謎の
ロボットで戦って地球を救うマンガ。

今のところ怪獣との戦闘に全て勝利しており
地球は救われている。
だが、この物語自体には救いがない。

子ども度たちは謎の男ココペリと契約を交わしてしまったため
以下のルールの中、ロボットに乗り込み戦闘を行う。

ルール?’塰未垢譴价狼紊肋談任垢襦?
ルール?⊂〕靴討皀僖ぅ蹈奪箸論鐺?終了時点で死亡する。
ルール??パイロットはランダムで選出され、次の順番になったパイロットには
    あらかじめその旨を伝えられる。

メインは、怪獣との戦いではない。

突然「死」という非日常を突きつけられた子どもたちの葛藤がこの作品の主題だ。まだ自己も定まっていない子どもたちが、数日後の死を告げられそれぞれの最後の日常を過ごす。最後まで拒否しつつも乗り込んで怪獣と戦わされる少年や死と引き換えに復讐を試みる少女などそれぞれが死に向かって取り組んで行く。

病んでる。
胸糞悪くなる。

ただ悔しいことに、良質なエンターテイメントとして作られているために胸糞悪くなりつつも先が気にったり部分部分で感動したりしてしまう。面白いんだけど、あんまり手放しには誉めたくはない。
そんな作品。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-07-28 13:07:07] [修正:2007-07-28 13:15:56] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

まず、途上国に長期滞在する日本のサラリーマンって設定自体が新鮮で楽しめる。文化のギャップや、奮闘したり絶望したりする日本人サラリーマンたちの様子を見てるだけでも面白い。極めつけは最後の、革命戦士のゲリラ相手に『営業活動』をする企業戦士たち。確かに、自社の利益ばかり考えていて独善的な日本人の好例だが・・・・でも・・・・カッコイイ!!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-02-15 16:48:10] [修正:2006-02-15 16:48:10] [このレビューのURL]

10点 ぼくんち

2ページ完結の純文学。
どういう人生おくりゃこんなのが書けるんだろ?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-25 02:10:36] [修正:2006-01-25 02:15:27] [このレビューのURL]

7点

初っ端からこれほど重い展開で始まるスポーツ漫画もなかなかないだろう。
バレーを始まるまでの壮絶な過程、圧倒的な才能を発現させるまでの過程の描き方は見事。
ローザンヌで昴が踊るシーンはまさに鳥肌もの。
主人公がズバ抜けた才能を持ってるって設定の漫画はたくさんあるが、圧倒的な才能を持つ人間ってのをうまく描かけてる漫画は結構少ない。
この漫画はそこらを上手く描けてると思う。

が、6巻からのNY編以降は失速感を感じてしまった。確かに面白いが、それまでのような衝撃や感動は感じない。それでも、もちろんかなり面白い部類の漫画に入ることは間違いないのだが・・・。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-09 23:37:15] [修正:2006-01-10 00:52:24] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

失うことから全ては始まる 正気にては大業ならず

武士道は死狂いなり

江戸時代初期に行われたある御前試合の内容を書き綴った残酷無残時代劇。この漫画で語られる「武士道」は、ラストサムライやバガボンドのような美しいものでも綺麗なものでもない。狂ってる。どう見ても狂ってる。

「封建社会の完成形は少数のサディストと
多数のマゾヒストによって構成されるのだ」

ひたすらにサディスティックで狂気染みた武士道。それを迷いなく実行していく狂人達。こういう、イっちゃった漫画大好き。

表紙で気持ち悪いと読まず嫌いしてる方は是非毛嫌いせずに読んでみてください!中身はもっと気持ち悪いです!

ナイスレビュー: 3

[投稿:2006-01-10 00:37:22] [修正:2006-01-10 00:37:22] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

映画版で語られているのは、この深い物語のほんのプロローグでしかない。常に滅びの匂いが漂っていて、残酷で、それでも美しく壮大な、大人のためのおとぎ話。

生物兵器として腐海を使ってしまう国家。200年ぶりに起こってしまう大海嘯、それによっていよいよそのほとんどが失われてしまう世界。それでも残った土地を巡って争い続ける人間達。蘇る巨神兵。そして最後に語られる、腐海とその周辺の歪な生態系のあまりにも残酷な真実。

映画版に比べると、かなり重く小難しいので決して気軽に読める類の作品ではないけれど、読む価値は十二分にある漫画。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-06 23:25:12] [修正:2006-01-05 00:32:28] [このレビューのURL]

7点 SUGAR

この漫画、テーマにボクシングを扱ったものなんだけど、さすがは新井英樹。普通のスポーツ漫画とは一味も二味も違ったものとなっている。

この漫画の主人公・リンが持ってるのは、ジョーのようなハングリーさでも、一歩のようなひたむきさ・謙虚心でもない。彼が持っているのは、「才能」だ。それも、努力という言葉を形骸化するほどの圧倒的な才能。

そんなリンが、努力する凡人たちを嘲笑うかのように(というか嘲笑ってるけど)その才を誇示してゆく姿は、まさに爽快!痛快!新井英樹の漫画なのでもちろん、脇役の濃さ、台詞回しのセンスも折り紙付きだ。

いつもの新井漫画のような嫌悪感を抱かせるようなシーンもないので、新井英樹の漫画を読んだことがないって人にもオススメできる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-10-11 20:50:22] [修正:2005-10-11 20:52:57] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

得点のみ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-06 23:31:10] [修正:2005-05-06 23:31:10] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この漫画は、キーチという「カリスマ」が成長する過程を描いた物語だ。
下でも別の人が書いてるが、4巻までの幼児期のキーチの物語も面白いが
5巻以降は加速度的に面白さを増して行っている。
5巻から登場する、小学生にもかかわらず新井節を炸裂させる天才・甲斐と
すでに本格的なカリスマ性を備えつつあるキーチとのからみは見ていて胸が高鳴る。

「一緒に、日本動かさへんか?」 

キーチへこう問いかけた甲斐だが、6巻以降その台詞はいよいよ現実味を帯びてゆく・・・。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-05 01:47:22] [修正:2005-05-05 01:47:22] [このレビューのURL]

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