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[投稿:2025-01-07 12:32:19] [修正:2025-01-07 12:32:19] [このレビューのURL]
5点 北の土竜
石川サブロウは、比較的好きな漫画家ではあるが、それは2000年以降の
熟成された頃以降かな。
この作品は石川氏の初期であり、初の長編連載作品である。
画家としての熱情で自身を成長させていくプロセスを読者が見守る構図だが、
はっきり言って地味だ。
致命的なのは、漫画では油絵などの絵画の迫力や感動が表現できない点である。
漫画にできないことはないとかって大家の漫画家が豪語されたことがあったが、
この作品を読むとそれは誤りだと気づく。
小説で音楽の感動を表現できないのと同じだ。
話を戻すが、本作の主人公には一片の超人的要素はないし、読者が感じる
人間的魅力も憧れにも縁遠い。
また、ほとんどは主人公の些細な事件で終始し、終盤でようやく絵画対決の
場面が出てくるが、やはり絵画でオークション落札価格で勝負だとか、
雌雄を決する対決とか、相当無理がある。
この作品を契機に以後石川氏は、画家を主人公にした作品も多いが、
切り口を変えて共感しやすくなっていく。
そういう意味では、何故読者に21巻にわたる長い支持を受けたのか、
不思議でもある。
いつかはなろう、あすなろの木、そうこれはあすなろの記である。
そんな気分が支持された時代だったのかな、1980年代とは。
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[投稿:2025-01-05 09:45:56] [修正:2025-01-05 09:45:56] [このレビューのURL]
10点 ゴルゴ13
1968年からだから、42年間連載中なんですね。
漫画を絶対読まない人以外は、皆さんご存知の有名人、デューク東郷さんの大活劇。
皆さん知らない政治、経済系の話は辛そうですが、私はこの漫画で結構
地政学的な世界の事情を教えてもらえて感謝しています。
例えば、クルド人の悲劇、イスラエル側の事情、石油メジャーとアメリカ政治の
関係なんか、10代の時には漫画から教えてもらうのが手っ取り早いですよね。
偏った情報になったとしても、NHK・新聞他別の情報で修正していく感じです。
Hなシーンも多いですが、全然気にならないのは何故?
<追記 2025.1.4>
言わずと知れた漫画界の不朽の名作。歴史的には劇画というジャンルをエンタテイメントの世界に加えたさいとうたかを氏の最大の功績であり、その代表作がゴルゴ13ということだろう。当初はゴルゴ13は日本人か、どんな出自かといった謎の部分の解明に心を躍らせたが、作者同様、途中からはそこから関心は離れた。本作の魅力は超人的なGの能力にあって超絶で圧倒的な力を見せつける解決なんだと気付く。いわば大人のスーパーヒーロー。もう一つの切り口が、国際政治だとか地政学的な世界のパワーバランスだとか、日本人が最も苦手な隣人の事情について、時事的にお勉強できるテキストとしての有用性が、大人たちに愛される理由だろう。大学時代、研究室の助手が、臆面もなくゴルゴ13で世界の勉強をしていると言った時には、引いたが。圧倒的な面白さがあるかと言えば疑問の余地もあるが、人生に影響を与えた漫画作品の一つであることには間違いがないので、10点としたい。残り1/3くらいは読んでないので、人生終えるまでにゆっくりと読ませてもらいましょう。
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[投稿:2010-10-24 18:34:51] [修正:2025-01-04 09:28:01] [このレビューのURL]
3点 氷壁の達人
小西政継というアルピニストの足跡を追う自伝的ノンフィクション。
神田たけ志氏の描画で大変読みやすいのですが、いかんせん
主人公の小西氏に共感できないのですよ。
事実あるいは史実に忠実だからこそなんでしょうが、山岳会同士の
公然たる勢力争いや初登攀競争などが見苦しい。
山岳同志会が発足して10年で10名の方が亡くなっています。
命を賭けて、そんなことに意地を張りあっているのが、
一流のクライマーの人達なんだと思うとガッカリです。
まあ、勝手にしてくれという思いしか残りませんでした。
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[投稿:2024-12-31 10:20:09] [修正:2024-12-31 10:20:09] [このレビューのURL]