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[ネタバレあり]

80年代には熱血スポ根漫画からの脱却を試み、さわやかでハンサムな少年たちが主人公になるスポーツ漫画が主流になりました。

その漫画の一角を握る名作です。

「高校柔道部」という劇画との相性ばっちりだと思われていた舞台をあえて、ポップなタッチで仕上げています。

仲間を情熱と友情を持って、集めるなんてことはせず、「中学でも柔道をやっていたから高校でも柔道するかー」ぐらいの勢いであっさりと仲間は集まります。

そして主人公はかなり序盤から彼女持ちで、もう一人の主人公に想いを寄せるヒロインもギャグとロマンスに活躍します。あっさりしているので、この2人が主人公を取り合うなんて昼ドラ的なことはしません。

つまりこの漫画は試合外のドラマをかなり省いています。この作品がヒットした所以は、単純に試合の面白さ、柔道という武道の面白さを研ぎ澄ませた
所にあると思います。(しかもスーパー必殺技はなし)

試合の勝敗もなかなかシビアで、予想できないような展開などもかなり多いです。作者が柔道経験者であることが大いに活かされています。

そのテンポの良さ、軽さというメリットの分、読んで心に残る作品かと言われれば微妙ですし、『カリスマ性』を持った作品ではないかと思いますが、読んでいる間はとても楽しい時間を過ごせますし、男性、女性問わず読むことができますので、かなりおすすめだと思います。






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[投稿:2013-05-13 19:32:30] [修正:2013-05-13 19:32:30]

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