「polojo」さんのページ

総レビュー数: 37レビュー(全て表示) 最終投稿: 2013年05月11日

[ネタバレあり]

マガジンの長寿スポーツ漫画

その知名度は高く、「あしたのジョー」と双璧をなすボクシング漫画といえるのではないでしょうか。

見張るべきは試合の迫力。どの試合も手に汗握る展開となっています。キャラクターも一人一人に、とても個性が立っていて主人公の試合でなくても、目が離せない展開になっています。(むしろ、主人公以外の試合をベストバウトに選ぶ読者も多いのではないでしょうか)

ギャグはいかにもマガジンらしい下ネタが多いです。

マイナスポイントとしては、主人公一歩が優等生すぎる点、宮田との試合がなかなか実現しない点、最近は冗長な試合が目立つという点でしょうか。

しかし、最近やっと主人公も世界戦を戦い始めていますから、頂上決戦はちかいのかもしれません。それが宮田かリカルドかはわかりませんが。

ただ長年連載をしているだけあって、物語の質の高さは相当だと思いますので、かなりおすすめ作品です。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-25 00:07:05] [修正:2013-05-25 00:07:05] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

イラスト、キャラ、ストーリー展開すべてが濃い・・・濃すぎます。
間違いなく胸焼けを起こします。一巻読んだら、相当疲れます。しかし、読む手が止まらず、次の感に手が伸びてしまいます。

日本橋先生のもはや定番なのですが、登場キャラクター一人一人に強烈なトラウマを最初から与え、それを克服することによって成長させる青春物語になっています。

しかし今までと違うのは、トラウマを克服していくテンポが速くなっています。G戦場や極東のときは、最終巻あたりでそれらのトラウマを克服して糧にして大人になっていきますが、少女ファイトではみんな着実と過去と向き合って大人になっていきます。

スポ根漫画なので、その都度出てくるライバルたちに打ち勝たなければいけません。よって、キャラクターたちは何かしらの成長描写が必要です。トラウマの克服スピードを速くしたのは、これが理由なのかもしれません。

後、日本橋先生特有であります絵の大胆な構図がバレーボールのシーンで、かなり活かされている漫画かと思います。ただ詰め込み癖はまだまだ直っていない模様。書き込みの細部を眺めているのは楽しいですけどね。

とはいえ、日本橋先生の漫画の中では相当エンターテイメントに昇華した作品といえると思います。非常におすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-18 03:11:41] [修正:2013-05-18 03:11:41] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この作品が人気になった所以は絶妙なキャラクター設定だと思います。

まずは六太。宇宙兄弟を読む前のぼんやりとしたイメージは、「凡人が宇宙飛行士を目指す漫画」であり、まぁそうなんですが、まず「凡人」である六太のポテンシャルが非常に高いです。理系の博士号を持っていて、元の会社では非常に優秀な技術者として評価されています。

客観的にみたら六太は、「相当優秀な人間」です。「凡人」だと思っている人は、六太自身なのです。六太は、弟ヒビトと自分を比べて相対的に自身をなくしているのです。

宇宙兄弟の物語は、「六太が宇宙飛行士を目指し努力する物語」というより、「六太が自分のポテンシャルに気づく物語」だと思います。

なので、六太が活躍しても「まぁ六太もともと優秀だもんな」とこっちもつい納得させられてしまいます。

またこの物語には、「成功には類まれなる運が必要なのだ」という暗黙の教えが多々出てきています。「努力や人柄で夢をつかめる」というのは、必ずしも真実ではなく、「縁」や「運」が大きく左右することがあります。ここも成人をターゲットにした漫画として絶妙なリアリティがあると思います。

「宇宙飛行士」になるという少年らしい夢を追う物語で絵のタッチも非常にポップなのですが、絶妙なリアリティをもった設定がこの物語を多くの人々に愛される漫画になっていると思います。

また、余談ですがこんなにもヒロインが愛らしい漫画も昨今珍しいのではないでしょうか。




ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-15 14:40:07] [修正:2013-05-15 14:40:07] [このレビューのURL]

まさに『ポケモン版ジョジョ』、まだ緻密な戦略やシリアスなストーリー展開で読者を大いに楽しませてくれます。何より、ポケモンという存在に大いなる愛と敬意を感じます。

ただ、この漫画はその外の部分で非常にツキのない作品というか、『もっと売れても良い』作品だと思います。(多分、読んだ人であればそう感じるのではないでしょうか)

その要素を書き下ろしてみました。

1.作画者の交代
初期の作画は真斗氏。しかし、体調不良を原因に途中から山本サトシ氏に変わっています。真斗氏が描くキュートなキャラクターから、クールな雰囲気を好む山本氏に変更になったことは僕自身かなり残念でした。
まぁ、この好みは人それぞれなので一概に不幸ではないと思いますが。

2.連載誌の購読対象が独特
もともと『小学生シリーズ』に掲載されていましたが、この小学生シリーズは読者が小学4年生であれば、「小学4年生」を、小学校6年生であれば、『小学6年生』を読むのが普通となっています。(まれに、そうじゃない人もいるとは思いますが)購読者が定期的に確実に入れ替わるという雑誌での掲載は、かなりリスクを伴うんじゃないでしょうか。
そして、『小学生シリーズ』が廃刊になった後も、『コロコロイチバン!』と『ポケモンファン』というあまり有名じゃない雑誌へ引っ越しました。


3.ポケモンというコンテンツによる大人のファン層の獲得の難しさ
この『ポケモン SPECIAL』は子供はもちろん、大人が読んでも十二分に楽しめる作品だと思います(私も単行本を集め始めたのは、大人になってからでしたが思い出補正抜きにしても面白かったと思います)。しかし、大人の漫画ファンは「ポケモン」という題材というだけで、眼中に入れていない人も多いんじゃないでしょうか。

上記の3つが、この漫画の抱えるどうしても外すことのできない足枷だと思います。ただ根強いファンを獲得し続けているのは事実ですし(どうやら1000万部突破しているみたいですし)、何度もいうように作品としての質は非常に高いので、『ポケモン』というだけで敬遠している人にこそ是非とも読んでほしい、おすすめの作品です。








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[投稿:2013-05-13 21:04:19] [修正:2013-05-13 21:04:19] [このレビューのURL]

ドラマ化で一躍人気になった、タイムスリップドクター漫画(そんなジャンルは多分ないですが^^;)の「仁」で有名な村上もとか氏の作品です。

激動の昭和を生き抜いた龍という一人の男の人生ドラマです。

正直、同氏の作品の中でもっとも過小評価されているのではないかと思っている作品であります。

この物語の素晴らしいところは、龍の経験してきたものがその後の人生に大きく影響しているように描かれている点だと思います。

龍が会得してきた武術や、企業を経験することによって会得したリーダーシップなどが、後の活躍に大きく役に立っています。「それまでの経験の何が役に立つかわからない」という人生の普遍的ともいえる性質を見事に表現していると思います。

また、ダブルヒロインや、実際の歴史上の人物と龍を違和感なく絡めさせる技術は人間ドラマに深みを与えています。そしてこの手法はのちのヒット作「仁」でもいかんなく発揮されています。

最後が若干駆け足ですし、最後みんながどのような人生を送ったのかはうむやむになっている点も多いですが、そこは読者の判断ということでしょう。それまでの面白さを減退させることはあまり無いかと思います。

非常におすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-13 18:57:53] [修正:2013-05-13 18:57:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

サラリーマンマンガの表の傑作が「課長島耕作」ならば、裏の傑作はこの「宮本から君へ」だと思います。

新井英樹の初期の作品ということで、画力はまだまだ低い時期です。
しかし新井絵の特徴である『生々しさ』や『生活感』の片りんを所々に垣間見ることができます。

このマンガの面白い点はストーリー展開を読者の予想を裏切りながら、物語が展開します。

例えば宮本が七転八倒しながら頑張り続けるという点は、他の熱血系主人公と同じですが、「これだけ宮本は頑張ったんだから、報われるだろう」といった予測というか願望はあっけなく覆されることが多々あります。

「うわぁ」とか「またかよ・・・」とか読者はそのたびにがっかりするのですが、本当にまれに努力が報われた瞬間は宮本と同じぐらいに「よっしゃああ!!」という気分にさせてくれます。

そしていつの間にか、宮本に感情移入していることに気づいてしまうのです。だから宮本に投げかけられる登場人物のセリフもまるで自分にかたられているかのように心に突き刺さるのだと思います。

『課長島耕作』も十分に傑作ですが、島耕作のあまりの有能ぶりや幸運が鼻につく人には、是非ともおすすめの漫画です。
(むしろ、人生うまく行っていない人が多いので、島耕作より感情移入できる人は多いと思うのですが・・・)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-05-12 21:00:17] [修正:2013-05-12 21:00:17] [このレビューのURL]

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