「フィロ」さんのページ

[ネタバレあり]

原作は「駿河城御前試合」です。
御前試合で、真剣で源之助と伊良子が斬り合い、試合のシーンから過去のシーンへと繋がる形で話が展開してゆきます。


絵は上手いですが癖があります、山口貴由の絵に慣れている人なら大丈夫かと思います。残酷なシーンが多く内臓が出てきますし、登場人物のほとんどが狂っています。
斬り合いを楽しむ試合を開いた徳川忠長(実在した歴史上の人物)、虎眼流の師匠の虎眼を初めとして超絶にイカれてるキャラばかりですね。
ある種のホラーのように、おどろおどろしさが味になっています。癖になります。

源之助も最終的には、その封建社会の闇を拒むことはできませんでした。武士道の孕む狂気を書いた傑作だと思います。

後味が悪いのが嫌ですが、だからこそテーマ性を貫けた傑作だと思うので8点にします。

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[投稿:2017-03-25 22:15:08] [修正:2019-01-01 23:24:25]