HELLSINGのレビュー
10点 カレーさん
20世紀末のヨーロッパを舞台にした吸血鬼ガンアクション。
狂気という言葉がふさわしいような作品。
世界史好きやブラムストーカーの「ドラキュラ」を読んでいるとなお楽しめるであろう。
以下ネタばれ含む。
まず吸血鬼を人間が利用するという図がたまらない。
「吸血鬼=悪、人間に害をなすもの」
→「正義たる主人公が人類のために勧善懲悪する」
というイメージが完璧に崩壊している。
そう恐ろしいのは人間の欲である。
劇中では「人間」、「狗」、「化物」という言葉が対比的要素として用いられる。
「狗」とは自分で考えることをせず、他者に従い行動するものであろう。「化物」は人間であることに耐えられなかった弱い者。
つまり「人間」とは自らの弱さを受け入れながら、自律し自分の意志で行動する者のことを指すのではないだろうか。
それゆえの「化物を倒すのはいつだって人間だ」なのであろう。
また吸血に関する考察が印象的であった。
「他者との命の共合 生命の融合 精神の統合 吸血鬼の本質」
(9巻、少佐の台詞より)
この漫画の世界では吸血鬼の繁殖は処女と童貞が血液を吸われた時に起こるらしいが、私は初読時なぜ処女と童貞に限定されるのか理解できなかった。
しかし吸血の本質が他者との融合であるという説明で納得することができた。
吸血にはエロスがある。
それも他者との融合に関わるのだろう。
英国教会とローマカトリック、ナチスのみつどもえの戦争。
ナチスが第一次大戦を彷彿させるように飛行船でイギリスに攻撃を仕掛けるシーン。
ドラキュラ伝説の串刺し公を連想させるようなシーン。
非常に満足。
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[投稿:2010-01-16 17:28:42] [修正:2010-01-16 17:28:42] [このレビューのURL]
9点 レトさん
勢いだけで突っ走るような漫画はあまり好きではないですが、これだけは別格です。わずか数人程度の登場人物の間でストーリーは進みますが、スケールは壮大で特にモブ描写とアーカードの強さの演出は圧巻です。洗練されたセンスといい、細部への拘りといいヒラコーは日本のタランティーノですね。
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[投稿:2009-09-26 20:50:46] [修正:2009-09-26 20:50:46] [このレビューのURL]
8点 オカシューさん
大当たりで大満足。
富士鷹ジュピロばりの目元が非常に魅力的です。
太い描線がこまかい描き込みを助ける為、読みやすく一般ピープルをのけものにしていない点もとても良いと思います。
1、2巻の読み切り付録などは作者のエンターテイメント力の高さを物語っていると思います。
「いらねーよ、コノ読み切り!」と思わせておいてうまく後の布石になっている様は「読者の喜ばせ方を知っているな、コイツ!」と言わざるを得ないです。
才能のあるオタッキーが作品を作り込むと凄いのが出来るという点で、その芸の細かさは映画「スパイダーマン」を彷彿させるものがあると思います。
あとがきや表紙の裏はノーコメントするしかありませんがバトル漫画としてみて珠玉の一品だと思います。
所持巻数 6巻
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[投稿:2009-09-13 15:55:43] [修正:2009-09-13 15:55:43] [このレビューのURL]
10点 摩訶不思議生物さん
セリフに酔えるマンガです
絵もかっこいい、手の込んでいる感がしてすごく好きです、ストーリーもエンディングまで納得の逸品
そしてセリフ・そのキャラ同士の掛け合いが桁外れに完成されていると思います
何度聞いても秀逸
戦闘シーン全般は好みが分かれるかと思います
主人公が最強すぎて・・・
まさに蹂躙するカッコよさです
ネジのはずれ具合がいい感じで、僕の一番好きなマンガです
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[投稿:2009-09-03 00:08:31] [修正:2009-09-03 00:08:31] [このレビューのURL]
8点 Mr.Xさん
アンデルセンがカッコ良過ぎる。
独特なセリフは圧巻で、キャラのポージングも特徴的、
ジョジョに引けを取らない作品だと思います。
作者のヒラコーはなんだか嫌いになれません。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-08-20 12:51:13] [修正:2009-08-20 12:51:13] [このレビューのURL]
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