あらすじ
羊の群れに紛れた狼はさみしい牙で己の身を裂く・・・
高城一砂は幼い頃に母を亡くし、父親の元を離れ、父の友人である江田夫妻の元でごく普通の生活を送っていた。しかしある日、何かに導かれるようにかつて両親と暮らしていた家を訪れ、実の姉である高城千砂と再会する。
そこで一砂は父の死を告げられ、高城家の「病」の事を聞かされる。 その病とは吸血鬼のように発作的に他人の血が欲しくなり、理性をなくして他人を襲うという奇病であり、千砂自身もその病に冒されていた。この病は一砂にも発病する可能性があるが、男子は発病する確率が低い為、志砂により江田夫妻のもとに預けられていたのだという。
だが、既に一砂は発病していることを感じていた。一砂は再び千砂のもとに訪れ、そのことを打ち明ける。そんな一砂に千砂は発作止めの薬を渡す。しかし、一砂は発作を起こしても発作止めの薬を飲もうとしない。そんな一砂に千砂は自らの手首を切り血を与えようとする。
同じ病に苦しみ、自殺した父の面影を追い求め他人を遠ざけて生きる千砂と、大切な人たちを守るため他人を遠ざけようとする一砂。 やがて2人は寄り添うように2人暮らしを始める。
羊のうたのレビュー
6点 やまびこさん
あまりにも救いがないというか・・・
どのキャラクターに感情移入しても辛いんじゃないかなぁ。。。
かなり鬱展開なんで落ち込まされるかもしれません。
絵柄が特殊なんで多少受け入れ難い気がするので、6点です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-09-02 22:22:51] [修正:2008-09-02 22:22:51] [このレビューのURL]
8点 Sealさん
発作的に他人の血が欲しくなる奇病に侵された姉弟を軸に物語が展開する。
病に苦悩する2人の心理描写に説得力があるので、実際には無い病気だろうけどリアリティがある。
やがて姉弟は外との繋がりを絶ち、2人だけの世界でお互いに依存して生きて行こうとする。そこにいたるまでの展開が切なく、哀しかった。しかし愛情にも似た感情でお互いを思い合う姉弟の姿は美しい。
そんな2人を理解し外界との繋ぎ役をする友人達の存在はこの物語の救いだった。特に八重樫の一途な愛情が良い。多くの漫画の中でも最も好きなヒロインの一人だ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-06-12 19:45:57] [修正:2008-06-12 19:45:57] [このレビューのURL]
10点 アインさん
改めて読み返してみたんですが、依然読んだ時よりも更に感動しました。 こんな漫画に出会えて本当に良かったです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-05-23 21:06:42] [修正:2008-05-23 21:06:42] [このレビューのURL]
8点 ちょうあんさん
後ひく漫画
切なく
優しく
哀らしい
良質の小説をよんだ後のような読後感がある
千砂に感情移入してしまうととてもせつない
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-05-10 19:08:10] [修正:2008-05-10 19:08:10] [このレビューのURL]
10点 チャドさん
この作品に出会わなかったら、こんなに漫画好きにはならなかった。
衝撃的なくらい、暗くてキレイなストーリー。
一砂と千砂の距離感の変化と、気持ちの変化。
わずかな希望につきまとう、どうしようもない絶望。
二人のラストシーン。そしてラスト。
全てが痛いほどキレイだった。
冬目景作品で数少ない完結した作品。誰にでも受け入れられはしないだろうが、この上なく素敵だった。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-02-20 21:14:21] [修正:2008-02-20 21:14:21] [このレビューのURL]
PR