センゴクのレビュー
6点 gundam22vさん
「その定説には疑問がある」が口癖の
通説と違った形で描くマイナー武将の戦国歴史漫画。
絵柄が丁寧で合戦シーンが盛り上がるところは長所です。
通説に疑問を呈するシーンの考察も面白く、
ところどころグッと来たり、
考えさせられるような力のある描写があります。
だが、この漫画が結局弱いのは主人公関連のドラマがつまらない
の一点でこれが大きいです。主人公は史実がやはり
マイナーで全然大した武将
ではないため、この漫画では異常に歴戦の勇者的に持ち上げまく
っています(これだけ頑張るとむしろ秀吉の片腕でないと
おかしいほど)。ライバルにされたキャラは史実は山崎某含めて、
全員無名同然です(山崎は浅井の要みたいにされてて笑ったw)。
主人公持ち上げのために相手を異様に強くしたり、交流を嘘
臭い人情ドラマ入れたりして、有名人物の史実的にやってやろう
という部分に凄くアンバランスに見えてしまうわけです。
ゴンベエの最初の恋人なんて何のために居たの?状態ですし、
それ関連の三角関係の鳥居某とのがまた面白くなくてですね。
主君の秀吉がこの漫画の現時点の主流なので、彼を主役
にして、死後をやるなら次の主君の家康に引き継がせるなど
にして、有名人物を異説により別角度で描くというくらいのが
面白かったように思うのですが(信長、秀吉はこの漫画では通説
的キャラです。家康が男臭いイケ面熱血漢という独自設定なので
こういう感じで、史実を足跡は整合とって切り込むとかで)。
良い漫画ですが、以上の一点が残念です。短編
ではない以上やはり主人公の
選定が長編歴史漫画は特に大事ということを感じます。
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[投稿:2011-02-04 13:14:28] [修正:2011-02-04 21:26:58] [このレビューのURL]
7点 あおはなさん
一言でいうと非常に細かいところに着目しているマニア向け歴史漫画。
いちいちフルネームで人物紹介のスーパーが表示されるアタリかなり個人的にはやられてしまう。
戦術解説が細かく長いわりに本作全15巻は全く長さを感じさせないテンポ感を感じます。
終盤の姉川の戦いから小谷攻略までの部分は良いですね。
浅井長政のキャラについても今までのイメージと違う描き方がされていて面白い。
ただ、キングダムのような痛快な感じはないので、人によってはまどろっこしいと感じる可能性がおおきい作品であるともいえます。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-02-03 16:47:15] [修正:2011-02-03 16:47:15] [このレビューのURL]
6点 torinokidさん
戦国時代をテーマにしたマンガは数多あるが、
合戦にここまで焦点をあてた作品は珍しい。
現地を作者自らが来訪し、
合戦の状況を考察するあたりは画期的。
加えてマイナーな人物を主人公に据えたのは正解だと思う。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-12-24 12:31:43] [修正:2010-12-24 14:19:10] [このレビューのURL]
8点 臼井健士さん
「戦国」=「センゴク」=・・・・「仙石秀久」と連想ゲームみたいだが、秀吉・家康・信長といった有名どころではなく敢えてこの淡路国洲本五万石の城主を主役に抜擢したのは面白い試みだと思う。
確かに天下人の3人はもう描かれ尽くした感もあるし(それでも、やり方次第では違った切り口から十分面白い話を構築できるのではないかとも思うが)、新鮮味に欠けるだろう。思えば戦国漫画は上記の3人ばかりに偏り過ぎていて、「横山作品」を除いては他の武将にはなかなかスポットライトが当たらなかったように思うので、これを契機として風向きが変わることを激しく希望。
西国にも面白い武将は多くいた。「毛利元就」「長宗我部元親」「島津義弘」の3武将は特に主役を張らせてみたい。東国では後北条の3代目「北条氏康」を挙げたい。武田信玄・上杉謙信と合わせて「3人の中から1人でも長生きしていれば信長の天下は無かった」と言われた程の名将が何故今に至るまで冷遇を???
続編もこの先かなり期待して読んでいきたい作品ですな。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-07-03 09:25:28] [修正:2010-07-03 09:25:28] [このレビューのURL]
7点 かずーさん
歴史好きはもちろん、歴史に多少疎くても面白いマンガではないかと思う。
マイナーな武将である仙石秀久を主役に据え、その視点から戦国時代を
描くなんて、なんと凄い作家だと思ってしまう。
キャラは全般的に美形に書きすぎの感がある(そうでもない人物もいる)し、
歴史認識に若干違和感を覚えるが、しっかりと時代考証をしたと思われる
ストーリー、合戦描写で、日本史(戦国)の勉強としても使えそう。
また作家自身の独自調査による見解も盛り込まれ、非常に興味をそそられる。
キャラは完全独創で肖像画などのイメージとかけ離れている人物が多いが、
その独創キャラが大きく躍動し、物語を独特な面白さへと導いてくれる。
これは作家の力量の高さを物語るものであると思う。
続きも楽しみに読んでいきたい。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-02-18 18:28:06] [修正:2010-02-18 18:29:03] [このレビューのURL]
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