GIANT KILLINGのレビュー
8点 polojoさん
この作品の優れているところは、様々な視点からサッカーというスポーツをとらえているところだと思います。
監督視点、選手視点、スタッフ視点、スポンサー視点、立場の違う人が混ざり合って物語を作っています。
なので、ギャグシーンが多くても決して物語が軽くならず、厚みのあるストーリーとなっています。
物語を繰り返し読んで、クラブサッカーとは何かということを考えることができる素晴らしい漫画となっています。
絵のタッチはポップで良いデフォルメがされていて読みやすいため週刊誌向きといえ、何度も読み返せる作品としての強度を有しています。
おすすめです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2013-05-17 02:49:07] [修正:2013-05-17 02:49:07] [このレビューのURL]
6点 頭突き串の寿司さん
サッカーを観たくなるマンガ
なるほどその通りだと思う。
監督以下コーチングスタッフ、フロント、サポーター、
全員がクラブを愛し作り上げていく。
そして最後にはやはり勝ち負けになるプロの世界で
少年漫画の友情とかではない、チームとしての絆。
サッカーって楽しい!と思える。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-09-21 17:14:18] [修正:2013-03-12 17:58:48] [このレビューのURL]
8点 Scroogeさん
フットボールを多面的に描こうとする漫画。
選手、監督、サポーター、様々な立場と思いでフットボールに関わる人たちの
物語を丁寧に描写して、深みのある物語になっている。
作品のテーマは「統合的な視座」の重要性。
空間的、時間的な視野の広さというモチーフが繰り返し現れる。
試合中にフィールド全体を把握する。
フットボールに関わる多種多様な人たちがいる。
フィールドがあり、試合場があり、ホームタウンがある。
時間も流れていく。
スター選手は引退が近づき若手が成長してくる。
生活上の理由でフットボールから離れるサポーターがいて、ずっと地元チームを応援しつづけるサポーターがいる。
これほど複雑な作品をわかりやすく整理する構成力がすばらしい。
作画の上でも5W1Hが明快で申し分ない。
欠点を挙げると、いささか地味。これはおそらく長所の裏返し。
丁寧さは冗長さにつながり、多くの視点は感情移入の弱さでもある。
試合の勝敗をハラハラしながら読み進めるということがない。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2013-03-09 14:38:08] [修正:2013-03-09 14:38:08] [このレビューのURL]
5点 kikiさん
運営側、サポーター側、選手側、マスコミ側と様々な立場からの
サッカーをよく描いていると思います。
達美監督の作戦がドンピシャな時の試合模様も盛り上がって
そこそこ面白いとは思うのですが、どうしてもサッカーに魅惑を
感じないせいか、10巻をこえると飽きてきてしまいました。
一気に読める漫画じゃないなぁと個人的に思います。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2013-02-06 00:50:18] [修正:2013-02-06 00:50:18] [このレビューのURL]
7点 booさん
もはや大人気と言っていい有名サッカー漫画。
色んなスポーツを取り扱った漫画があふれている中で、何でこの漫画を読むとこんなに実際に足を運んで地元のクラブチームを応援したくなるんだろうねぇ。実際うちの姉貴などはこの漫画を読んだのがきっかけで、勤務先に近いというジュビロ磐田のプチサポーターになってしまったそうで、J加盟クラブすらない私の地元からすると実に寂しく思ったりする(でも今年はJ2上がれそう!)。
この漫画について語られる時に、監督が主軸にすえられているということに言及されることは多いと思う。ただかといって、監督の力で弱小チームを成長させ、巧みな戦術で痛快に敵チームをやっつけるというのがこの漫画の一番の面白みかといえば少し違う気がする。いやもちろんそういう面もありはするのだけれども。
何というか、読む側をめちゃくちゃ熱くさせようとはしていないんだよなあ。例えばORANGEはフロントやクラブのサポーター、J2の経営問題を物語に絡めた初めてのサッカー漫画だったかもしれない。ただその中でもやはりORANGEには武蔵という確固たる主人公に軸があったわけで。私たちはサブのキャラクターたちやストーリーに焦点が当てられる時があったとしても、大活躍する武蔵にこそ感情移入したし、熱くなった。
しかしジャイアントキリングにおいては、監督である達美に感情移入することは驚くほど少ない。何しろ何を考えてるのかよく分からないのだ笑。そして代わりに私たちは、選手達でありサポーターでありフロントに感情移入することになる。もちろん彼らだって一様じゃない。ベテランがいれば若手がいる。試合に出る選手がいれば出られない選手もいる。移籍する選手もいれば移籍してくる選手もいる。現役ばりばりの若いサポーター集団がチームを支える一方ETUが強かった頃のサポーターだって戻ってくるし、ずっとスタジアムに通い続けているじいちゃんサポーターがいれば、小学生のサポーターもいる。社長、広報、スカウトといったフロントがいる。記者やスタジアムを管理するおっちゃんだっている。
ここに脇役というのは存在しない。ETUという一つのクラブを巡って、選手からサポーターまで様々な立場の人々の視点で群像劇が少しずつ語られていく。しかし必ずしも彼らの物語が交差するわけじゃない。でも彼らはどこかでつながってETUというクラブを構成していく。
一人に深く没入するわけじゃないので、ORANGEみたいにめちゃくちゃ熱くなれるわけではないのだけれど…。でもだからこそジャイアントキリングは、単一の視点ではなく様々な選手たちやサポーター、記者等たくさん視点でETUを眺めることで多角的に確固たる一つのプロサッカークラブの姿が浮かび上がらせることに成功している。そんなたくさんの視点が集まる試合だからこそ一つの試合であってもその重さと勝利する喜びが分かる。だからこそ実際に足を運んで地元のクラブチームを応援してみたくなる。
サッカー好きはもちろん、特に興味のない人にもおすすめ。うちの姉貴みたいにサッカーの魅力に気付かされることになるかもしれない。要はサッカーの面白さというより、プロサッカークラブの面白さを分からせてくれる漫画なのだ。実はかなり新しいスポーツ漫画だと思うので読んでない方はぜひ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-07-22 22:53:44] [修正:2012-11-06 23:26:56] [このレビューのURL]
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