ホーム > 不明 > 野生時代 > 火の鳥

8.01点(レビュー数:53人)

作者手塚治虫

巻数17巻 (未完終了)

連載誌野生時代:1954年~ / ---

更新時刻 2012-07-23 01:09:19

あらすじ 火の鳥を中心に壮大なスケールで描く手塚治虫のライフワーク

備考 手塚治虫が漫画家として活動を始めた頃から晩年まで描かれており、手塚治虫のライフワークだといわれている。しかし残念ながら火の鳥の最終章である「現代編(構想のみ)」は作者の死亡のため、描かれる事はなく「火の鳥」は未完に終わる。マンガ少年・少女クラブ・COMなどにも連載していた。

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火の鳥のレビュー

点数別:
21件~ 25件を表示/全45 件

10点 臼井健士さん

・「美しい…なんという美しい世界だろう…美しい…!俺としたことが…あの、手を切られた時にも出なかった涙が…!なぜ俺は泣くのだろう。なぜこんなに天地は美しいのだろう。そうだ、ここでは何もかも生きているからだ!」
・「お前はその腕で何万人か何十万人かの人間を救うぞ。今に分かる。きっと分かる日が来る」
・「お前が生んだ仏はお前だけのものだ。誰にも真似られぬ。誰にも盗まれぬ」
・「俺が礼をいわれた…この俺が…この俺が!?ワーハハハ!!」
?以上、鳳凰編。

・「ばか!ばか!ばか!! だ、誰が…人類を滅ぼしたんだ…誰が…」
・「ああーッ、良い空気だ。それに見晴らしも良い。こんなに雄大な景色を見ながら人生の一巻を終わるなん て、他の誰に出来るってんだ?フフフ…アーハハハ…アッハ…ハ…」
・「助けてくれッ!人類も動物も…生きるものがひとつ残らず死んじまった後で…僕だけが生き残って、一体何の楽しみがあるんだ?何の生き甲斐が?」
・「今私たちは、あなたがた人間が素粒子と呼んでいる極小のつぶへ向かって縮んでいくのです。次に今度は極大の世界へ!宇宙はひとつの粒子に過ぎないのです」「宇宙生命!」
・「わしに生物の進化をもう一度繰り返させろというのか。生物が現れて何十億年もの間にゆっくりと進化し、おしまいに人間に進化するまでわしに見守れというのか!?そ、それはあまりにむごい。海よ、わしのこの贈り物を受けてくれ。つまらぬ炭素と酸素と水素の混ざりものじゃ」
・「でも今度こそ」と火の鳥は思う。「今度こそ信じたい。今度の人類こそ、きっとどこかで間違いに気がついて、生命を正しく使ってくれるようになるだろう」と…。
?以上、未来編。

手塚先生の「ライフワーク」と呼んで差し支えの無い未完の大作。
不死の命を持つ「火の鳥」を狂言言い回し役として人類の業・過去から未来へと移り変わる地球の歴史を壮大なスケールで描いていく。ミクロからマクロ、マクロからミクロへ・・・目眩さえ覚えるかと思うような世界に日本の日常生活に身を置きながらもいつでも飛び込んで行くことができるという奇跡。
手塚先生の代表作を3作挙げよと問われれば、「ブラック・ジャック」「鉄腕アトム」と「火の鳥」。
未完が惜しまれます・・・。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-18 23:44:51] [修正:2010-06-18 23:44:51] [このレビューのURL]

10点 あんりさん

他のレビュワーさん方が巧く語っているので
特に語ることもないかなと 得点のみにしていましたが
何か書かないと得点が反映されなくなりましたので何か書きます。

何か感想を述べようとすると 私の脳ではオーバーロードを起こしてしまいます、そんな作品です
何か無理やり言おうとしても 批判も賛美もゴチャ交ぜで出てきてしまいそうで
むしろ何も言わないほうが 伝わるかなと思ってしまった、そんな作品です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-07-01 17:32:30] [修正:2010-05-25 14:18:23] [このレビューのURL]

9点 はっちんさん

2巻、好き。

もー
火の鳥、中々つかまらないよね。

不老不死、
一生死ぬことが無い

死ぬのが怖い、永遠を手に入れたい。
そんな欲をおっぱらってくれる

読まなければはじまらないですよ こりゃあ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-04-13 09:26:16] [修正:2010-04-13 09:26:16] [このレビューのURL]

9点 ジブリ好き!さん

壮大なる、「命」をめぐる物語!


古今東西、権力者から動物まで、あらゆるシチュエーションで紡がれる不老不死を巡る物語です。
不老不死の血をもつ火の鳥が全ての物語を通したキーであり、本当に多様な物語が描かれています。今も昔もそして未来も、人が求めるのはやっぱり「不老不死」だからこそ、全く状況は違うのに求めるものが同じという物語がいくつも生まれたのでしょう。

命をめぐる問答が恐ろしく深く、また説得力を帯びてます。それは、手塚先生が戦争を生き延びた数少ない漫画家の代表者だからでしょう。最近の漫画でも、戦いにおける生や死を描くものは多いですが、しょせんそれを描いてる漫画家は戦争を間接的にしか知り得ません。嘘っぱちとまでは言いませんが、その描写のリアリティや説得力において、手塚先生は一線を越えていると思います。そういう意味で、手塚先生は今の漫画家にとって、越えられない壁をもっているのだと思います。

漫画としての面白さも一級品です。
展開や見せ方が半端じゃなく多様で飽きません。
子供の頃から家に初版で大判の単行本があったので、読み耽っていた思い出作品でもあるのですが、ロビタやナメクジ帝国の話や、宇宙船で彷徨う話はものすごく怖かったです。

昔の漫画には説教くさいものが多いのですが、この漫画はそんなことはないと思います。てゆうか、これはもう説教とかいうレベルじゃないです。
説教臭さは、作者の意見の代弁者として、キャラが自分の意見を頑なに貫いたりアピールすることで、読者が押し付けられた感じになって生まれるものですが、この作品では命についてあらゆる考えをもったキャラが登場しながらも、そのほぼ全てのキャラの考えが火の鳥に一蹴されてしまうのです。
また、火の鳥自身は考えを一蹴しながらも、自分の意見を押し付けません。明確な答えを提示しない場合も多いです。
つまり、読者は物語を読みながらどの考えに共感できるかを探し求めればいいのです。物語として、各話とも火の鳥以外の主要キャラの死までが描かれていますが、きれいな死に方も志半ばな死に方も様々です。男も女も子供も老人もロボットも動物も、十人十色の生き様・死に様が魅力的で感動的なんです。

不老不死が正しいか否かということ以上に、生とはなにか?死とはなにか?を問われます。
「死」というものに恐怖を感じている方は必見!
僕も「死ぬのが怖い」とか「不老不死が欲しい!」なんて思ったりしますが、この話を読む度、大切なのは「生きる喜びを感じること」や「生き様」なんだなぁと思います。
ナメクジ帝国の話で、不老不死になった主人公が何千年と孤独に彷徨う姿を見てしまった時、「死ぬことには生きることと同様の喜びがあるのかもしれない」、なんて思ってみたり…

未完だけど、それぞれの話は基本独立なので、読む分には問題ありません。なにより、火の鳥の物語は、僕らがそこから何かを感じ取ることで完結するのだと思います。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-04-05 15:15:58] [修正:2010-04-11 19:39:04] [このレビューのURL]

10点 digitalhaijiさん

何といっても4巻の鳳凰編がお気に入りです。
他の話もどれもレベルが高く、落ち着いて読めます。
少年漫画の様な派手さは無いけど大人のエンターテイメントです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-09 00:01:30] [修正:2010-02-09 00:01:30] [このレビューのURL]

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