ホーム > 青年漫画 > コミックビーム > エマ

7.31点(レビュー数:29人)

作者森薫

巻数10巻 (完結)

連載誌コミックビーム:2001年~ / エンターブレイン

更新時刻 2012-01-19 13:33:49

あらすじ 19世紀末、ロンドン。貴族の青年ウィリアムはメイドとして働く使用人エマに恋をした。しかし幸せだった時間は、あまりにも短かかった……!! 
新鋭・森薫が描く、英国ヴィクトリア朝を舞台に、貴族と使用人との身分違いの恋。大人気、伝統と革新のブリティッシュロマンス!!

備考 「エマ」本編は7巻にて完結。8巻以降は「エマ」に登場するキャラクター達による「番外編」によって構成される。
2005年と2007年に『英國戀物語エマ』『英國戀物語エマ 第二幕』のタイトルでそれぞれアニメ化。
平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞。

シェア
Check

エマのレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全26 件

9点 臼井健士さん

「メイド漫画」・・・・・・・・・・・と書くと明らかに誤解を生じる。

正しくは、「19世紀末の英国を舞台に、当時の階級差を下地にして描かれたシンデレラストーリー」(・・になるのか?)。
作者も女性で、描写は「いやらしさ」は皆無のメイド・イン・ジャパン(日本製)が「萌え」に非ずという、極めて純愛なお話。

しかも状況は「本家・シンデレラ」よりもある意味障害が多いときている。
シンデレラは「灰被り」でも元々は貴族の娘だから、王子様に見初められさえすれば後は「ハッピーエンド」への道が一直線で拓けているが(しかも物語自体は結婚して終わりなので、「その後」の結婚生活についてはそもそも触れられていない)、こちらは結ばれるまでに多くの障害があって、仮に「結ばれたとしたその後に」さらに多くの障害が待ち受けているであろうことが読者にも作者にも、そして主役の2人は言うに及ばず他の登場人物にですら分かりきってしまっているという全てが逆風の中で「愛し合う2人」が孤立する。

主人公は薄幸の女性。幼い頃からの苦労による苦労でどこか「自分自身の幸せですら、叶わないものとして最初から諦めている」。美人なので寄って来る男は多いが、それらを悉く退けてしまうのは幼い頃の家庭環境から他者に優しくされることに慣れていないせいだと思う。そんな彼女を救い出す「王子役」に指名されたのは「産業革命の激動の中で成功を収めた資産家の跡取り息子」。2代目に有りがちな決断力と行動力に欠けるきらいがあり、純朴さが生み出す「さり気なさ」と「優しさ」が取り得。
王子役としてはいささか頼りないのは問題で、それがエマの主人が亡くなって彼女がロンドンを去っても何も出来ぬまま、かといって彼女を探すために家を飛び出すような覇気もないまま「鬱々とした」日々を送る毎日。ついには意にそわない相手と成り行きのまま「婚約」までしてしまう。

しかし、エマが片田舎で出会った貴婦人が「王子の母親」だったところから運命は再び愛し合う2人を結び付ける。あちこちから「横槍」が入ってくる中で好意的に見ても味方の数は少なく、状況は決して好転してはいない。ここに至ってはもはや荒波に揺れる舟を漕ぐは「2人の愛」という名のか細いオールのみ。

果たしていかように転がるか?まずは「さて、一同お立会い!・・・・」である。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-18 21:47:02] [修正:2012-01-03 09:50:31] [このレビューのURL]

8点 canさん

面白い面白くないの前に、読んでいて「いい漫画だ」と思える作品。

ストーリー自体は平凡で、そこまで特筆すべき部分もありません。
しかしページのあちこちから作者の作品に対する(というよりメイドとイギリスに対する)愛が伝わってくるので、
その溺愛っぷりに引きこまれます。

「ああ、この人本当に、こういうのが大好きなんだろうなー。
 いい漫画だよなー」

という気分に浸れ、読んでいると不思議と幸せになれます。

特にラストの結婚式のシーンでは作中からも幸せオーラが飛び出しまくっており、画面の華やかさも相まって、軽くやばいくらいの幸福感が得られます。
あまりに幸せそうだったので、思わず私も、誰かと結婚したくなってしまいました。畜生・・・


個人的に巻末のおまけ漫画が本編に迫る勢いで大好きだったり。
リアルに腹筋がよじれるかと思いました。最高です。

『乙嫁語り』も期待大。新刊を今かと待ちわびています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-23 06:43:21] [修正:2010-03-23 07:19:01] [このレビューのURL]

7点 s-fateさん

作者の主にメイドを中心とした英国趣味の爆発ぶりに圧倒されて、つい読み進めてしまうマンガです。「神は細部に宿る」という言葉を思い出しました。惜しむらくは7巻までのメインストーリーが普通すぎるところです。個人的にはこの作品のメインストーリーは、メイドとヴィクトリア朝?時代のイギリスを描くための方便以上の物ではないと思いました。したがってストーリー重視で読む人にはこの作品はそれほど印象に残らないと思います。私は絵と雰囲気に飲み込まれて7点とします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-22 00:20:41] [修正:2010-03-22 00:20:41] [このレビューのURL]

7点 フクポルさん

<所持歴:全巻>

想いは募れど身分の違いによる様々な障害

皆さんが言われる通りのベタな展開で、
しかも自分はこういう話が苦手です。
最初の方はそうでもなかったんですが、終盤は
「やっぱりこうなるのか」という展開。

そりゃ、途中の障害があった方が最後のハッピーエンドの
喜びもひとしお・・・てのは分からなくもないですが、
単純に読んでて辛いのは嫌なのです。
(身分、というと大げさ過ぎますが、そんな感じの
「当人同士じゃどうにも出来ない」障害ってのを現実に
経験してしまったので、ラブストーリーものに関しては
せめてフィクションの世界ではそんなのは見たくないと
思ってしまうのです。)

まぁそんな自分勝手な感情を点数に入れてしまうと
4点5点とかその辺りになりそうですが、巻末おまけマンガの
はっちゃけぶりや、いたる所に詰め込まれた作者の
メイドラブっぷりが清清しく、自分の中にある
マイナス評価を全てカバーしてしまったと言っても
過言ではありません。
この作者の「ノリ」、大好きです。


8巻以降は番外編らしいのですが、本編はやはり10巻の
ラストを読んで初めて締め括られる気がします。
もし、10巻ラストの話がなかったら、点数はもう少し
低かったかも。


ところで、一部のキャラの見分けが付かないのは、
やっぱ自分のせいなんでしょうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-18 15:07:02] [修正:2010-02-07 20:43:40] [このレビューのURL]

7点 メメさん

巷にあふれるテンプレのようなメイド萌えとはちがって
作者森薫さんの年季の入った、本物の「メイド萌え」です!。

話は定番のような古典のような、いわゆる身分上の
許されざる恋ってやつですし、みたことあるようなないような
ほんと定番なんですが、普通にすごいおもしろいです。
読む人がヒロインのエマさんに萌えられるかどうかですね。

あと作者森薫さんのホームページがすごい面白いので
訪れてみることをオススメします。
メイドラブな感じがすごい伝わってきますw
あ、シャーリーも好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-24 09:43:36] [修正:2009-12-31 11:31:25] [このレビューのURL]

PR


エマと同じ作者の漫画

森薫の情報をもっと見る

同年代の漫画

コミックビームの情報をもっと見る