「can」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年08月28日

7点 からん

・・・雑誌にて完結しました。
完結しました。
完結しました。
大事なことなので(ry

なんというかまあ、ショックでした。
物語的にはまだ序盤で、まだまだいくらでも面白くなりそうな作品だったんですが・・・というか、きっとそうなるに違いないと確信していたんですが・・・完結しました。

好きな作品がこんな形で完結するのを見ると、なんとも言語化し難い、複雑な心境になりますね。

別の雑誌に移籍とかでもいいから、なんとか続きを書いてほしいなぁ。
無理だろうなぁ。無理かなぁ・・・

最終巻が出たあたりで、レビューをまとめようと思います。たぶん。


<以前のレビュー>

『神戸在住』の木村紺先生が描く女子柔道漫画。

そもそも女子柔道を題材にした作品は今までなかったのでは?
・・・と思ったら、あ、『YAWARA!』がありましたね。
まあそれは置いといて、ともあれ珍しい女子柔道漫画です。

舞台はやんごとなきお嬢様学校の女子柔道部。
主人公の高瀬雅と、ヒロイン(?)の九条京を中心に、
彼女たちに関わる様々な人々の人間模様が展開していきます。

ジャンルは女子柔道というマイナースポーツ、舞台はお嬢様学校という特異空間ですが、そこで描かれるストーリーは王道そのもの。
木村紺先生の描く王道漫画。わくわくしなけりゃそれは嘘でしょう。
自分は続刊の発売が、今か今かと待ち遠しいです。

とゆうか京が雅の言うとおり、
「みんなが驚くほど強くなる」ところを早く読みたいですね。
ストーリーの進行具合からいって、だいぶ先の話になりそうですが・・・


4巻のおまけ漫画で盛大にコーヒーを吹いたので、勢い余ってレビューしました。萌先輩超かっけぇ・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-26 08:46:43] [修正:2011-04-26 02:41:32] [このレビューのURL]

最終巻発売記念で追記です。
ついでに加点までしちゃったりします。以前のレビューは下の方に残していますが、気が向いたらまとめて編集するかもしれません。

自分の原点が「少年漫画」にあるのだと思い出させてくれた作品。年を取るにつれて読書傾向が青年誌に傾いてきてたけど、ああ、俺はやっぱり、魂が震えるような少年漫画が大好きなんだ。
強大な敵とのバトルが好きだ。困難を打ち砕くヒーローが好きだ。成長していく主人公たちが大好きだ。

これほどの密度、面白さの作品を、わずか十巻で完結させたことに最大限の賛辞を贈りたいです。
青年誌に掲載されながら、どこまでも少年漫画の王道を突き進んだ本作。そしてそれは、現在の「少年誌」では絶対に成立し得なかったこともたぶん事実。
これからはこういう作品が少年漫画のスタンダートになってくれたらいいなぁとか、そんな勝手な願望を抱いてみたり。(50巻とか60巻とか、追うのもけっこう大変なんだぜ・・・いや、それでも買うんだけどさ)

最後に、本作をリアルタイムで読めた幸運にこれ以上ない感謝を。
騎士団のみんな、指輪の従者たち、アニムスも、アニマも、みんなみんな大好きだったぜ! ついでに氷雨先生結婚してくれ。
それじゃそろそろ、本の外に出ようかね・・・


<以前のレビュー>
以前とある記事で「少年漫画ならば展開が早い方が絶対に面白い」みたいなことを読んだ記憶があります。確かデスノートの原作者、大場つぐみ先生のインタビューでした。

しかし現実問題漫画は作品であると同時に商売なので、人気がある以上編集部としては続けてほしい、ストーリー的にはキリがよくても終わらせたくない、結果作者が望んでいないのに続けざるを得ない、という事態が発生してしまうわけです。
この傾向は発行部数の多い少年週刊誌(ぶっちゃけジャンプ)に多く見られ、「質の高い完結作品」を求める読者にとっては頭の痛い問題となっています。だから皆さん口を揃えて「ジャンプ漫画の引き延ばし」とか「ジャンプの悪い例」とか言うわけですね。(しかしジャンプが日本一の少年漫画誌たる理由はそこにあるかもしれないので、何とも解決の糸口が見えない問題です……書いててちょっと混乱してきたので、このへんで終了)

さて、前置きが長かったですが、この『惑星のさみだれ』は、そういった少年漫画界のしがらみを排除した、先ほどの大場つぐみ先生の言葉をそのまま体現したような作品、まさに「大人のための少年漫画」です。
テンポのよい話運び、くすりと笑える日常描写、丁寧に張られた伏線、作品の随所に散りばめられた、知的好奇心をくすぐる遊び心、否応なしに燃える展開、そして感動――。
少年漫画のいいところが、ぎゅぎゅっと一冊に詰め込まれています。既刊は現在8巻ですが、その倍以上の密度を感じます。
少年漫画は大好きだが、後半ぐだぐだになっていくのが耐えられない。ありきたりなバトルものにはもう飽きたという人には、ぜひオススメの一冊です。
騙されたと思って手にとってみてください。そして読んでみて騙されたと思っても、少なくとも4巻までは読み続けてください。この作品は巻を追うごとに面白くなっていきます。マジです。特に6巻は傑出の出来で、点数をつけるなら間違いなく10点です。

個人的に今一番続きが楽しみな作品なので、暑苦しいくらいに猛プッシュしてしまいました。すみません……
最後に、最近の昴は可愛すぎるぜ……!

ナイスレビュー: 3

[投稿:2009-02-08 20:39:56] [修正:2010-12-02 17:14:48] [このレビューのURL]

9点 海皇紀

雑誌にて完結。連載12年、「紀」と綴るのに相応しい壮大な物語でした。本作品の完結は、私的に今年度最大級の衝撃です。

ファン・ガンマ・ビゼン――キャラクターのテンプレート化が進む現代において、彼ほど「唯一無二」な主人公はそうはいないでしょう。本当に最後まで格好よかった。

川原正敏先生の次回作に大いなる期待を抱きつつ、とにもかくにも、大連載お疲れさまでした。ヘメロペカペカ。(新連載は3カ月後って・・・早っ!)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-05 21:37:58] [修正:2010-07-05 23:38:40] [このレビューのURL]

久しぶりに「レビューを書きたい!」と思わされた少年漫画です。
『無敵看板娘』は最序盤でギブアップしてしまったのですが、もう一度チャレンジしてみようかな・・・

おまけ漫画が面白い作品は本編も面白い。これは私の勝手な持論ですが、「なげぇー」と「よりいっそうめのやばいやつ」で爆笑してしまいました。2巻にもおまけがつくといいなぁ。

さて、肝心の本編ですが、ストーリーはわかりやすく王道。ここまで一直線な格闘漫画は、最近では逆に珍しいですね。作者の方が格闘技の経験者であるためか、アクションシーンの躍動感が素晴らしかったです。「空手娘」という形容がぴったりなヒロインも◎。

まだ1巻なので評価は暫定ですが、これからの展開を期待しています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-16 16:48:14] [修正:2010-05-16 16:48:14] [このレビューのURL]

アニメ化決定だそうで・・・
マジか・・・

たぶん素直に喜べない読者がわりと多いんじゃないかと思う。つまり『それ町』とはそういう作品。

アニメ化か・・・いつかはなるような気がしてたが、ファンとしては喜びたいところが、でもやめてほしい・・・複雑だ・・・

こんなことになってようやく気づいたよ。俺、『それ町』のことが大好きだったんだな・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-08-28 23:52:05] [修正:2010-04-29 00:49:16] [このレビューのURL]

漫画というよりは小説に近い印象です。
「ワンピースおもしれー」とかそういうノリで読むと失敗すると思います。
あ、ここ1年くらいのワンピースはホントに面白いですよね。

本作は神戸在住の大学生の日常を描いたエッセイ風漫画です。
日常を描いたと言っても、よくある日常系漫画とも一線を画しています。
日常系漫画に求められているのは日常の中のくすりという笑いであったり、魅力的なキャラクターたちの掛け合いであったりするわけですが、
この作品ではそういった「漫画的な楽しみ」の部分が、意図的にかなり抑えられています。
淡々とした描写は人によっては退屈としか感じないかもしれないので、読み手を選ぶ作品だと思います。
事実私も一読目は、最初の2巻で退屈すぎると思い読むのをやめてしまいました。
しかし日を置いて読み直してみて、作品全体に漂う雰囲気がようやく体になじんだのか、私はこの作品を面白い、いや、それ以上に素晴らしい漫画であると感じるようになりました。

抑えた表現で描かれる日常の風景。それはどこまでもリアルで、読み手に神戸に住んでいるという錯覚さえ抱かせます。
震災のエピソードは上質なドキュメンタリーを思わせる出来で、ここは一読の価値があります。
そして物語に時折差し込む冷たい死の影は、深い悲しみを私たちにもたらし、生きることの尊さを教えてくれます。

作品を見て涙を流したのは久しぶりでした。
『神戸在住』は人間賛歌の物語です。私はこの本に出会えたことを感謝したいです。
最後に。本書のキャッチコピーはこの作品の本質を非常に的確に表しているので、それを締めくくりの言葉として、レビューを終わりたいと思います。

「一生読み続けられる本」

ナイスレビュー: 4

[投稿:2008-08-28 20:10:13] [修正:2010-04-09 22:01:45] [このレビューのURL]

少年漫画の最高傑作。
誰が何と言おうと、私の中でこれを超える少年漫画は存在しません。
『ドラゴンボール』も『スラムダンク』もついでに『ジョジョ』やその他もろもろの名作たちも、『うしおととら』には敵わないです。もちろん異論は受付中。

さて。本作のレビューとは無関係ですが、私はこのサイトで他の方のレビューを見るとき、その人が10点をつけた作品に注目するようにしています。
なぜなら10点はその人が「最高評価」を下した作品であり、その人のひとつの評価基準となっていて、その人の感性や趣味趣向が一番色濃く表れていると思うからです。
そして10点がつけられた作品を眺めながら、「この人とは趣味が似てそうだな、参考にしよう」とか、「これが10点か、うーん・・・」とか、好き勝手な感想を抱いたりしているわけです。
私の10点は『うしおととら』です。胸を張って言うことができます。自分の中で絶対の評価基準となるべき漫画は、この作品しかありえません。


『うしおととら』の何が素晴らしいのか。語りつくすことは不可能でしょうが、時間が許す限り列挙していきたいと思います。

まずはタイトル。何を置いてもタイトル。覚えやすい、響きがいい、本編に合う、最終回後はタイトルを見ただけで感動できる。

次に主人公。蒼月潮、中学2年生。イケメンとは言い難い丸顔に太い眉毛に短髪という顔の造形。しかしどこまでもまっすぐな瞳。
性格は一本気で嘘が嫌いで涙もろい。少年漫画の主人公とはまさにかくあるべき。行く先々でモテモテなのも納得。・・・いや、やっぱりちょっとだけ納得いかない。半分くらいは俺によこせ。真由子と小夜だけでもいいから。

さらにもう一人の主人公。雷獣とら。500年間獣の槍に封じられていた大妖。いつか潮を食うために潮にとりつく。そのくせ成り行きで潮を助けたり、現代の文明に翻弄されっぱなしなので憎めない。香水でくしゃみが止まらなくなるところとかガムを踏んでるところとかが超かわいい。ハンバーガーを食べてるところも最高。でも決めるときは決める憎いあんちくしょう。真由子がベタ惚れなのも納得。・・・いや、だから真由子は俺によこせよ。

そして何より最終決戦。33巻に渡る作品のピークがラストにあるというのはそれだけで驚嘆に値する。今までのエピソードひとつひとつが思い出され、読んでる方も潮たちとシンクロして「お前たちの旅は無駄ではなかった」状態。脳からアドレナリンや変な汁が出っぱなし。白面の最後も切ないんだよなぁ・・・。本当にいいラスボスでした。
とらのあのセリフには、何度泣かされたことかわからない。

それからついでにおまけ漫画。読者を少しでも楽しませようという藤田先生の心意気に脱帽。てゆーか藤田先生の方が楽しんでますよね。そうですね。
超難解クイズではいつも頭を悩ませていました。
1 真由子に変身
2 木に変身
3 ほふく前進
3番のギャグがわからんようではまだまだだな!
「秋葉流!」の登場シーン3連発とかも最高。


・・・勢いだけで挙げてみるとこんな感じです。書いてるだけでテンションが上がってきて、『うしおととら』を再読したくなったので一旦終了。登場人物の生き様とか死に様とか、他にも見所はたくさんあります。ネタばれになるので名前は伏せますが、あの人とかあの人の最後はもう・・・
「今帰ったよ、あけとくれ・・・」
「ああなんだ、風がやんだじゃねぇか・・・」
涙なしには語れないですね。あ、凶羅は最高のツンデレキャラだと思います。


少年漫画の金字塔『うしおととら』。
連載終了から10年以上経った今でも色褪せることのない、文句なしに不朽の名作です。

ナイスレビュー: 5

[投稿:2008-08-28 20:05:39] [修正:2010-04-09 22:01:19] [このレビューのURL]

タイトルを見たときに不健全な妄想をしたのは、自分だけじゃないはずだと信じたい・・・

完全版?を購入して読了。
絵の美麗さと、各話ごとの完成度の高さが素晴らしかったです。
自分も観用少女(プランツ・ドール)を購入したような高級感に浸れる漫画でした。プランツがミルクを飲む姿は、本当に心が癒されるなぁ・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-31 19:23:35] [修正:2010-04-09 22:00:59] [このレビューのURL]

『彼らが共産主義者を攻撃したとき
 私は声をあげなかった
 私は共産主義者ではなかったから

 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき
 私は声をあげなかった
 私は労働組合員ではなかったから

 彼らがユダヤ人たちを連れて行ったとき
 私は声をあげなかった
 私はユダヤ人ではなかったから

 彼らはついに教会を攻撃した
 私は牧師だったから行動した
 しかしそれは遅すぎた』


表現の自由、規制・・個人的にはひどく馬鹿馬鹿しいと思っています。
作者の全霊を込めて作られたものに貴賎なんてない。
小説を全部いっしょくたに「文学」としてくくるのは間違いだし、
漫画を低く見る人たちも、逆に「芸術」だと声高に叫ぶ人たちも嫌いです。
各媒体にはそれぞれの長所と短所があり、どうしても上下が決めたいならば
自分の中だけでやればいい。


「ではテレビゲームは青少年になんの影響も与えていないとお考えですか?」
「いいえ 少なくとも自分の携わったゲームは影響を与えています」
「それは問題のゲームが原因であると認めるということですか?」
「ゲームというのは何時間も 場合によっては何十時間とかかります
 他人の人生をそれだけ拘束しておいて 何も残らないようなモノなど
 いったいなんのために作るというんです?」


読んだときには鳥肌がたった。
これが真理で、そしてすべてであると思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-17 00:48:12] [修正:2010-04-09 22:00:28] [このレビューのURL]

個人的に谷川史子さんの最高傑作は、この『積極―愛のうた』であると思っています。
短編集にあまり高得点をつけるのもどうかとは思いましたが、もう本当に大好きなので9点。


短編の名手として知られる谷川先生ですが、そもそもその魅力とは何でしょうか?
それは作品全体から漂うほっとする雰囲気と、そこに時折差し込むどきりとする瞬間に他ならないと思います。

読んでいて癒される、ふわふわとした温かい絵柄とストーリー。いいですね、素晴らしいですね。疲れたときなんかに最適ですね。人に優しくなれる気がしますね。
そしてそんな優しい雰囲気の中に不意に差し込む、孤独や淋しさを感じさせる一瞬――。
谷川先生はこの「落差」の表現が非常にうまく、特に本作『積極』では、その演出が際立っています。
本作の結末はハッピーエンドとは言えないかもしれませんが、私は読後に切なさこそあれ、悲壮感は感じませんでした。それはなぜか。

温かくほっとする雰囲気の中に、時折ふっと、どうしようもないほどの悲しみが混じる。
これは生きることそのものです。生きてゆくこと、恋をすることは幸福ですが、幸せなばかりではいられない。それが人間の営みである以上、避けられない寂寞が付きまとってくる。
谷川先生の作品はひどく感覚的に、この生きることの本質を捉えています。幸せなだけではいられない事実を、私たちに突きつけてきます。
しかしその読後感が決して悲しみに満ちたものでなく、むしろ前を向いたものになるのは、作品が生きていく上で避けられない不幸を肯定し、それでも生きることは素晴らしいのだと、読者に訴えかけてくるからです。

他人とわかりあえなくても、一人でも、いつか死んでしまっても。
悲しいことはたくさんあるけど、それでも生きることは幸福であり、
私たちは生きているかぎりは前に進むべきなのだ。

表題作の『積極―愛のうた』を読んだあと、私はそんなふうに思いました。
一発で谷川先生のファンになり、翌日には周辺の本屋を駆けずり回って、既刊を片っ端から買い漁っていました。

いつの間にか作品のレビューではなく作者のレビューになってしまいましたが、あしからず。
あ、おまけ漫画の「告白物語」は、このためだけにお金を払ってもいいくらい好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-02-08 20:30:20] [修正:2010-04-09 22:00:07] [このレビューのURL]

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