あらすじ
「人の命は平等に価値がない」
そう断言し、圧倒的な力を持つモン。
そしてモンに魅かれ力を望むトシの2人は特に意味もなく爆弾テロを起こし、一般市民を虐殺していく。
あまりにも生々しい虐殺シーンは被害者の「痛み」がそのまま伝わってくる。
やがてトシは警察に捕らえられる。
その後モンは完全武装し警察署を襲撃。
2人は人質を取ったものの警察署の周りは完全に包囲されている。
その状況で要求を聞かれたトシは3つの要求をする
1 人の命の重さと値段の国家の公式見解
2 人を殺してはいけない理由
3 世に棲む生けとし生けるものすべてが、自由に平和に、平等に、美しく、明るく、楽しく暮らせる幸福と善意と優しさと愛に満ちた世界
ザ・ワールド・イズ・マインのレビュー
4点 居酒屋さん
根っこの思想は合わない
ただ漫画としては非常に魅力的
アリアの銃撃はシーンは素晴らしいし、「生かされてる」という言葉は心にきた
でも不道徳から道徳を語るのは、表現方法として稚拙に感じた
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[投稿:2008-01-17 15:06:17] [修正:2008-01-17 15:06:17] [このレビューのURL]
7点 Sealさん
とにかく残虐な描写が多いので好みが分かれるだろう。
主人公達は何故殺人を犯すのか?どこへ向かっているのか?
その答えを知りたくて読み進めたが結局私には理解できなかった。
何度か読み返した後、そもそも「何故?」と思うこと、彼らを理解しようとすることが間違っているのだと思った。
彼らはヒグマドンと同じでただ生きているだけであり、殺すことは目的でも結果でも無いのだろう。
しかし残念ながら作者が描きたかったであろうメッセージは私には伝わって来なかった。
登場人物は皆個性的で、人物描写も深い。
ゆえに難しいことを考えなくても自然に引き込まれる作品である。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-12-18 20:04:33] [修正:2007-12-18 20:04:33] [このレビューのURL]
9点 kikumasaさん
女子高生、元郵便局員、警察官、米国大統領、総理大臣、ハンターなど様々な人々が登場し、一人ひとりのエピソード、物の考え方、世界観などは皆強烈で個性的である。様々な強烈な個性を持った人々の世界観が複雑に交錯するため、この作品は過剰なエネルギーに満ちている。その上、この作家の絵による性描写・暴力描写が作品全体の過剰なエネルギーに拍車をかける。
一人ひとりのエピソードにどれか一つでも自分の琴線に触れるものがあったら、それだけでこの作品は読むに値するものになるだろう。これだけ多くの世界観・価値観を提示した上に、エネルギーの過剰さ・世界観の複雑さを最後に(賛否両論はあるが)収束させたのは見事である。ストーリー全体に溢れる過剰なエネルギーを許容できれば、ラストは良く分からないにしても「凄い」と思えるのではないでしょうか。
逆に、過剰なエネルギーに辟易してしまうと、単に不快な作品という印象のまま読み終わってしまい、ラストも「わけ分からん。」で終わってしまう。
この作品が賛否両論なのは当然でしょう。作画はとっつきにくいし、全体を通して抽象的な感も否めない。作画も含めた過剰なエネルギーを許容できるか否かで評価が全く変わってしまう。ザ・ワールド・イズ・マインを読んで強く感動できる人と全く受け付けない人のどちらが偉いということではない。
私は読後に快く世界観に圧倒され、存分に楽しむことができました。しかし、3巻くらいまで読んで受け付けられないという人は読まない方が良い気がします。それ以上読んでも不快になるだけかと。
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[投稿:2007-12-16 19:14:35] [修正:2007-12-16 19:14:35] [このレビューのURL]
3点 asdさん
途中まではよい。
が、途中から作者の手に負えなくなったという感じ。
現実にこういうことが起こったらどうなるか、
ということをできるだけにリアルに描いているだけに、
最後は収拾がつかなくなったという気がする。
現実って収拾のつかないことの連続だ。
そこをあくまで追求して欲しかったのに、
あんなラストじゃない納得しないぜ!
新井、逃げるなよ。
話まとめるんじゃねえええ
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2007-10-21 01:12:46] [修正:2007-10-21 01:12:46] [このレビューのURL]
9点 てっちさん
レビューを書いたみたら、長文になりました…。
嫌いな人、すんません…。
テーマは「想像する」でしょうか。
痛いのを想像する。辛いのを想像する。楽しいのを想像する。
相手の気持ちを想像する。
ゲーム世代は、想像力が欠如しているから、凶悪犯罪にいともたやすく手を染めると言われている。
「殺さないと自分が殺される」と強く想像できる人が殺しに手を染める。
各々の想像によっては、
生も死も紙一重だということです。
作中、たくさんの「生きている」人が突然に「死んでいく」姿が、とてもリアルな描写で登場します。
同時に、たくさんの想像できない普通の人も登場します。
トシモンが繰り広げる虐殺に、「なんだつまんねえ100人かよ」「トシモンごっこだ」などどはしゃいでいます。身内や恋人じゃないと想像もできない「死」。
まさしく、これは現実なんですが、あまりに現実すぎて目を背けてしまいます。しかし、これは私たちに対するメッセージでもあります。
『本当に想像できてる?』
「盛り上がりが足りない」「描写が甘い」「最終回前に一人は死なないと」などと、知ったふりして、漫画を読んでいた自分には、このメッセージは強烈でした。
吐き気を覚えるほどの虐殺シーンも、テレビやネットで刺激に慣れてしまって想像できない私たちに届くように描いた結果だと思います。
どんなうれしいことでも悲しいことでも「なんかドラマみたい…」で済んでしまい、国政選挙も「何してんだかわかんないから」と投票率も低下。皮膚感覚で現実が分かりづらい世の中。
リアリストって言うと悪い人みたいなイメージありますが…
現実を見つめて、未来を、この世の行く末を「想像」して、私たちの手で素晴らしい世界を造る、と強く願って行動すれば、叶わないことはないってことです。
誰に願うのか。神様?神様すら、人間の「想像力」が心に生み出したものだから。神様はただ、そこにいるだけで、願いを叶えてはくれない。結局、美しい世界を造る願いを叶えるのは、一人一人の意志のみです。
くさいけど、それが「世界は私のものだ」ってことなんでしょう。
他の人も書いてますが、9・11以前にこの漫画がこのテーマで描かれていることに改めてびっくりします。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2007-07-10 23:51:16] [修正:2007-07-11 00:26:14] [このレビューのURL]
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