ホーム > 青年漫画 > 月刊アフタヌーン > 寄生獣

8点(レビュー数:289人)

作者岩明均

巻数10巻 (完結)

連載誌月刊アフタヌーン:1988年~ / 講談社

更新時刻 2012-08-21 12:43:08

あらすじ ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。それは、人間に寄生して脳をのっとり、別の生き物となって日常生活に紛れ込む。肉体ののっとられた部分は「考える筋肉」とでも言うべき特性を帯びていた。高い知性を持ち、刃物や紐などの形に自由に変形し、寄生した個体と同族を捕食の対象とする。捕食の際には寄生体全体が口となる。そのエサは人間…間一髪で脳ののっとりを免れ、しかし右腕に寄生された主人公の高校生・泉新一。その「右腕」・ミギーとともに始める寄生生物=パラサイトとの戦いを描く。

備考 モーニングオープン増刊に不定期連載されていたが移籍した。

シェア
Check

寄生獣のレビュー

点数別:
161件~ 165件を表示/全289 件

10点 若禿さん

【既読率】

・完読(読み返し5回以上)

【長所】

・奇跡的と言って良いほどのストーリー構成の上手さ
・エンターテイメント性とメッセージ性のバランスの良さ
・全10巻(完全版8巻)という一気読み出来る長さ

【短所】

・グロテスク描写
・画力の低さ
・作者の(服装)センス


【評】

現在200タイトル以上漫画を読んで来た自分だが、
1つだけ選んで賞賛しろと言われたら、迷わずこの作品を挙げる。
とにかくストーリの完成度が高く、伏線の張り方、回収の上手さは何度見ても感心させられる。
そしてその完成されたストーリーから発せられるメッセージ性の高いセリフの数々は、
多くの人の心に響くだろう。

それでいて、アクションや恋愛要素など、
単純なエンターテイメントとしても楽しめる内容な為、
ほぼ、万人に薦める事の出来ると言う稀有な作品である。


短所としては、まずグロテスク描写があるが、
この部分無しには成立しない作品なので短所と言ってはならない気がする。
ただ、どうしてもこの点で読めないという人はいると思うので短所として挙げる。

また正直、画力は低い部類。
時代と作者のセンスを感じる登場人物の服装はともかく
背景(特に建物)の絵はひどいと言わざるを得ない。
ただ、作品の内容を損ねる類の物ではないし、
人物の感情表現はむしろ秀逸なので大きく減点は出来ない。


構成的な部分で欠点を指摘できる点が全くと言って良いほど無く、
この作品を貶める為には難癖でもつけないといけない。
そして、その様なレベルの作品は自分はこれ以外知らない。

もちろん、各所での高評価の割りに面白くなかったと言う人もいるだろうし、
その意見は否定できない。

しかし、例え肌に合わず低評価をつけたとしても、
漫画界におけるこの作品の偉大さに気付けない人は、
数を読んでいないか、漫画に対する接し方が私とは違うと言う事なのだろう。


漫画に娯楽以上の物を求めている人は、間違いなく読んで損は無い
傑作中の傑作と評価して10点満点をつけます。



【最後に作品完結後の作者の後書きを一部を引用させて頂きます】

「いくつかの、変更、計算外の展開はあったものの、
不本意な方向に流される事なく、物理的、精神的妨げやアクシデントにも殆ど見舞われず、
無事完結までこぎつけた事は幸運と言う他無い。
心より「ありがとう皆さん」と言いたい気持ちである」
「寄生獣」という作品はあくまでも「岩明均にしては」と
但し書き付けながら、上手くいった仕事である」


果たして、
この様な後書きを書く事の出来た作者は、過去幾人いただろうか?
漫画という長期に渡る重圧の中書かれ続ける媒体において
この様な終わり方を迎え入れる事のできた作者とアフタヌーン編集部、
そしてそれを支持した読者に対しても、最大の賛辞を送りたい。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-01-10 06:34:33] [修正:2010-01-10 07:28:53] [このレビューのURL]

10点 おpさん

これに関してはいうことはないですね 完成されすぎて
それゆえ読み終わった後に頭にエラーが出てしまいます
作者の哲学的主張、SF、現実味、心理、謎、セリフ、形、、、、
作中に出てくるありとあらゆるもののバランスが異常です

漫画を読めば読むほどこの漫画の凄さがわかると思います

別に漫画をたくさん読むことが大切だなんて言ってるわけじゃないですよ

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-01 13:44:21] [修正:2010-01-01 13:44:21] [このレビューのURL]

9点 二軍Tシャツさん

漫画の頂点に立ち得る作品とでもいうのでしょうか。
圧倒的な構成力、メッセージ性。

残念ながら、連載終了からかなりの時間がたってしまった今となっては、少し使い古されたメッセージ、問題提起と感じてしまいますが、何と言うかこう、説得力が凄いです。

絵のレベル、最後の敵の倒し方が個人的には少し微妙だったので、「限りなく満点に近い9点」を付けさせていただきます。

完全版には作者の質疑応答や、自身の哲学も掲載されているので買うならぜひ完全版で。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-12-11 16:05:52] [修正:2009-12-11 16:05:52] [このレビューのURL]

10点 ランパードさん

この漫画を機に自分は、漫画を読むようになった思い入れが深い漫画です。
無駄がなく完璧な構成と10巻と短くまとめたのもすごいと思いました。
読んだことがない人はぜひ読んでみてください。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-11-29 13:21:57] [修正:2009-11-29 13:21:57] [このレビューのURL]

10点 ネスさん

この世の中は 違う意見の数は人の数だけあるから

しかし君はすでに彼女からそれを受け取っている
君はすでに彼からそれを受け取っている
すでに皆両親からそれを受け取り
私はこの作品からそれを受け取っている

そして次に子孫や孫に何を残すというのか

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-15 02:29:48] [修正:2009-11-15 02:29:48] [このレビューのURL]

PR


寄生獣と同じ作者の漫画

岩明均の情報をもっと見る

同年代の漫画

月刊アフタヌーンの情報をもっと見る