そんな未来はウソであるのレビュー
10点 nonbiriさん
まだ1巻しか出ていないのに、一体何度読み返したかわからない。
おそらく20回は超えている。
多分それは、ショートストーリーの上手さ・キャラの魅力・台詞など全てがトップクラスだからだろう。
この漫画のオチはどれも素晴らしい。
計算された伏線は所詮、頭を捻って組み立てれば作る事が出来る。しかし、この漫画はふわっとした予想外の落ち方が多く、とにかく桜庭先生独特のセンスとしか言いようがない。
さらにこの漫画について特筆すべきは、特殊能力の設定をストーリーよりも、キャラに活かしているところである。
人の嘘がわかるというのは、人と接する時に、ある意味無敵の能力だ。
だからこそアカネは、人を遠ざけ、静かに過ごそうとしているコミュニケーション能力の低そうなキャラにも関わらず、初めて話すアカネにもガンガン話したり、男子の高山をブンブン振り回したり、動き出すと無敵の対人能力を発揮する。
それ意外にも、セリフの節々から、無言のコマの表情から、アカネとミツキのキャラクターは溢れ出ている。
突飛な能力を持って生まれたとしても、きっと現実はこの漫画みたいな感じだろうと思わせる。
日常の風景にまぎれ、表の顔はどこにでもいる普通の一人で、だけど人と大きく違う物を持って生まれたから、その内には他人にはわからない過去や考え方がたくさん詰まっている。
そんなキャラクターが日常コメディの中で、ふわふわと泳いでいるのが面白くてたまらない。
何はともあれ、色々な所で、この漫画がみなみけと比較されて低評価になっているのは非常に残念だ。
1度目は確かにつかみ所がないかもしれないが、買った人は是非何度も繰り返し読んで欲しい。
みなみけのファンならきっとこの漫画も好きになるはずである。
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[投稿:2011-08-24 20:43:49] [修正:2011-10-18 00:24:22] [このレビューのURL]
6点 鋼鉄くらげさん
あくまで「今のところ」の点数としての6点。
そもそも桜場先生の作品の特徴というのは、一話一話が断絶された読み切りタイプの話の中で、絶妙な落としどころに落ちたオチを、その面白さとして楽しめるところが作品そのものの、引いては作者そのものの大きな魅力であると感じている訳なんですが、この作品はあくまでストーリー全体が、一つの繋がりを持っているため、そのウリである一話ごとのオチがひどく弱いものになっていると感じます。
まぁ、まだ一巻だけなので何とも言えませんが、「今のところ」は6点です。
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[投稿:2011-03-10 23:03:45] [修正:2011-03-10 23:03:45] [このレビューのURL]