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7点(レビュー数:3人)

作者ゆうきまさみ

巻数11巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:2013年~ / 小学館

更新時刻 2015-09-11 19:35:22

あらすじ そこは、「悲しき不老不死――オキナガ」が存在する世界。厚生労働省の新米公務員・伏木あかりが配属されたのは不死の種族「オキナガ」を管理する部署。厚労省での仕事1日目にオキナガ惨殺事件と遭遇し怪死事件を追う任務を与えられる、あかり。しかも見た目は少年、中身は88歳老人の殺人事件マニア・雪村魁とタッグを組まされ…。時を越えて生きるオキナガに起こる怪死事件、彼らの想いが紡ぐ年代記(クロニクル)。日常系×非日常ミステリーの世界へようこそ!

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白暮のクロニクルのレビュー

点数別:
1件~ 3件を表示/全3 件

8点 gundam22vさん

最近完結した作品ですが面白かったですね。吸血鬼(といっても伝承が盛っているという設定で危険性は大したことない)と人間の共存が軋轢を抱えつつなされている現代世界観ですが、違和感なくそれが受け入れられるような設定と空気感、内包する差別や対応する行政の実態などは現実感があります。加えて猟奇殺人を軸としたミステリー作品なのにどことないユルさやキャラ達のやりとりが個性的で流石ベテラン漫画家だと感心しました。

熱さや緊張感には乏しく地味と言われたら否定出来ない面はありますが、それも持ち味なのかなと。毎巻ごとに区切りはありつつも、ゆっくり核心へと迫って綺麗に畳んだ作品なので、完結した今こそ一気読みが薦められる作品です。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2017-07-09 07:15:14] [修正:2017-07-09 07:16:53] [このレビューのURL]

7点 pocky285さん

 不老不死の種族オキナガ。オキナガたちを管理する厚労省夜衛管。夜衛管の新人伏木あかりは上司であり、実は500年もののオキナガである竹之内の指示で、88才のオキナガ雪村魁と仕事をすることになる。実はあかりの祖母棗は、オキナガが犯人と思われる連続殺人事件で命を奪われており、あかりにも犯人の魔の手が。
 夜に目を光らせて行動するオキナガ、いつの時代も異質なものに対しては差別が発生する。特にオキナガにしてみれば、普通の人が老いていっても自分達だけはいつまでも変わらない姿。自然と徒党を組むようになる。
 特に竹之内や茜丸は、室町時代から生きているので、なにか550年程度の歴史を身近に感じるような、不思議な感覚になります。
 茜丸のふてぶてしさ、竹之内のクールな強さ。550年もあんな感じで生きてくるのは、大変なはず。不老不死の体を持っても、しっかり自分を持っていないと生きていけないのです。
 この世界観好きだな。別のオキナガの物語を読みたい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-09-09 19:09:09] [修正:2017-09-09 19:31:21] [このレビューのURL]

6点 Scroogeさん

12年ごとひつじ年のクリスマスに人が殺され臓器が奪われるサスペンス。
細かく設定を説明すると長くなるので省略。
要はツンデレ少年ユキムラが探偵で、トボけた大女フセギが助手になってひつじ殺しを追う漫画。

ストーリーの焦点はあくまでひつじ殺し。
なぜ12年ごとに人を殺すのか、何者か、そして次の事件は防げるのか。
間延びせず緊迫感を保っている。
それでいながら、ほがらかな日々の仕事や生活を丁寧に描いている。
ストーリーの前景と背景のバランスがよく、それ以外の不純物がない。

感心するのはオキナガの設定。
これも詳細はすっとばすが、要は不老長寿の特殊能力者。
オキナガは老いずに何百年も生きてしまう。
後悔や苦悩はいつまでも消えない。理解しあった人間とも死に別れる。
死なないからこそオキナガは強い執着を持つ。それがドラマの根源になっている。

単行本9巻現在、いよいよひつじ殺しの正体が見えてきた。
結末が気になる。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-10-01 11:09:35] [修正:2016-10-01 11:09:35] [このレビューのURL]


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