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4.25点(レビュー数:39人)

作者間瀬元朗

巻数10巻 (完結)

連載誌ビッグコミックスピリッツ:2005年~ / 小学館

更新時刻 2012-05-30 23:54:08

あらすじ ある日、突然届けられる死亡予告証“逝紙(イキガミ)”。それを受け取った者に残された時間は、わずか24時間…! 異才・間瀬元朗が渾身の力で描く、魂を揺さぶる究極極限ドラマ!!

備考 「週刊ヤングサンデー」で不定期連載という形で連載開始されたが、休刊に伴い「ビッグコミックスピリッツ」へ移籍(同じく不定期連載)した。
2008年に実写映画化。

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イキガミのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全39 件

0点 rooruckさん

[ネタバレあり]

戦争美談みたいな危険なにおいがする近未来漫画。

世界観に何か釈然としないまま読み進めて2巻で気付く。
この漫画は非常に危険な漫画であると。

「出征前夜」のエピソードはまんま戦争での極限状態をこの世界観に無理矢理押し込めたものだと感じました。キャラクタの言う台詞一つとってもこのストーリーの見せ方は「死を強要される極限状態の中で何かのために散っていく者たちの美談」というやり方です。
本当に命の大切さ云々を描きたいのであればこのような描き方はあり得ません。絶対的な権力に死を強要される、と言う構図自体が使えません。この構図で使えるのはレジスタンス物か不条理な世界を描いた安部工房的な作品でしょう。

涙を誘えるシチュエーションを使っただけのペラペラ漫画。この評価が妥当だと思います。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2008-12-01 00:57:49] [修正:2008-12-01 00:57:49] [このレビューのURL]

1点 鋼鉄くらげさん

[ネタバレあり]

色々と話題なので試しに二巻程読んでみたのですが、成程、これは確かにツッコミ所満載の漫画です。

<設定・世界観について>

よく考えては、いる。よく考えては、いるんだけど、どうしてもそれが結局は作者一個人の頭の中だけのことでしかない。という印象がどうしても拭えない。

「公権力」の名の下、生命の価値を再認識させるために無作為に選んだ人間に死の通知を行なう。作品中ではその法律による効果が至る所で見られるようになった。なんて事を言っていますが、普通に考えてこんな考えや政策は、ただの独裁であり、どう考えても有益な効果なんて出る訳がありません。

そもそもこんな法律が法律として成立している国は法律そのものが死んでいます。法律よりも人為的な強制力の方が勝っているからです。

<個別のストーリーについて>

全く24時間という設定を生かしきれていません。せっかく制限時間を設けているのに、肝心の最後の数時間をナレーションだけでさらっと流されてしまったら、死んだ人も浮かばれずに、見ている読者も「あれ?もう終わり?」みたいな気持ちとなってしまいます。

「人間の死=感動を呼ぶ」という安易な発想から作った作品としか思えません。本当に人が、特に、大切な人が死ぬというのは、どういう事なのか。それさえもきちんと考えずに、「こういう設定なら感動を呼ぶだろ」みたいな安直な考え方で作品を作らないで欲しいと思います。

不慮の事故であったり、不治の病であったり、理不尽な現象に巻き込まれて大切な人を亡くした人達の気持ち。そういった人達の「心」をまるで解かっていない、ただの頭でっかちな作品のように感じました。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2008-11-01 22:07:01] [修正:2008-11-01 22:07:01] [このレビューのURL]

3点 bizenさん

友達から勧められて読みましたが、設定の時点でドン引き。
友よ、曲がりなりにも法律学んでる人間が、こんな漫画読んで喜んでちゃダメだろう、と。

極限状態における人間の生のあり方など描きたいことは理解できますし、それを普通に描いても面白くないから何か突飛なことを、という発想も分かります。
ただ、だからといってこんな小学生が考えたような設定で恥ずかしげもなく話を勧められても困ります。

今のところ話の展開に意外性がないし、かといって無茶な設定を上手く生かしストーリーに絡めてきているというわけでもなく、作品自体のパワーや個性が感じられないので、こういうテーマなんだと割り切って読む、というような積極的姿勢をとることもできません。

そもそも設定自体が扱える題材の幅を縮めてもいるので(結末の制約のせいで話が類型化される、取り上げる人物に幅が出ない等)、すぐネタが尽きる気がします。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-01-23 00:56:34] [修正:2007-01-23 00:56:34] [このレビューのURL]

0点 リヴィエラさん

設定や世界のそこかしこに穴があり、かつ致命的。
死、または極限状態を強制すると言う意味においては『リアル鬼ごっこ』の方がマシなレベル。
この国は法治国家ではないのか?独裁国家か?
「死」に付いての考えを深めようと考えられた制度なのに言論の自由を奪うのは愚の骨頂と言うほか無い。

死を迎えた人をどこかで馬鹿にしてるとさえ感じる。
それは、死を与える側や見守る側がことごとく無責任だからだろう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-12-01 22:48:46] [修正:2010-07-23 17:28:28] [このレビューのURL]

6点 かずーさん

 
素直に面白いとは思える作品。
ただ壮大な世界設定を生かし切れてない感が強い。

1テーマ完結手法について特に異論はないが、主役(イキガミ届け人)を通し
別の一貫したテーマを同時進行させれば、もっと骨太な作品になるのでは?
あの世界を作った背景を掘り下げたり、それを推し進めた黒幕・組織とか、
いろいろ考えられると思うんだけど・・・・。

確かに小さくその設定は入っているように思われるんだけど、凄く弱い感じ。
それが薄っぺらに見えたり、1テーマ完結物語になってしまいマンネリ化
しているように思えてしまう。

面白いのに勿体ない。

あと問題になっている星新一氏の 「生活維持省」 との関連について。
個人的にはよく似ているけど、著作権侵害までいわれるとキツイ感じ。
特にパクってはないと思います。
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-04 16:56:01] [修正:2010-02-04 16:56:01] [このレビューのURL]

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