銀河鉄道999のレビュー
10点 鈴森一さん
999を初めて知ったのは小学生の頃。
TVアニメや雑誌の記事などからだった。
その後999の小説を読み、ハマった。
原作の漫画を読んだのは、たぶん高校生になってからだ。
この作品はすごくイマジネーションを刺激される。
抒情的で余韻があり、文学的な作品だ。
完成度が高いとは思わない。
むしろ未完成だと感じさせる。
私は思春期に自分の想像力で設定を補ってこの作品を読んだ。
そういう読者は多いのではないだろうか。
少年ジャンプ全盛期以降の漫画とは違う哲学で描かれていると思う。
古典なので、今どきの読者には受けないような気がする。
それでもこの作品は素晴らしい。
自分の人格の形成に、間違いなく影響を与えていた。
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[投稿:2023-11-28 19:46:37] [修正:2023-11-28 19:46:37] [このレビューのURL]
7点 朔太さん
少年向けの幼稚さと大人向け高度なファンタジーが同居した
独特の世界感が特徴です。
幼稚さは、
1.SF的な要素に科学的根拠は全く考察されておらず、
宇宙は想像もできないことが起こるのだという説明で全てが
語られていること
2.毎回のお話がほとんど同じ展開であり、登場人物と惑星だけが変化する
3.メーテルに代表される美人は、描き分けられることがない
ことに起因するものと思われます。
一方、既成概念の宇宙船は全く現れないし、人類の失敗を
比喩的に批判した主張があること、主人公鉄郎は相当の
ブ男にも関わらず、登場人物全員に支持されており、
むしろ英雄視されている、そのことで、全ての男性に
受け入れやすいファンタジー基盤が存在します。
松本零士氏は、著作権に相当拘る方だそうですが、
もともとは宮沢賢治とメーテルリンクの世界感を踏襲した
わけで、その主張もやや弱く感じるのは私だけでしょうか?
本当に鑑賞に堪える作品に仕上げた映画版やTV版の貢献も
大きいように思います。
少年キング誌が廃刊直前の5年間程度、最後のヒット作品として世に出ました。
結論として少年誌においては、独特の世界感を漫画で表現した
貢献は認めざるを得ません。
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[投稿:2018-07-24 02:26:00] [修正:2018-07-24 02:28:23] [このレビューのURL]
5点 torinokidさん
言わずと知れた松本SFの代表作。
様々な星の多様な設定はなかなか興味深い。
とくに1巻から序盤はとても面白い。
しかし中盤以降のストーリー展開は基本的に毎回一緒。
見事なまでの「偉大なるワンパターン」。
そして決めのセリフは「そのうちわかるわ」。
さすがに飽きますわ。しかもラストは力技だし。
作品の評価としてはやはり微妙。
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[投稿:2012-01-29 16:13:32] [修正:2012-01-29 16:13:32] [このレビューのURL]
8点 そのばしのぎさん
宮沢賢治の銀河鉄道も好きなんだけど、それはそれで置いておき、松本零士の銀河鉄道を最初に読んだ時は衝撃的だった。
戦艦大和が飛んじゃう例はあるが、宇宙を飛ぶのは宇宙船だと相場は決まっていたからだ。
ただ、今の子どもなどは仮面ライダーが電車に乗って時間旅行しているのをTV特撮で観てたりするだろうから、すでにもう古臭く感じるかもしれませんね。
アンドロメダ編のあと、エターナル編が始まり未完で中断している筈ですが、ヤマトやハーロックをやたら引っ張りだすわ、メーテルはひたすら「そのうち、わかるわ」を繰り返すのみで、こちらは漫画として完全な駄作になってしまっています。
エターナル編に限れば0点クラスの出来。
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[投稿:2010-09-21 21:16:58] [修正:2010-09-27 10:21:55] [このレビューのURL]
6点 s-fateさん
松本さんのマンガの中では、アニメとマンガの乖離が少ないマンガだと思います。子供の頃はメーテルがどうのこうのより、正体不明のテクノロジーでできている機関車に乗って宇宙へ飛び出し毎回いろいろな星に行っていろんな出会いがあるところが単純に面白かった。そして機関車が牽引する「客車」に乗って旅行、なんて子供にとっては大イベントでしたのでなおさら。当時なら8点です。今は、懐かしさのバイアスもかかって6点といったところ。
個人的には、昭和の日本みたいな星で鉄郎が感動して号泣しながらラーメン食っている描写が、その後のどんなグルメマンガも霞んでしまうほどラーメンをむさぼり喰いたくなってしまいます。本編と全然関係ないですけど。
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[投稿:2010-06-10 20:49:06] [修正:2010-09-21 23:44:35] [このレビューのURL]
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