あっかんべェ一休のレビュー
8点 gundam22vさん
少年時代のとんち話一休さんしか知らない人にとって、衝撃的な一休宗純のその後を含めた一生を描いた作品。青年期以降の奇行や破戒っぷりは凄いものがありますが、本作はそうなる心理過程、時代背景も詳細かつ丁寧に描かれており、「偉人にみせて駄目人間だった」(こういう切り抜き特集が最近増えてる)と嘲笑うようなことはなく、人間臭く一周回って胸に迫る哲学で切り込んでくるような作風。「プラネテス」、「ヴィンランドサガ」の作者が本作に最も影響を受けたと語っていたらしくなるほどと思わせられました。
作者にとって遺作になったことは残念ですが、運命的な余韻も感じました。「石の花」よりも構成はしっかりしている一方で、ややテンポに欠ける教科書的な空気にもなっている(必要性があったとはいえ前述の時代描写)のが欠点ですが、綺麗に話が終わっています。現在文庫、単行本とも入手に厳しいものがあるので、再販されてもっと多くの人が楽に読めればと思うほどの名作です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2017-09-30 06:25:17] [修正:2017-10-19 18:52:12] [このレビューのURL]
7点 torinokidさん
一休宗純の生涯を描いた作品。
いわゆる「一休さん」とはかなり趣が違う。
史実との整合性なんかはさすが坂口氏。良い勉強になった。
坂口氏の遺作でもあるので
ラストの「死にとうない」は考えさせられるものがある。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-05 10:24:45] [修正:2011-04-05 13:14:14] [このレビューのURL]
8点 NIMUさん
一休宗純の生涯を描いた漫画です。
これは素晴らしかったです。
話の起伏が乏しくなったとはいえ、石の花にあった構成の弱さがなくなりメッセージがはじめから一貫としていました。
絵の巧さも健在です。
ただキャラクターが立ってはいるのですが弱く感じました。
この作品はキャラクター重視の人にはかなり不向きだと思います。
甘めに8点です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-07-29 23:37:10] [修正:2008-07-29 23:37:10] [このレビューのURL]