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5.91点(レビュー数:24人)

作者宮下あきら

巻数34巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1985年~ / 集英社

更新時刻 2010-11-11 00:07:53

あらすじ 男塾一年、剣桃太郎と男塾塾生たちが織り成す熱い漢(おとこ)の生き様!!

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魁!!男塾のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全24 件

7点 景清さん

よく「今の少年漫画には熱い男気が欠けている。昔は男塾とかがあったのに。」という文脈で引き合いに出される漫画だが、忘れてはならぬのは本作が人気だった80年代後半〜という時代においてももはや男気やら根性やらはアナクロだったという点だ。これらの美徳が少年漫画上で衒い無く描き得たのはやはり本宮ひろしなどの活躍した70年代の事であり、80年代においては男気や熱血はある程度ギャグ的な表現をはさんで緩和しつつ描かれる事が増えていた。
作者の宮下あきらもその辺は熟知しており、初期の作風は時代錯誤を意識的に過剰演出した軍国主義パロディ学園ギャグとして本作は描かれ、この路線を貫徹すれば好事家にひそやかに愛される隠れた傑作のような位置に収まったかもしれない。しかし、ジャンプ漫画の常として、人気獲得のために早々とバトル路線にシフトして以降、作品としての完成度を無視した本作の真の暴走は始まり、奇怪な魅力が前面に開花した。
元々絵柄が原哲夫や本宮ひろしの影響から抜けきれず、そのご都合主義の塊のようなバトルストーリー構成はキン肉マンの亜流の様でもあったが、そんな本作に唯一無二の個性を与えたのがご存知「民明書房」に代表される作中引用される架空文献の数々だ。作中登場する数々の奇妙な奥義、武具、奇習を一見本物であるかのように見せかけつつ演出したこれらの架空書籍群は不思議な説得力があり、当時の読者の多くは結構マジメに信じたのだが、これは80年代〜90年代前半という時代までなら通用しえた最後の荒業だった。
大昔の少年誌は、漫画などの他にも巻頭に歴史絵巻や科学啓蒙のグラビアなんかを載せて、ただの娯楽以上のものを与えようとする姿勢があった。その中にはいい加減でいかがわしいものもあったが、子供達にとっては「ただ漫画を読んで笑ってるだけじゃないんだぞ!」という自負心を与える効果もあっただろう。現在ではマガジンの社会派読切やサンデーの欄外一行雑学なんかに細々と継承されるこの姿勢の奇形変化した姿が、実は民明書房だったのではないかと最近は思っている。結局は嘘であったが、確かに純真な知的好奇心に訴える力はあったし、そのご都合主義的な展開にも適度に”泣き”も入っていたので同じく純真に泣いて笑って固唾を飲んだのである。ちょっと考えれば馬鹿馬鹿しく非現実的でギャグそのものだが、もうそういう地平にしか「男気」を描きえる土壌は残されていなかったのかもしれない。
だが、90年代以降は読者の目も肥えたのか、こういうご都合主義的な物語展開に素直に酔うのではなくニヒリスティックに生暖かく読む姿勢が一般化し、インターネット等の情報化の発達は民明書房などの存在を不可能にした。ググれば一発であれがネタだと小学生でも気がついちゃうわけだ。本作が90年代初頭に終わったのも必然だったのかもしれない。しかし、この在りし日の少年漫画として先鋭化したあまり奇形化した感のある本作を、今でも嫌いになれない自分がいるのである。
もしこれから本作に挑んでみようとする方がいらっしゃるならば、文庫版よりも断然往時のジャンプコミックス版がお薦めだ。巻末に収録された当時の少年達そして少女達(!)からの応援のお手紙には圧倒される事必定也!

付記:最近スーパージャンプ誌上で本作の続編である「暁!!男塾」が連載されているが往時ほどの面白さは無い。理由は数あれど、作者がもうハナから民明書房を完全にネタと割り切って描いてしまっているため、あの妙な説得力あるギリギリ感が失われてしまったためではないかと思われる。

ナイスレビュー: 6

[投稿:2007-02-04 23:24:44] [修正:2007-02-04 23:24:44] [このレビューのURL]

3点 punpeeさん

小学校の頃、この作品に出会い、夢中になりました。
熱い男、クールな男、様々なかっこいい「男」像を学び、
チーム戦というバトル方式にも読み応えを感じ、愛読していました。

時は流れ、30歳になった最近、またあの頃の熱気に触れようと、ブックオフで文庫版を全巻100円で大人買いしました。
結果、8巻でリタイアしました。笑

「昨日の敵は今日の友」システムで、どんどんチームバトル戦の人数が増えていくだけだし、戦闘で死んだ味方も生き返るし、肝心のバトルもハッタリや無茶苦茶な大技ばかりだし。。。

「今度はどんなパワープレイで生き返るんだ」という興味は尽きませんでしたが、やっぱりバトルに緊張感は必要ですね。

こんなもの読んでる間に、もっと他に読むべき作品があるのではないか、という葛藤の末、数十冊を読まずに処分しました。笑

誤解を招きかねない感想になりましたが、
私が昔、この作品で心躍らせて頂いたのは紛れもない事実なので、愛しております。

「ファミコンジャンプ」での桃は少し使いにくくて残念でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:45:57] [修正:2016-12-05 21:45:57] [このレビューのURL]

6点 臼井健士さん

辻褄が合わない点が多い。
死人がすぐに復活するので結局、「どうせ生き返るんだろ」で終わってしまう。
死天王の一人「羅刹」だが、確か片腕を失ったはずだ。それなのにトーナメントの決勝で銃弾の的にされたとき、腕が付いていたような・・・・。
さらに同じくトーナメントの決勝戦に登場したモンゴルの三人組の最後で雷電と戦った男。初登場の際は両目が開いていたはずだが、突然「隻眼の男」になった。
さらに「かってに改蔵」でも突っ込まれていたが、邪鬼が初登場の時と大きさが違うのは「オーラででかく見えていた」なんて苦しすぎだ。
ラスト付近は明らかにテンションも下がっていて「闇の牙」編は中途半端なところで終了。新規キャラの多数が出番なしで終わった。あと人質に取られていた神拳寺の女性の安否も不明のまま。
作者、いや作品自体が「いい加減」すぎる。
ギャグとして許せるのは「民明書房」だったけ?毎回の戦いの流派や技の説明くらい。
広げた風呂敷を包みきれなかった典型的な例。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-12 20:09:51] [修正:2013-08-15 14:31:56] [このレビューのURL]

7点 須田さん

5歳位の頃にテレビアニメで見て大好きになり
その後単行本を集めた思い出深い作品の一つ

この漫画の最大の盛り上がりは
驚邏大四凶殺と大威震八連制覇ですね
アニメもここまででした(省略されましたが)
それ以降も面白いことは面白いのですが
敵キャラとか増えすぎて未だに覚えられません・・・
あと冨樫&虎丸はいつ戦うんだよwと思いながらみてて
念願で彼らが戦う日が来た時はワクワクして楽しめました

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-05-28 19:05:47] [修正:2013-05-28 19:05:47] [このレビューのURL]

7点 森エンテスさん

この作品の粗を指摘することは、名作サッカー漫画である『キャプテン翼』の矛盾点を指摘する事に等しい。

とりあえず、こういう作品は読者が格好良いと思えたり、馬鹿に出来たりと言った、様々な読み方をされた時点で成功です。

タイマン決闘ファンタジー漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-18 23:33:40] [修正:2011-02-18 23:33:40] [このレビューのURL]

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