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8.12点(レビュー数:8人)

作者たなか亜希夫

原作デビッド・宮原

巻数8巻 (完結)

連載誌モーニング:2007年~ / 講談社

更新時刻 2009-11-25 06:42:03

あらすじ かぶく快感!
「かぶく」とは、歌舞伎役者がご見物(観客)の心をつかみ、意のままに揺さぶる事をいう。それは無上の快感なのだ!
伝統も格式も関係ない、ただご見物を“かぶく”のみ!駆け出し役者の市坂新九郎、新宿でのストリート歌舞伎を手始めに芸の道をわがまま気ままに突き進む!!

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かぶく者のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

7点 gundam22vさん

世にも珍しい歌舞伎業界を扱った漫画。画力と演出はなかなか素晴らしいもので、歌舞伎知識や業界の裏みたいなのも描かれており、勉強になった作品です。ただ李園の血統絶対主義を批判的に描いていた一方で、主人公も結局そういう産まれだから芸が上手いというモヤモヤした感覚。その勝手なヤンチャぶりが激しく作中で芝居壊しと呼ばれる台本無視を連発して、かなり引く部分があったのも事実です(脚本への敬意皆無でアドリブの域ではない)。この辺がまだ抑え気味で初期ストリートで色々やってた頃が一番面白かったかなと。打ち切りされてしまうほど人気が厳しかったのも納得です。題材のマイナーさはあんまり言い訳できないかなと思います。それでも長所が勝り、安定した話作り、打ち切りで第一部完ですがさほど尻切れ感はなく話を一応畳んだことは評価したいです。一読の価値がある良作だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-03-23 23:50:39] [修正:2015-03-23 23:50:39] [このレビューのURL]

6点 kikiさん

[ネタバレあり]

家元の生まれではない駆け出し歌舞伎役者の主人公はストリート歌舞伎をやったりして、観客の心を揺さぶる「かぶく」ことに全てをかけている。
そんな彼が型やお家芸など伝統を重んじる歌舞伎界で、様々な大物役者達と共演し、自分の感性が作り出す演技と相手の伝統的でいて強烈な演技で火花を散らせる物語。

歌舞伎なんて昔学校の行事で一度観たきりでしたが、様々な歌舞伎の演目を分かりやすく解説はしてあるし、歌舞伎時の素晴らしい作画のおかげで、また観てみたいと思わされました。

ストーリーはだいたい一演目ごとに様々なライバルが出てきて、物凄い舞台を作り上げて…を繰り返してて、唐突なラスト以外は同じ感じですが、それぞれの演技に対する真摯な思いなどがピリピリした雰囲気をかもし出してて面白かったです。

唐突なラストもそうだけど結局歌舞伎って「血」なの?と少しガッカリ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-07-25 01:15:38] [修正:2013-07-25 01:15:38] [このレビューのURL]

8点 ツキさん

正直歌舞伎なんて興味もなく、ぜんぜん知りませんでした。
しかし知らなくても十分楽しめる作品です。

本当にこんな世界なのか分かりませんが、それでも歌舞伎というものに興味を持つきっかけにはなりうる作品だと思います。

ただ終わり方だけは不満が残る作品でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-10-31 17:28:12] [修正:2011-10-31 17:28:12] [このレビューのURL]

9点 blackbirdさん

歌舞伎という珍しく、型にはまった世界を扱って、ここまで引き込ませるとは。
素直に感心しました。

何度か舞台を見ても、筋を追いかけてその型を楽しむだけで精いっぱいだったので、もしまた見る機会があったら違う視点で楽しみたいと思わせる。

実際の歌舞伎ではこんな即興的なことはありえないのだが、そうだったら実に魅力的なものになるだろう。歌舞伎の話が複雑なものも多いところ、読者が入りやすいようにかいつまんでストーリーを組み立てている所もうまい。

しかし何よりこの画力にぐいぐい引き込まれる。
クライマックスではいきなり縦横が変わったり、筆などにタッチが変わり、一瞬時が止まる感覚すら与える。「連獅子」なんて芸術的で、緊張感もびしびし伝わってくる。

「四谷怪談」での異様な盛り上がりは、観客でなくとも息をのむ。
それだけに、結末はあっさりと急いでまとめすぎ。大人の事情があったのかはわからないが、「第一部」とあったのでぜひ第二部も続けてほしいと思いつつ、これ以上の話は書けないだろうなあ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-16 17:36:13] [修正:2011-04-21 23:38:01] [このレビューのURL]

8点 torinokidさん

現代歌舞伎を題材にした作品。
諸事情の多い業界だけに漫画にするのもかなり難しかっただろうに。

ちゃんとマンガとして面白い作品に仕上げてある辺りはさすが。
たなか氏の力量には素直に脱帽。

中盤から後半にかけては「鬼気迫る」という言葉がピッタリ。
それ故、ラストの尻切れトンボ感はやはり惜しまれる。

あまり知らない業界の話なので良い勉強にもなった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-10 09:19:58] [修正:2011-03-10 10:18:34] [このレビューのURL]

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